MM60・61プロジェクト|みなとみらい21地区60・61街区の特徴と62街区との違いを解説

みなとみらい21地区60・61街区で「MM60・61プロジェクト」が進行中

みなとみらい21地区の60・61街区では、「MM60・61プロジェクト」として、専門学校と複合施設の建設計画が進んでいます。
本計画は世界最大級の音楽アリーナ「Kアリーナ横浜」を含む「ミュージックテラス」と、「横浜アンパンマンこどもミュージアム」の隣接エリアであり、みなとみらい21地区が目指す「観光とエンターテインメントを軸とした街づくり」が進められている街区です。
この記事では、MM60・61プロジェクトの特徴をはじめ、隣接する62街区との違いを整理し、まちづくりのポイントをわかりやすくご紹介します。
MM60・61プロジェクトとは|事業概要
まず最初に、MM60・61プロジェクトの事業概要を見ていきましょう。

| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 所在地 | 横浜市西区みなとみらい六丁目2番1 ほか |
| 構造 | 鉄骨造 |
| 規模 | 東棟:地上26階、地下1階、高さ約100m 西棟:地上13階、地下1階、高さ約60m |
| 敷地面積 | 約23,000㎡ |
| 延床面積 | 東棟:約131,000㎡ 西棟:約26,000㎡ |
| 着工日 | 東棟:2026年3月 西棟:2026年1月5日 |
| 竣工日 | 東棟:2029年2月竣工予定 西棟:2028年7月竣工予定 |
| 事業主体 | MM60・61特定目的会社 |
| 設計 | 東棟:鹿島建設 西棟:梓設計 |
| 施工 | 東棟・西棟:鹿島建設 |
MM60・61プロジェクトの事業主体は、MM60・61特定目的会社です。同社は、ケン・コーポレーション、SMFLみらいパートナーズ、鹿島建設、学校法人岩崎学園の4者が設立しました。
代表企業は、株式会社ケン・コーポレーションです。同社は隣接する「ミュージックテラス」の開発主体でもあること、周辺地域を含む大規模開発において非常に優れた事業実績があることから採択されました。
なお、西棟の設計は梓設計、施工は鹿島建設となっています。東棟は設計・施工ともに鹿島建設が担当します。
みなとみらい21地区60・61街区計画の特徴

MM60・61プロジェクトは、専門学校と複合施設を新たに建設し、街区全体の快適性とブランド力を高める計画です。横浜市は、みなとみらい21地区において「観光とエンターテインメント」を軸としたまちづくりを進めています。
中でも、60、61、62街区を「大規模集客施設を誘導するエリア」と位置づけています。さらに、20街区における今後のMICE施設拡充整備も視野に入れ、本街区には、MICE参加者とその家族が快適に滞在できるまちとしての機能も求めています。
こうしたまちづくりの方針を踏まえ、本計画では西棟・東棟の新設と、街区をつなぐ歩行者ネットワークの整備、街区全体の街並み景観の形成を計画しています。
街区全体の構成

みなとみらい21地区60・61街区の敷地は、高島水際線公園、ミュージックテラス、アンパンマンミュージアムなどの大規模施設に囲まれた、集客性の高い立地です。そのため、敷地の全体を貫通するかたちで歩行者通路(幅員15m程度)を整備し、来街者が快適に回遊できる空間形成を計画しています。
歩行者通路から高島水際線公園、さらに海への広がりを作り出し、圧迫感を軽減するために、歩行者通路から公園に向けた敷地には中低層の建築物を誘導する計画です。また、歩行者通路から陸側の敷地を西街区・東街区に分け、それぞれに中高層建築物を建設します。
西棟:専門学校

