竹中工務店、耐火集成材燃エンウッドの民間建築工事向けライセンス提供を2026年10月に開始

20261023_耐火集成材燃エンウッド

竹中工務店は2026年10月22日、同社が特許を保有する耐火集成材「燃エンウッド®」について、民間工事を対象にしたライセンスの提供を2026年10月から始めると発表しました。対象は、1時間耐火と2時間耐火の両方の仕様です。

これまでは公共建築工事での展開が中心でしたが、今回の発表で、民間の建築物にも技術を使える環境が整います。同社は、木造・木質建築の普及を後押しし、脱炭素社会の実現に貢献することを目指します。

設計事務所の実績を条件に技術を開放

今回の取り組みにより、木造の耐火建築物に関する知見と実績を持つ設計事務所が設計し、竹中工務店以外の会社が施工を担う建物でも、「燃エンウッド」と関連する特許技術を使えるようになります。

公共建築か民間建築かは問われません。同社が関わる案件にとどまらず、外部の設計・施工の体制でも活用できる点が大きな特徴です。ただし利用には、設計事務所が木造の耐火建築物の設計実績を持つこと、その設計事務所のもとで連携する施工会社であることの確認が必要です。

公共工事で積み重ねてきたライセンス展開

同社はこれまで、公共建築工事における「燃エンウッド」の製造・販売ライセンスについて、集成材メーカー4社と契約を結んできました。

1時間耐火仕様は2017年から2019年にかけて、2時間耐火仕様は2024年に契約を締結しています。契約先は、齋藤木材工業、藤寿産業、銘建工業、山佐木材の4社です。こうしたライセンス展開を通じて、木造・木質建築の普及拡大を図り、実際の建築プロジェクトへの適用も進めてきました。

14階建てまで対応、民間建築にも広がる

現在、公共建築工事では、「燃エンウッド」の1時間・2時間耐火仕様を活用することで、14階建ての建物、または建物の最上階から14層までを木造とする建物への適用が可能です。

今回の民間工事へのオープン化により、公共建築にとどまらず、オフィスや商業施設、複合ビルなど、幅広い民間建築で本技術を採用できるようになります。規模の大きな建物でも木造化を検討しやすくなり、設計の選択肢が広がります。

3層構造で柱と梁を火の熱から守る

「燃エンウッド」は、3つの層でできた耐火集成材です。建物の重さを支える「荷重支持部」、モルタルや石こう系の材料と木を組み合わせた「燃え止まり層」、木材でできた「燃え代層」で構成されます。

火災が起きると、燃え代層の断熱効果と燃え止まり層の吸熱効果がはたらき、柱や梁の荷重支持部を火災の熱から守る仕組みです。木材を構造に使いながら、火災時の安全性を確保できる点が、この技術の持ち味といえます。

国産木材の活用と脱炭素への取り組み

竹中工務店は今後も、木造・木質建築の一層の普及と、国産木材のさらなる活用を進める方針です。民間工事への技術開放は、その取り組みを広げる一歩となります。

技術を使える建物の種類や施工の担い手が増えれば、木を使った建築の機会も増えていきます。同社は、こうした広がりが脱炭素社会の実現につながると位置づけ、引き続き技術の展開に力を入れていきます。

提供されるライセンスの範囲は3点

竹中工務店が提供するライセンスには、次の内容が含まれます。なお、「燃エンウッド」は同社の商標です。

  • 耐火集成材「燃エンウッド」に関する特許技術の使用
  • 同技術に関する大臣認定の利用
  • 商標「燃エンウッド®」の使用

製造・販売の窓口はメーカー4社

「燃エンウッド」の製造・販売に関する問い合わせ先として、ライセンス契約を締結した次の4社が案内されています。

  • 齋藤木材工業株式会社 建築部:0268-68-3811
  • 藤寿産業株式会社 営業部:024-944-7550
  • 銘建工業株式会社 木質構造事業部:03-5801-9857
  • 山佐木材株式会社 営業部:0994-31-4141

出典情報など

出典:株式会社竹中工務店,耐火集成材「燃エンウッド®」の民間建築工事向けライセンス提供を開始~木造・木質建築の普及拡大による脱炭素社会の実現に貢献~,https://www.takenaka.co.jp/news/2026/10/03/,リリース日:2026-10-22