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「DX銘柄2023」はこう変わる!選定基準解説|メリットやDX認定との違いも紹介

掲載日:2022年11月18日

トレンドワード:DX銘柄

毎年12月より選定が始まる「DX銘柄」についてピックアップします。まだまだ成長段階にある「DX」に関する取り組みや意識を評価する仕組みとなっており、選定されればメリットも多数!ここでは選定基準やDX認定との違いなど、気になるポイントについても解説していきます。

DX銘柄とは

https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/investment/keiei_meigara/dx_meigara.html

DX銘柄とは、経済産業省等が毎年選定している「DX推進企業」のことを指します。対象は東京証券取引所に上場している企業で、優れたDXシステムの導入やビジネスモデルの変革が評価されます。2022年度は、「DX銘柄2022」選定企業33社と「DX注目企業」15社が選定されました。

DX銘柄に選ばれるメリット

DX銘柄に選ばれると、下記のようなメリットがあります。

  • 日本政府認定という信頼感を与えられる
  • 株価に良い影響がある
  • 企業のPRに繋がる

DX銘柄は経済産業省と東京証券取引所によって選定されるため、選定されれば社会的な信頼が高まります。これにより投資家の注目が集められれば、株価が上がるなど良い影響を与えられるケースも多いでしょう。一般の消費者に対しても、企業の名を広めるPRに繋がります。

DX銘柄の選定基準|「DX認定」との違いは?

まずは対象銘柄に向けてアンケート調査が行われ、「選択式項目」と3年平均のROE(自己資本利益率)に基づいたスコアリングが実施されます。「記述式項目(DX推進に関する具体的な取組)」を中心に、委員会にて最終評価が行われるという手順となっています。

DX銘柄の選定基準は、下記の項目となります。

  1. 1. 経営ビジョン・ビジネスモデル
  2. 2. 戦略

   -①戦略実現のための組織・制度等

   -②戦略実現のためのデジタル技術の活用・情報システム

  1. 3. 成果と重要な成果指標の共有
  2. 4. ガバナンス

中長期的な企業価値の向上や競争力の強化への「積極的なIT利活用に取り組む姿勢」が問われているといえるでしょう。

またDX銘柄に選ばれるには、「DX認定を取得していること」が条件となります。

DX認定とは、国が「デジタルガバナンス・コード」の基本的事項に対応する企業を認定する制度です。「企業がデジタルによって自らのビジネスを変革する準備ができている状態(DX-Ready)」になっている事業者を認定しているのが特徴です。コロナ禍により社会のDX化が加速しましたが、更なるDX推進のため、阻害要因となっている古い企業文化(固定観念)を克服するという狙いがあります。

ただしDX認定を取得していない企業でも、アンケート調査の回答・フィードバックのみであれば参加が可能です。改善点や課題が把握できるため、積極的な参加が望まれます。

DX銘柄2022の企業をチェック

ここでは主に、建設業関連のDX銘柄をご紹介していきます。

DX銘柄の事例①清水建設

清水建設は、「ものづくりをデジタルで」「デジタルなサービスを提供」「ものづくりを支えるデジタル」の3つのコンセプトを柱とする「Shimz デジタルゼネコン」を掲げています。

その中で、時間と場所を選ばない新しい働き方を実現するネットワーク型ワークフィールド「SHIMZ Creative Field」を実現しています。具体的には、執務空間内に配置された高精度センサーと各人が携帯するタグ(発信機)から位置情報を取得し、活用するシステムです。

  • ①web上のダッシュボードにバーチャル執務空間をデジタルツインで再現、執務室内の各人の配置をリアルタイムで表示
  • ②執務室内の各人の移動履歴を蓄積し、働き方改革(WX)・マネジメント改革(MX)に活用
  • ③建物OS(DX-Core)を基盤とする制御系ネットワークを通じて取得した位置情報により、空調・換気設備などのフィードフォワード制御を提供

建物の所有者、管理者、使用者向けに、デジタル基盤、ソフトウェア、保守管理をサブスクリプションで提供するサービスで、非建設事業における業績目標への貢献を図ります。

DX銘柄の事例②ミライト・ホールディングス

ミライト・ホールディングスは、通信インフラをはじめとしたさまざまな社会インフラの構築・維持や、地域の街づくり・里づくり、企業のDX・GXに貢献する事業を行っている企業です。2030年に向け、全ての変革を推進するためにデータ活用を基盤としたDXに取り組んでいます。

通信建設業で培ったノウハウをベースに環境社会・ICTソリューション事業を推進しており、更にグリーン発電参入や各種DXの推進により新事業を展開しています。具体例は以下に挙げられます。

  • 電子棚札にEC連動、スマホ活用を組み合わせ、店舗DXへとリアルとデジタルの融合のビジネスモデルに発展。
  • モバイル基地局工事にLiDAR、ドローン等により取得した点群データを設計・施工から維持管理に至るまで活用検討中。デジタルツインに向け点群,BIM/CIM、GIS、AR/VR等を活用。
  • 水道管ビジネスの活性化のためAIを活用した水道管劣化予測(劣化予測、リスク可視化、更新計画自動化)やクラウド施工管理を提供。ビジネス課題(スキルフリー、コスト削減)を解決。

DX銘柄2022から2023への変更点は?

DX銘柄2023は、上図のようなスケジュールで選考されることになっています。DX銘柄2022と2023の主な違いは、以下4点です。

  • デジタルガバナンス・コードの改訂に伴う調査項目及び審査ポイントの変更
  • 投資家目線での調査項目の追加
  • 特別表彰制度の創設
  • 業種別選定企業数の緩和

2023年版からは、投資家から寄せられた意見を基に「企業のDXの取組に関する情報開示」について設問を加えています。単なるDX事例の発信にとどまらず、「DXをどのように企業価値の向上やビジネスの成果につなげているか」といった取り組みが求められます。

また銘柄選定の枠とは別に「特別表彰」を実施するほか、同業種の中から3社以上選定することも可能になりました。これまで業種ごとに1~2社というのが慣例でしたが、枠が緩和されたことにより取組内容が重視されることとなります。

まとめ

DX銘柄は、ビジネスモデルの抜本的改革や新たな成長に繋げる取り組みが評価される制度です。選定されれば企業の知名度向上や株価への良い影響に繋がるなど、メリットの多い仕組みとなっています。また選定されない場合でも、アンケートに回答すれば必ずフィードバックがもらえます。企業のDXに関する「立ち位置」を知るためにも、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

小日向

二級建築士/インテリアコーディネーター(IC)/福祉住環境コーディネーター。 建築学科卒業後、インテリアメーカーにてICの業務を経験。 現在は建築・住宅系ライターとしてコラムを担当。ハウスメーカー、リフォーム、住宅設備会社での執筆多数。

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