国土交通省が8月の建設受注を公表、受注額1兆4,388億円で公共工事の大幅増が下支え

国土交通省は2026年9月30日、令和8年8月分の建設工事受注動態統計調査(大手50社調査)の結果を公表しました。受注総額は前年の同じ月を下回り、2カ月連続のマイナスです。

民間工事の落ち込みが目立った一方、公共工事は大きく伸びました。本記事では、調査結果を項目ごとに整理して紹介します。

受注総額は1兆4,388億円、3.6%減

8月に大手50社が受注した工事の総額は、1兆4,388億円でした。前年同月と比べると3.6%少なく、2カ月続けての減少です。このうち国内分は1兆4,298億円で、前年同月比2.3%減となりました。

こちらも2カ月連続で前年を下回っています。国内の内訳を見ると、民間工事が減り、公共工事が増えました。全体のマイナスは、民間工事の減少が主な要因だといえます。

民間工事は1兆1,072億円、6カ月連続で減少

民間工事の受注額は1兆1,072億円で、前年同月比は10.6%の減少でした。6カ月続けて前年を下回っています。不動産業、運輸業・郵便業、情報通信業などからの発注が減ったことが響きました。ただし、業種ごとに見ると増減の方向は分かれています。以下、業種別、発注者別、工事の種類別に見ていきます。

製造業は37.6%増、非製造業は20.9%減

民間工事を製造業と非製造業に分けると、製造業からの受注は前年同月比37.6%増えました。これに対し、製造業以外の非製造業は20.9%減っています。製造業の大きな伸びがあっても、非製造業の落ち込みを補うまでには至らず、民間全体ではマイナスとなりました。

発注者別では不動産や情報通信が減少

発注者別では、不動産業、運輸業・郵便業、情報通信業などが減少しました。一方、電気・ガス・熱供給・水道業、製造業、サービス業などは増加しています。

工事の種類別では、建築が減り、土木が増えました。建築では事務所庁舎、倉庫・流通施設、教育・研究・文化施設などが減少しています。増えたのは、工場・発電所、宿泊施設、土木その他などです。

公共工事は2,747億円、46.3%増と再び増加

公共工事の受注額は2,747億円で、前年同月比46.3%の増加でした。前の月は減少していましたが、8月は再び増加に転じています。増加幅が大きく、民間工事の落ち込みを一部補う形になりました。国の機関と地方の機関のどちらも伸びており、特定の発注者に偏った増加ではない点が特徴です。

国の機関は35.4%増、地方の機関は65.2%増

発注する機関別では、国の機関が前年同月比35.4%増、地方の機関が65.2%増となりました。さらに細かく見ると、国の機関では国が増加し、政府関連企業と独立行政法人が減少しています。地方の機関では、都道府県と地方その他が増加しました。一方、市区町村は減少しています。

土木その他や上下水道の工事が増加

公共工事を工事の種類別に見ると、建築と土木がともに増えました。増加が目立ったのは、土木その他、上水道・下水道、娯楽施設などです。反対に、道路、教育・研究・文化施設、工場・発電所などは減少しました。土木の内部でも、種類によって増減が分かれた結果です。

海外工事は91億円、69.1%の大幅減

海外での工事の受注額は91億円にとどまり、前年同月比で69.1%減少しました。6カ月連続の減少です。金額は国内と比べて小さいものの、減少幅は大きくなっています。

なお、海外工事の受注額には、現地法人が受注した分は含まれていません。数字を読む際には、この点に留意する必要があります。

出典情報など

出典:国土交通省,令和8年8月の建設工事受注動態統計調査(大手50社調査)結果,https://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_001394.html,リリース日:2026-09-30