
VRで安心安全|日建設計とジオクリエイツ・バーチャル避難訓練対Rツール開発
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日本の建築領域でDX推進による生産性向上が必要とされる中、日建設計ではBIMの効果的な活用を促すためのハンドブック「BIM Uses Definitions Vol.1 BIMを活用するプロセスやタスク」を制作しました。
BIMハンドブックの紹介記事はこちらからご覧ください。
BuildApp Newsでは、制作者の一人である日建設計 安井謙介氏にインタビューを実施し、詳しくお話を伺いました。BIMハンドブックの特徴や制作意図など、舞台裏を知ればさらにBIM活用の幅が広がるでしょう。
本連載ではインタビュー内容を動画と記事の2パターンでご用意致しました。
過去のインタビュー内容をまだご覧になられていない方はぜひ第一回からチェックしてみてください!
目次
「個人」、「組織」、「業界」、「社会」の4つのスケールで考えるようにしています。「個人」社内のBIM普及率はもちろん高いほど良いのですが、弊社も他社同様に苦労しながらBIM推進を進めています。
「組織」設計者、エンジニアがBIMを使うだけでなく、査図、納まり、法規、防災、の専門家がBIMを介して設計の品質を確認出来る体制が必要です。
「業界」BIMの利用目的や情報の詳細度はプロジェクトによって異なります。異なる情報を抽出し、データベースとして活用するためには確認申請のBIM化がカギを握ります。BIM推進会議やbuildingSMART Japan、建築確認におけるBIM活用推進協議会等で仕組み作りを進めています。
「社会」ドローンや自動運転によるLogistics等Smart Cityを可能にするBIMの情報は何か、各団体で進められている取組みにBIM側の人間として携わっています。国土交通省のProject PLATEAUといった日本全国の3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化プロジェクトのBIM活用マニュアルの作成等をお手伝いしています。
4つのスケールを平行して考える必要があります。BIM Uses Definitionsにも今後、Smart Cityに関する活用が追加されると思います。
BIMモデル事業は3か年ですので次が最終年度です。本年度は「BIM Uses Definitions」を更に深く分析、公開する案を提出し、現在審査中(2022年7月インタビュー時点)だと聞いています。
「業界」、「社会」のスケールでBIMを活用するためにはまだまだ議論しなければならないことが多くあります。BIMモデル事業以外にも積極的に参加し、お手伝いさせていただければと考えています。
※ インタビュー後、 BIM Uses Definitionsは国土交通省 令和4年 BIMを活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化モデル事業に採択されました。
日建設計HPのコンテンツとして「発注者に寄り添うBIMソリューション ライフサイクルコンサルティング・維持管理のデジタル化」というタイトルで令和2年度のBIMモデル事業の尾道市役所や「やさしいBIM」で維持管理でのBIM活用を目指している八幡市役所の事例を発信しています。
尾道市役所の分析では日建設計と清水建設という設計施工分離の2社間でBIM連携を試行し、BIMモデル事業の補助を得て170Pのレポートとして発信していますのでご参考にしてください。
BuildApp News編集部の取材担当です。 建設DXに関するイベントや著名人へ取材を行っています。