おすすめの文字起こし無料ツール|音声アプリで効率化

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著者:小日向

トレンドワード:文字起こしツール

「文字起こしツール」についてピックアップします。議事録作成業務などが効率化できるため、導入が広がっています。本記事では無料タイプや建築業特化型など、おすすめのツールをご紹介します。

文字起こしツールとは

文字起こしツールとは、音声や動画の内容をテキストに変換するためのソフトウェアやアプリのことを指します。通常、会議や打ち合わせの記録やインタビューの録音といったデータをまとめる際に利用されます。

高度な音声認識アルゴリズムを使用しており、正確にテキスト変換することができます。これにより手作業での文字起こし作業が大幅に削減され、効率的な文書化や情報の整理が可能になります。

文字起こしツールの種類

ここでは、主な文字起こしツールの種類についてご紹介します。サービスによって様々な形式が展開されているので、利用シーンや目的によって使い分けましょう。

①スマホアプリ型

スマホアプリ型は、手持ちのスマートフォンにアプリをダウンロードすれば利用できるタイプです。手軽に持ち運びしやすいため、外出先や移動中でも文字起こしが可能になります。比較的価格がリーズナブルですが、操作性や機能の充実度はやや劣る傾向が見られます。

②PCクラウド型

PCクラウド型の文字起こしツールは、クラウドベースのサービスとして提供され、主にノートブックやデスクトップPCで利用できます。クラウドサーバー上で音声認識やテキスト変換の処理を行い、共同編集やデータ共有が簡単に行えるのがメリットです。

PCクラウド型の文字起こしツールは、高度な音声認識技術を使用しています。そのためさまざまな言語やアクセントに対応し、高い精度で文字起こしを行うことができます。また一部のサービスでは、AIを活用した自然言語処理機能を組み込んでおり、テキストの要約やキーワードの抽出などの追加機能も可能です。

③Webブラウザ型

Webブラウザ型は、インターネットブラウザ上で直接利用できるツールです。特別なソフトウェアやアプリをダウンロードする必要はなく、ウェブアプリケーションとして提供されています。

音声ファイルをアップロードするか、録音機能を使って音声を直接入力し、それを文字に変換します。そのため、使いやすさとアクセスのしやすさが大きな利点です。またユーザーが複数のデバイスから同じアカウントにログインし、データを同期させることができる場合もあります。

文字起こしツールのメリット

文字起こしツールを使うメリットとしては、下記が挙げられます。

  • 効率性と時短
  • 多機能性
  • データ共有しやすくなる

文字起こしツールを使用することで、手作業に比べて時間を節約できます。音声や動画をテキストに変換するプロセスが自動化されるため、業務効率化にも繋がるでしょう。またテキストの要約、キーワードの抽出、翻訳などの追加機能が備わったツールなら、情報の抽出や整理がよりスピーディーになります。

モバイルアプリやWebブラウザ上で利用できる文字起こしツールは、どこからでもアクセス可能です。そのためオンラインでの会議や移動中の録音など、さまざまな状況で利用できます。

【無料】おすすめの文字起こしツール

ここでは、無料で利用できる文字起こしツールについてご紹介します。アプリ等をダウンロードしたり、新規アカウントを作成したりするだけで使えるため、導入しやすいのが特徴です。

①Googleドキュメント

「Googleドキュメント」は、Googleアカウントを持っていれば誰でも使えるドキュメントツールです。Googleドキュメントには、音声ファイルや動画の音声をテキストに変換する「音声をテキストに変換」の機能があります。この機能を使うことで、手動での文字起こし作業を簡素化できます。

Googleスプレッドシート等のアプリとの連携も可能なので、資料作成がスムーズに行えます。ただしあくまでも簡易的な文字起こしのため、データ化後のテキスト校正は必要です。

②Notta

「Notta(ノッタ)」は、AI要約機能により簡潔にデータ化できる無料ツールです。インタビュー、対面会議やWeb会議で生成される多量の音声やテキストデータをAIが処理し、重要なポイントを抽出します。

ただし無料プランの場合、「連続録音時間は5分まで・文字起こし時間

120分/月」と決められています。データを分割してアップロードする必要があるため、手間を掛けたくない場合には有料プランにアップグレードするのがおすすめです。

③Rimo Voice

「Rimo Voice(リモボイス)」は、日本語に特化したAI文字起こしツールです。会議の音声ファイル、イベントの動画ファイル等をアップロードすると、日本語に特化した自然言語処理技術で文字に変換してくれます。マイク機能を使えば、その場での録音も可能です。ChatGPTを利用した、文字起こしの要約機能も便利です。

