㈱キャパ「ゼネコン各社のBIM導入状況について知ろう!」|毎週月曜日 更新中

BIMという名称自体は一般に知られるようになったものの、自社の設計環境を新しくBIMに置き換えるべきかは判断に迷うことも多いでしょう。

この記事では日本建設業連合会の調査を参考に、国内のゼネコンにおけるBIMの導入状況や導入時のポイントを整理しました。あわせてスーパーゼネコンのBIM活用状況をご紹介します。

BIMにどのような活用の余地があるのか、今BIMを導入すべきなのか判断する際の参考にご活用ください。

日建連会員ゼネコン各社のBIM導入状況

日本建設業連合会では、「《施工BIM導入・展開》に関するアンケート 結果報告 〜回答編〜2019.10.」と題し、2016年と2018年に会員のゼネコン62社に対してBIMについてアンケートを行っています。ここからゼネコン各社のBIMの導入状況についてみていきましょう。(*1)

BIMはゼネコン各社に普及している

BIMの導入状況として、ゼネコン各社の2018年時点におけるBIMの導入割合は約76%です。2016年の調査の際には約60%で、従業員300名以下のゼネコンでもBIMの導入が増えていることから、BIMは普及時期にさしかかったといえるでしょう。

ただし、BIMを導入していないと回答している8社のうち、4社については費用的な問題などからそもそもBIMの導入計画自体がないと回答しています。

国土交通省がICTの活用の一環でBIMの導入を推進しているものの、現時点ではゼネコンすべてにBIMが普及するまでには至っていません

施工BIMは普及段階に突入

ゼネコン各社におけるBIMを導入してからの期間は、5年未満が36%と最も多くなっています。

BIMを導入するためにはツール選定を行い予算組みを行う必要があるため、BIMの導入を慎重に検討している様子がうかがえます。

一方、6~10年未満という企業も約30%と多数派です。BIMが本格的に普及し始まったのが2009年ごろのため、導入から6~10年未満と回答する企業は、BIMの普及にあわせてBIMを活用していたことがわかります。

なお、実際の施工でBIMを活用する件数も増えていて、11件以上BIMを活用している企業が全体の46%にのぼります。

BIMの導入効果が実感できている

BIMを活用しているゼネコンによるとBIMの導入効果には以下があげられます。

・顧客や関連部門、協力会社との情報共有と理解促進に有効

・施工性や品質確保の検証が前倒し可能

・仮設計図や施工手順など施工計画を構築にも活用

BIM導入後のメリットデメリット

BIMの導入は、打ち合わせ時間削減や施工図修正時間削減の効果があります。そのほか、3Dデータが確認できるため、紙の施工図面の理解も早くなるなどの傾向があります。

一方BIMシステム導入には初期費用がかかります。さらに設計担当者が新しくBIMの操作方法を覚えたり従来と同じ業務プロセスでは進めづらかったりと、運用定着までには課題も見受けられます。

BIM導入直後に適用しやすい業務

BIMデータは、経営者や所属上長にその効果を説明したり、自社の運用を検討したりする際に役立ちます。

BIM導入直後の場合、BIMの3Dデータは施工計画の打ち合わせなどに使われることが多くなっています。施工への採用が増えるほど施工計画図や鉄筋施工図、躯体図への活用が増えています。施工計画に活用したり、タブレットを現場に持ち込み形状を参照することもあるのです。

なおBIMデータは打ち合わせの資料や干渉チェック、デジタルモックアップへの活用がわかりやすく、ついで総合図や3D配筋図などが続きます。

一方、BIMを導入してしばらく経つ企業でも、積算や現場での数量算出などへの活用はまだ普及途上といえます。

スーパーゼネコン各社のBIM導入状況

続きの国スーパーゼネコン各社のBIM導入状況などについては、株式会社キャパ オウンドメディア上でお読みいただけます。
株式会社キャパ オウンドメディア「ゼネコン各社のBIM導入状況について知ろう!」

参考URL
*1 https://www.nikkenren.com/kenchiku/bim_susume/pdf/bim_susume_report_03.pdf