みなとみらい21地区60・61街区の西棟には、専門学校の新設が予定されています。専門学校の運営は、岩崎学園が行います。
具体的には、岩崎学園の「みなとみらいキャンパス(仮称)」として、学園本部、情報科学専門学校、横浜デジタルアーツ専門学校が移転する形になっています。なお、開校予定は2029年春となっています。
岩崎学園は、ITやエンターテインメントなどを中心に、情報分野の人材育成を行う専門学校です。隣接するミュージックテラスには大型音楽アリーナである「Kアリーナ横浜」が整備されていることから、みなとみらい地区のまちづくりのテーマである「観光とエンターテインメント」においても親和性が高く、教育・研究活動の拠点となることが計画されています。
東棟:複合施設「Linkage Terrace」(リンケージ テラス)
みなとみらい21地区60・61街区の東棟として、複合施設「Linkage Terrace」(リンケージ テラス)が計画されています。本施設は地上26階の建物で、事務所、商業施設、ミュージアム、ホテルの機能が整備されます。ペデストリアンデッキの設置も計画されており、地上2階部分で隣接するミュージックテラスと接続される計画です。
当エリアの周辺地域には、日産グローバル本社、コーエーテクモゲームス本社、ゲームアートミュージアムなどのIT・エンタメ企業が集積しています。こうした立地特性から、事務所や商業施設、ミュージアムにおいて、ビジネス・飲食・エンタメ需要を期待することができます。
また、国際MICE都市横浜のブランド力向上を目指す観点から、ビジネス需要の受け皿となるホテルの拡充も計画されています。
施設構成から見るプロジェクトの事業性

みなとみらい60・61地区の施設構成は、専門学校の隣に複合施設を建設する特徴的な配置となっています。こうした施設構成からは、プロジェクトの事業性がうかがえます。
専門学校を配置することで、観光客やビジネスパーソンだけでなく、学生や周辺住民など異なる属性の来街者を呼び込む可能性が広がります。さらに、教育施設の導入により、継続的な人の流れを生み出すことが期待できます。
複合施設では、オフィス・ホテル・商業施設など複数の用途を組み合わせることによって、それぞれ異なる需要や収益源を取り込むことが可能になります。本計画の特徴である複数の用途を組み合わせた施設構成は、事業面での収益源の分散にもつながると考えられます。
HARBOR EDGE PROJECT(62街区)との違い

みなとみらい60・61地区に隣接して、62街区では「HARBOR EDGE PROJECT」が進んでいます。ここでは、両プロジェクトの違いと共通点について整理します。
施設構成
62街区では、「横浜フォーシーズンズ・ホテル&リゾーツ(仮称)」に、展示集客施設を併設した複合施設が計画されています。60・61街区との違いは、中心となる施設です。
60・61街区は、専門学校の隣に事務所を含む複合施設を配置しており、学生やビジネスパーソンなどを主な利用者として想定していることがうかがえます。対して62街区では、ホテルを中心に、水族館とミュージアムなどの展示集客施設が配置されています。
こうした施設構成により、観光客や家族連れなど幅広い来街者を呼び込むことが期待されます。
竣工時期と施設配置
MM60・61プロジェクトでは、西棟が2028年7月、東棟が2029年2月の竣工を予定しています。また、隣接する62街区のHARBOR EDGE PROJECTは、2028年9月の竣工予定です。両街区が順次開業することで、60・61・62街区の周辺エリアでは、さらなる人の流れが生まれることが期待されます。
また、60・61街区は敷地内に幅員15mの大きな歩行者通路を設けることで、開放感ある空間を創出しています。対して62街区では、敷地全体を大きく使った低層のホテルが配置されています。
施設配置の工夫から、60・61街区では開放性の高い歩行者空間の形成、62街区では海辺の立地特性を活かした付加価値の高い空間づくりが計画されていることがわかります。
まちづくりの共通点
両プロジェクトは、みなとみらい21地区のまちづくり方針である「観光・エンターテインメントを軸とした街づくり」に基づいて進められています。
専門学校・複合施設と、ホテル・水族館といった、異なる機能を持つ施設が計画されています。どちらの街区でも幅広い客層に向け、快適性と滞在性、回遊性を向上させた、にぎわいを創出するまちづくりが計画されています。
まとめ
MM60・61プロジェクトとは、みなとみらい21中央地区の60・61街区で進められている再開発計画です。本計画は、専門学校の隣に複合施設が配置されている点が特徴的です。
隣接する62街区では、ホテルと水族館を含む複合施設が建設されています。周辺区域のプロジェクトとあわせて、観光・エンタメを軸とした一体的なまちづくりが進められています。