ただし無料で使えるのは、60 分までのトライアルのみとなっています。それ以上のデータをテキスト化するには、「音声:22円/30秒」、「動画:33円/30秒」といったプランに申し込む必要があります。

④文字起こしさん

「文字起こしさん」は、インストール不要のWebブラウザアプリです。インターネットさえあればいつでもどこでも利用できるのが特徴です。

無料会員の場合、1日10分の文字起こしが可能です。ただし連続時間ではなく、細切れになる点には注意しましょう。有料プランには「ベーシック、バリュー、プレミアム」の3種類があり、それぞれ月額1000~3000円の料金が掛かります。プレミアムの場合、1音声あたり最大90分までの文字起こしが可能です。

⑤CLOVA Note

「CLOVA Note(クローバノート)」は、SNSのLINE㈱が提供する文字起こしツールです。日本語だけでなく英語、韓国語、中国語の音声にも対応しています。録音から文字起こし、議事録やノート作成といった機能が使えます。

2023年11月現在、オープンデータ期間中のため完全無料で利用できます。最大で毎月600分間までの音声を文字起こしできるため、議事録作成等にも活用できておすすめです。ただし利用には、LINEのアカウントが必要となります。

【建設業向け】おすすめの文字起こしツール

ここでは、建設業向けのおすすめ文字起こしツールをご紹介します。建設業独特の専門用語にも対応しているので、面倒な漢字変換や校正作業が不要になります。

①建築GIJIROKU

「建築GIJIROKU」は、建築業界向けの強化音声認識エンジンです。膨大な建築業界の専門用語や言い回しなどに対応し、高い認識精度を実現しているのが特徴です。パーソナルプラン、チームプラン、ビジネスプランのプランがあり、16,500円/年~の利用が可能です。

具体的には、下記のような文字起こし精度となっています。

【読み上げ原文】
掛け瓦とは、切り妻屋根は通常、すべて屋根勾配に平行の瓦で葺かれる。しかし、入母屋の形をつかうと、破風板ぎわの部分だけ、勾配に直角に瓦を葺くことがあり、この時使われる瓦を掛け瓦と呼ぶ。

【汎用音声認識結果】(認識精度 79.52%)
掛川ラトは切妻屋根は通常すべて屋根勾配に閉口の川原で拭かれるしかし、入母屋の形を使うと破風板際の部分だけ勾配に直角に瓦を葺くことがあり、このとき使われる瓦をかけ河原と呼ぶ

【建築GIJIROKU 認識結果】(認識精度100%)
掛け瓦とは、切り妻屋根は通常、すべて屋根勾配に平行の瓦で葺かれる。しかし、入母屋の形をつかうと、破風板ぎわの部分だけ、勾配に直角に瓦を葺くことがあり、この時使われる瓦を掛け瓦と呼ぶ。

②AmiVoiceスーパーインスペクションプラットフォーム

「AmiVoiceスーパーインスペクションプラットフォーム」は、建築仕上げ検査・配筋検査・配筋写真管理を音声入力できるサービスです。「仕上げ検査」「配筋検査」「配筋写真管理」とストレージサービス、Webの管理画面とで構成される月額制のクラウドサービスとなっています。

検査結果を音声入力することにより、手書きと比較して入力時間を約40%削減できます。また建設・不動産用語に特化した専用の音声認識エンジンを使用しているため、音声の変換誤差も少なく業務効率化が期待できます。

文字起こしツールを選ぶポイント

文字起こしツールを選ぶポイントとしては、下記が挙げられます。

  • 利用シーンを想定しておく
  • 利用人数を考慮する
  • 専門用語の対応

たとえば「議事録作成に使う」「インタビュー記事作成で使う」など、実際にツールをどういった場面で使うのか、導入前にイメージしておきましょう。また複数人数での共同作業が予想されるのであれば、クラウド型や定額制のプランが便利です。

建築業界等では専門用語が多用されるため、変換ミスを防ぐためにも業界特化型の文字起こしツールを使った方が効率的です。

まとめ|文字起こしツールで時短に

文字起こしツールを使えば、議事録業務の効率化や会議メモの取り忘れ防止といったメリットが得られます。完全無料ツールでも十分な機能がありますが、専門用語を多用する業界であれば、特化型のアプリを使うのがおすすめです。ぜひツール導入を検討されてみてはいかがでしょうか?