建設業におけるカラーコンクリートの仕上がりは施工で差が出る|色むら・白華・補修トラブルを防ぐポイントとは

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Category:コラム建築

カラーコンクリートは、コンクリートに色を加えて仕上げる施工方法です。店舗や施設、駐車場、アプローチ、歩道などで使われます。通常の土間コンクリートより意匠性を出しやすく、タイルや塗装とは違う質感を表現できる点がメリットです。

ただし、色むらや白華、色落ち、補修時の色差には注意が必要です。本記事では、建設業におけるカラーコンクリートの施工方法や単価目安、採用時の確認ポイントについてみていきましょう。

カラーコンクリートとは

カラーコンクリートは、コンクリートに顔料や着色材を使って色を付ける仕上げです。無機質なコンクリートの質感を残しながら、外構や床の印象を変えられます。

カラーコンクリートは、打放しコンクリートに意匠性を加える方法の1つです。景観との調和や圧迫感の軽減を目的に使われるケースがあります。顔料を使ったカラーコンクリートは、フレッシュ性状や凝結時間、圧縮強度などへ影響する場合があるため、材料選定と管理が必要です。

主な施工方法は、次のとおりです。

方法特徴向いている場所
顔料練り込みコンクリート自体に色を付ける新設土間、外構床
表面着色打設後に表面へ色を付ける既存土間の改修
スタンプ仕上げ模様と色を同時に付ける店舗外構、歩道
カラークリア質感を残して色を調整する打放し面、内装床

顔料を混ぜ込む方法は、表面だけでなく材料自体を着色します。表面着色は、既存土間にも対応しやすい方法です。

カラーコンクリートの単価目安

カラーコンクリートは、通常の土間コンクリートより単価が上がる傾向があります。顔料や仕上げ手間、養生、保護材の有無で費用が変わるためです

単価目安は、次のとおりです。

施工内容単価目安確認する点
通常の土間コンクリート8,000〜12,000円/㎡厚み、下地、仕上げ
カラーコンクリート10,000〜18,000円/㎡顔料、色数、面積
スタンプコンクリート12,000〜25,000円/㎡模様、型、保護材
既存土間の表面着色5,000〜12,000円/㎡下地状態、研磨、清掃
トップコート仕上げ1,500〜4,000円/㎡耐摩耗性、再施工周期

一般向けの施工単価では、カラーコンクリートを1㎡あたり6,000〜10,000円前後とする例もあります。ただし、店舗や施設の工事では面積、搬入条件、仕上げ指定、保護材の有無で金額が変わります。

見積で確認すべき項目は、次のとおりです。

  • コンクリート厚
  • 顔料の種類
  • 顔料の混入方法
  • 仕上げ方法
  • 目地の有無
  • 保護材の有無
  • 下地処理の範囲
  • 施工後の養生期間

単価だけで比較すると、仕上がりや耐久性に差が出ます。特に広い面積では、色むらや白華への対策費も確認しましょう。

カラーコンクリートを採用しやすい場所

カラーコンクリートは、意匠性と耐久性の両方を求める場所に向いています。店舗や施設では、外観の統一感を出したい場合に使いやすい仕上げです。

カラーコンクリートを採用しやすい場所は、次のとおりです。

場所採用する理由
店舗入口第一印象を作りやすい
駐車場広い面を落ち着いた色にできる
アプローチ建物の外観に合わせやすい
テラスタイルより一体感を出しやすい
歩道景観との調和を図りやすい
施設外構ゾーン分けに使いやすい
中庭素材感を残した床にできる

