戸田建設、施設情報を一元化するクラウドRAKU-PLATの有償トライアル開始

戸田建設株式会社(本社:東京都中央区、社長:大谷清介氏)は、施設管理業務に関するクラウドサービス「RAKU-PLAT(ラクプラット)」について、β版の有償トライアルを開始しました。
図面や点検記録などバラバラに存在していた施設情報を一つにまとめ、専門知識がなくても扱えるようにした点が特徴です。
施設情報の分散が維持管理の課題に
書籍『総解説 ファシリティマネジメント 追補版』(日本経済新聞出版、2009年)が紹介する試算では、あるオフィスビルにおいて竣工後100年間にかかる維持管理・運用コストが、建物全体のライフサイクルコストの約86%を占めるといいます。
それほど大きな比重を占めるにもかかわらず、施設情報の活用や保全計画の見直しは思うように進んでいないのが実情です。 図面や報告書、点検記録はファイルサーバーやExcel台帳、さらには担当者の頭の中にまで散らばりがちで、「あの図面がどこにあるかわからない」「詳しい人に聞かないと状況がつかめない」といった状態が生まれています。
台帳と現場の実態にズレが生じたり、担当者交代の際に経緯がうまく引き継がれなかったりすることもあり、修繕費用の最適化や中長期の計画づくりを妨げる要因となっています。
入力負担を抑えた施設管理クラウドを開発
加えて、課題を解決するはずのシステムが多機能すぎるあまり入力の手間が増え、かえって情報が更新されにくくなる例も見られます。 こうした状況を受け、戸田建設は社内ベンチャープログラムから生まれた新規事業として、建設会社ならではの建物・空間に関する知見を活かし、必要な情報だけをシンプルに扱えるRAKU-PLATを開発しました。
建物を「場所」で捉える独自の仕組み
RAKU-PLATの中核をなすのが、建物を部屋やゾーンといった単位で捉える独自のデータモデル「空間BIM」です。設計や施工向けの一般的なBIMとは異なり、専門的な知識がなくても日常業務のなかで情報を入力するだけで自然にデータが蓄積される仕組みになっています。
建物内の「場所」に資料や不具合、点検記録、コストなどの情報が結びつき、現場と経営をつなぐ共通の情報基盤として機能します。
不具合の状況を一枚で把握できる
「建物カルテ機能」では、不具合が発生した場所やその対応状況、かかった費用などをダッシュボード上で可視化し、期間やカテゴリー別に確認できます。施設全体の状態をひと目で把握できるため、修繕の優先順位づけや、予算確保に向けた説明資料づくりにも役立ちます。
探す手間を減らすデジタル管理
図面や契約書、保証書、点検記録などの書類は、「デジタルキャビネット機能」によって建物内の場所と紐づけて一元管理できます。ドラッグ&ドロップで簡単に登録できるため、資料を探す時間を短縮できるほか、特定の担当者だけが状況を把握しているという属人的な管理からも脱却しやすくなります。
会話形式で情報を探せるAI検索
日頃の会話と同じような感覚で質問を入力すると、AIが蓄積された履歴データをもとに要約や該当場所の可視化、根拠となる資料へのアクセスを提示します。
不具合報告についても、発生場所や写真、対応状況などを簡単な操作で登録すれば、AIが内容に応じた分類タグを自動で付与する仕組みです。日々の報告がそのまま構造化されたデータとして蓄積されていく体験を提供します。
先行導入パートナーと検証を実施
今回開始したβ版有償トライアルは、正式リリースに向けた最終段階の検証と位置づけられています。先行導入パートナーと協力しながら、実際の施設運営の中でRAKU-PLATを試験的に運用し、機能の有用性や現場での運用フローを確認していく方針です。
ここで得られた知見をプロダクトの改善へ速やかに反映させることで、現場のニーズに即した使いやすいプラットフォームへと仕上げていく考えを示しています。
2027年度の一般リリースへ
戸田建設は、2027年度中の一般リリースを見据え、現在も先行導入パートナーとともに機能改善や事業としての実現性の検証を進めています。
今回のトライアルを通じて得られる現場の声をプロダクトに反映しながら、施設管理者がデータをもとに現場と経営をつなぐ判断を下せるような、新しい施設管理のあり方づくりを目指していく方針です。
RAKU-PLAT公式サイト:https://raku-plat-lp.com
出典情報など
出典:戸田建設株式会社,施設管理クラウド「RAKU-PLAT」β版有償トライアルを開始,https://www.toda.co.jp/news/2026/20260824_006317.html,リリース日:2026-08-24