国土交通省、リフォーム・リニューアル調査を公表、令和8年度第1四半期受注高は22.8%増

国土交通省は、令和8年度第1四半期に元請けとして受注した建築物のリフォーム・リニューアル工事について、調査結果をまとめて公表しました。
全国の建設業許可業者5,000者を対象に実施したもので、住宅と非住宅建築物のそれぞれで受注高がどう変化したのかが明らかになっています。今回は工事の種類や業種、発注者の属性など、さまざまな角度から集計された最新データを紹介します。
非住宅が牽引し受注高は増加
今回の調査によると、令和8年度第1四半期における受注高の合計は5兆427億円となり、前年同期と比べて22.8%の伸びを記録しました。
内訳を見ると、住宅に関する工事の受注高は1兆807億円で前年同期比7.6%減少した一方、非住宅建築物では3兆9,619億円と34.9%も増加しており、非住宅分野の活発さが全体を押し上げる形になりました。
工事種類ごとに明暗が分かれる
住宅では、増築工事が57億円で33.2%減、改装・改修工事も8,052億円で9.7%減、維持・修理工事も2,280億円で1.2%減となった一方、一部改築工事は419億円と8.5%増えました。
これに対し非住宅建築物は、増築工事が2,399億円で148.3%増、一部改築工事は748億円で38.8%増、改装・改修と維持・修理を合わせた工事は3兆6,472億円で30.9%増と、いずれの区分でも力強い伸びを見せています。
業種別に見る受注の広がり
業種別の受注高を見ると、次のような結果になりました。
- 住宅・建築工事業:6,800億円(前年同期比4.6%増)
- 住宅・職別工事業:2,072億円(同29.8%減)
- 非住宅・建築工事業:1兆1,007億円(同12.1%増)
- 非住宅・電気,機械器具設置工事業:9,878億円(同37.4%増)
住宅分野では職別工事業の落ち込みが目立つ一方、非住宅分野では設備関連の工事業種が大きく伸びており、建物設備の更新需要が広がっている様子がうかがえます。
用途・構造別に見える特徴
用途と構造の組み合わせでは、住宅は木造の一戸建住宅が5,582億円で1.5%増、コンクリート系構造の共同住宅は3,883億円で19.8%減という結果でした。
非住宅建築物では、コンクリート系構造の事務所が6,273億円で60.4%増、鉄骨造の生産施設は5,518億円で17.5%増と、いずれも大きな伸びを示しています。
発注者別に見る受注の内訳
発注者別の受注高は、次のとおりです。
- 住宅・個人:7,327億円(前年同期比0.7%減)
- 住宅・管理組合:1,476億円(同36.2%減)
- 非住宅・民間企業等:3兆1,390億円(同40.4%増)
- 非住宅・公共:7,105億円(同15.9%増)
非住宅建築物では民間企業からの発注が全体を押し上げており、公共からの発注も堅調に増えています。住宅では個人・管理組合ともに前年を下回る結果となりました。
工事目的から見える受注傾向
工事目的別の受注件数では、住宅・非住宅とも「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が最も多く、住宅は1,583,823件で6.8%減、非住宅は966,560件で27.6%増となりました。
省エネルギー対策への取り組みも住宅で109,399件(4.9%増)、非住宅で105,736件(78.2%増)とそろって伸びており、老朽化対応と省エネ需要の両方が受注を支えていることがわかります。
工事部位別に見る更新需要
工事部位別の受注件数を見ると、住宅では給水給湯排水衛生器具設備が490,389件で最も多く、次いで内装が339,286件となりました。
非住宅建築物では電気設備が277,639件で最多となり、給水給湯排水衛生器具設備も195,733件と前年同期比34.9%増と大きく伸びています。老朽化した設備の更新が全体を通じた共通のニーズになっているといえそうです。
【参考】:建築物リフォーム・リニューアル調査報告
出典情報など
出典:国土交通省,建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和8年度第1四半期受注分),https://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_001392.html,リリース日:2026-09-10