AutoCAD Webとは?特徴や使用方法、主な機能について解説|㈱キャパ メディア連携企画

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AutoCAD WebとはWebブラウザやモバイルデバイスからクラウドに保存されている図面を作成・編集できるサービスです。インストールが不要で外出先でも図面の表示や編集ができるため、生産性向上や業務効率化につながります。多くの建築設計者やエンジニアなどが興味を持つサービスの1つです。

本記事ではAutoCAD Webの特徴や使用方法、主な機能について解説します。エンジニアを目指している方やすでにエンジニアとして活躍している方は、ぜひ最後までお読みください。

AutoCAD Webの特徴と使用方法

AutoCAD Webとはコンピューターで簡単に図面設計や編集ができるCADソフトの1つです。数多くあるCADソフトの中でも世界的に認知度が高く、建築設計者やエンジニア、建設・施工などさまざまな専門家が利用しています。

他のCADソフトは特定の業務に特化している一方で、AutoCAD Webは図面設計における全ての業務に対応可能です。技術向上に伴い、機能や性能は常にアップロードされています。

ここでは、AutoCAD Webの特徴や使用方法を解説します。

AutoCAD Webの特徴

AutoCAD Webではコアコマンドで簡単な図面編集と基本的な設計が可能です。AutoCAD Webの主な特徴は次のとおりです。

 ・インストールが不要
 ・直感的で使いやすい作画ツール
 ・Webブラウザからクラウドベースのアプリの操作が可能
 ・チームで設計の共同作業が可能

AutoCAD WebはWebブラウザやモバイルデバイスからサインインのみで作業を開始できます。基本的にソフトをインストールする必要はありません。施工現場や出張先などの外出先で図面が必要になった場合、現場にあるデバイスで簡単に表示・編集ができるため、業務効率化や生産性向上を図れます。

直感的で使いやすい作画ツールを利用し、ビューやプロパティ、画層を管理できる点も特徴です。加えて、鮮明なアイコンや最新の青いインタフェースを導入しており、目の疲れが軽減されるため、長時間使用する人にとっては魅力的といえます。

Autodesk DriveやAutodesk Docs、Microsoft OneDrive、Box、Dropbox、Google DriveなどにDWGファイルを保存することで、AutoCAD Webまたはモバイルアプリから直接編集できるため、ワークフローをシンプルにできる点も特徴です。

また、保存した図面に他のユーザーはどこからでもアクセスできるため、急に共同作業が必要になった場合でも安心して利用できます。

AutoCAD Webの使用方法

AutoCAD Webを利用するためには、利用期間を選択し、アクセス権を購入する必要があります。利用期間と金額は次の通りです。(※1)

利用期間金額
1年13,200円
1ヵ月1,100円

なお、支払方法はクレジットカード・PayPal・銀行振込・コンビニ決済の4種類から選択できます。

Autodesk AutoCADまたはAutoCAD LTのサブスクリプションに加入している場合、AutoCAD Webの利用が可能です。

アクセス権の購入後、次のような手順で使用します。

 ・Autodeskのアカウントを作成し、AutoCAD Webのサイトにアクセスする
 ・サインインをクリックし、メールアドレスおよびパスワードを入力する
 ・AutoCAD Webの画面左にある「アップロード」をクリックし、ファイルをアップロードする
 ・図面の編集を行う
 ・ファイルを保存する

2023年11月現在、アカウントを作成しサインインすることで30日間の無償体験版を利用できます。また、学生または教員の場合、1年間無償でオートデスクの製品とサービスにアクセスできる教育期間限定ライセンスを利用可能です。

試しに無償体験版を利用し、AutoCAD Webの図面作成・編集を体験してみてください。

AutoCAD Webの主な機能

AutoCAD Webにはトレースや画層機能、外部参照など多様な機能が搭載されています。主な機能は次の通りです。(※2)

 ・トレース
 ・シートセットマネージャ
 ・コマンドライン
 ・画層機能
 ・計測と寸法
 ・外部参照
 ・オブジェクトグリップ
 ・ブロック
 ・Leica DISTO

ここでは、多様な機能の中から、主な機能についてみていきます。

画層機能

オブジェクトを画層に割り当て、図面を編成できる機能です。図面が複雑な外観になっている場合、表示する必要がないオブジェクトを非表示にできるため、図面編集の画面が見えやすくなる点が魅力といえます。

機能や目的別にオブジェクトを画層上に編成することで、目的に応じた図面表示が可能です。キャビネットや建具、配線、ドア、フロアプランなどいくつものオブジェクトを編成できます。

画層の編成により、次のことができるようになります。
 
 ・オブジェクトを機能や場所別に関連付ける
 ・1回の操作で関連付けた全てのオプションを表示または非表示にできる
 ・画層ごとに線種や色などを設定できる

また、各画層をロックできる機能も搭載されており、ロックした画層は解除されるまで図面上で修正できません。

外部参照

図面に参照されている画層やDWGファイルなどの外部参照をWebで表示できる機能です。表示できるイメージタイプは次の4種類です。

 ・.JPG、.JPEG
 ・.PNG
 ・.GIF
 ・.BMP

外部参照の機能により、独立して作成した複数の図面を効率的に管理できるようになります。図面のみで参照を同時に確認できるため、効率的に作業を進められるでしょう。

ブロック

ブロックとは単一オブジェクトを作成するために結合された複合オブジェクトを意味します。ブロックを使用するためには、ブロックのデータとプロパティであるブロック定義を作成します。ブロック定義の修正のみで複数のブロック参照を一度に修正できる点が魅力です。

ブロックにデータをアタッチするためのラベルまたは名称をブロック属性と呼びます。具体的には、部品番号や価格、注釈、所有者名などの属性に各ブロックを分類できます。

ただし、AutoCAD Webではブロックの属性を新しく作成することはできません。AutoCAD Webでは既存のブロック属性の変更のみ操作できます。

AutoCAD Webを使用するためにはAutoCADの知識が必須

AutoCAD Webでは基本的で簡単な図面作成や編集が可能です。しかし、細かい設定はできないため、土台となる図面はデスクトップ版のAutoCADで作図を行う必要があります。そのためAutoCAD Webを使用するためには、AutoCADのスキルを習得しなければなりません。

AutoCADのスキルを習得するためには、複数の方法があります。自分に適した方法でスキル習得を目指しましょう。ここでは、スキルの習得方法について詳しくみていきます。

スキルを習得するための方法

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