店舗では、入口から駐車場までの動線に色を付ける使い方があります。施設では、歩行者動線と車両動線を分ける目的でも使用されています。

既存床を活用する場合は、表面着色やスタンプ仕上げも選択肢です。短い工期で印象を変えたい改修では、下地状態の確認が必須だといえるでしょう。

色むら・白華・色落ちが起きる原因

カラーコンクリートで問題になりやすい点は、仕上がりのばらつきです。色は材料だけでなく、施工時の水分量や気温、養生にも影響されます。

主な不具合と対策は、次のとおりです。

現象主な原因対策
色むら練混ぜ不足、打設ムラ顔料量と攪拌を管理する
白華水分移動、気温差排水と養生を確認する
色落ち摩耗、紫外線保護材を検討する
ひび割れ乾燥収縮、目地不足目地計画を行う
補修跡部分補修の色差補修範囲を広めに見る

カラーコンクリートは、同じ色を完全に再現しにくい仕上げです。顔料の種類や混入率により、スランプや耐久性状に差が出る点は知っておきましょう。

カラーコンクリートと塗装の違い

カラーコンクリートと塗装は、見た目が似ていても仕組みが大きく異なります。新設か改修かによって、適した方法も変わる点も知っておきましょう。

項目カラーコンクリート塗装
仕上がり素材感が残りやすい均一に見せやすい
新設工事採用しやすい下地次第で対応
既存改修方法により対応対応しやすい
摩耗時色差が出にくい方法もある剥がれが目立つ場合がある
補修性色合わせが難しい再塗装しやすい
意匠性自然な風合いを出せる色を管理しやすい

顔料練り込みは、材料自体に色を付ける方法です。表面塗装は、打設後の表面に色を付ける方法です。長期的な色の持続性を重視する場合は、顔料練り込みが選ばれやすいとされています。

一方で、既存床の改修では塗装や表面着色が使いやすい場合があります。施工前には、下地のひび割れや汚れ、油分、吸水状態を確認します。

施工前に確認すべきポイント

カラーコンクリートは、通常の土間工事よりも仕上がりの認識合わせが必要です。色を扱うため、施工前の確認不足がクレームにつながります。

施工前に確認すべき項目は、次のとおりです。

  • 色見本を確認する
  • 試験施工の有無を決める
  • 顔料の種類を確認する
  • 仕上げ方法を決める
  • 目地位置を決める
  • 排水勾配を確認する
  • 養生期間を確保する
  • 保護材の有無を決める
  • 補修時の色差を説明する

色見本は、実際の仕上がりと差が出る場合があります。面積が広くなると、明るさや周囲の反射で見え方が変わる点が特徴です。店舗や施設では、部分補修時の色差も確認しましょう。補修範囲が小さいほど、周囲との差が目立つケースもあるためです。

FAQ

Q. カラーコンクリートは普通のコンクリートと何が違いますか?

A. カラーコンクリートは、顔料や着色材で色を付けたコンクリートです。通常の土間コンクリートより意匠性を高めやすく、外構や店舗入口、駐車場などで使われます。

Q. カラーコンクリートの単価はいくらですか?

A. 目安は10,000〜18,000円/㎡程度です。スタンプ仕上げや保護材を使う場合は、単価が上がる場合があります。

Q. カラーコンクリートは色むらが出ますか?

A. 色むらが出る場合があります。主な原因は、練混ぜ不足や打設ムラ、養生不足、水分移動です。施工前に色見本や試験施工を確認すると、仕上がりのズレを抑えやすくなります。

Q. カラーコンクリートは既存の土間にも施工できますか?

A. 方法によっては施工できます。既存土間では、表面着色や研磨、塗装、スタンプ仕上げなどが候補になります。ただし、下地のひび割れや汚れ、油分を事前に確認する必要があります。

Q. カラーコンクリートは店舗や施設に向いていますか?

A. 店舗や施設にも向いています。店舗入り口や駐車場、歩道、施設外構で使いやすい仕上げです。しかし、使用時には摩耗や白華、補修時の色差まで確認しましょう。

まとめ

カラーコンクリートは、耐久性と意匠性を両立しやすい仕上げです。店舗や施設の入口、駐車場、歩道などで使いやすく、外観の印象を変えられます。

ただし、色むらや白華が出る場合があります。見積では、単価だけでなく顔料の種類や仕上げ方法、保護材まで確認しましょう。