竹中工務店、2026年度中間決算は連結減収増益、工事・開発利益の改善で営業利益25.9%増

株式会社竹中工務店は2026年8月28日、2026年度(第89期)中間決算概要と当期業績見通しを発表しました。中間期の連結業績は減収となった一方、工事利益や開発事業利益の改善により営業利益や経常利益は大きく伸びています。単体決算についても、減収ながら増益を確保する結果となりました。
緩やかな回復基調も先行きは不透明
同社によりますと、中間連結会計期間のわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に緩やかな回復基調を維持しました。ただし、中東情勢を背景とした資源・エネルギー価格の上昇や金融資本市場の変動により、先行きへの不透明感も残る状況だったといいます。
建設業界では公共投資が底堅く推移し、企業収益の堅調さを受けて民間設備投資にも持ち直しの動きがみられるなど、建設需要は総じて堅調に推移しました。一方で資材価格や労務費の上昇に加え、慢性的な担い手不足が続いており、人材確保と生産性向上を通じた供給力の強化が引き続き重要な経営課題になっていると説明しています。
品質経営とDXで企業体質を強化
こうした状況の中、同社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営に取り組み、企業体質の強化を第一とする健全な経営を徹底しています。
あわせてDXを通じた生産性向上や働き方改革、従業員の処遇改善にも注力しました。さらに再生可能エネルギーや伝統建築物の保存といった新分野の事業にも着手しており、事業領域の広がりがうかがえます。
中間決算は連結・単体ともに減収・増益
中間連結会計期間の業績は、売上高が前年同期比3.2%減の7,479億円余となりました。
連結業績は減収も増益に
一方で損益面は工事利益と開発事業利益の改善が寄与し、以下のとおり大きく伸びています。
- 売上高:7,479億円余(前年同期比3.2%減)
- 営業利益:665億円余(前年同期比25.9%増)
- 経常利益:760億円余(前年同期比26.5%増)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:679億円余(前年同期比40.3%増)
単体決算も同様に増益基調が継続
単体の業績についても、連結と同様の傾向がみられます。売上高は減少した一方、各利益項目は前年同期を上回りました。
- 売上高:5,322億円余(前年同期比4.6%減)
- 営業利益:491億円余(前年同期比22.8%増)
- 経常利益:604億円余(前年同期比22.7%増)
- 中間純利益:574億円余(前年同期比34.9%増)
なお、当中間連結会計期間の連結対象は連結法55社と持分法13社の合計68社となっています。
2026年12月期の業績見通しを公表
同社は2026年12月期の通期業績見通しも示しました。日本経済については、個人消費の底堅さや企業収益の改善を背景に緩やかな回復基調が続く一方、物価動向や金融政策の変化、中東情勢が国際経済や金融資本市場に与える影響には引き続き注意が必要だとしています。
国内建設事業では公共・民間ともに堅調な需要が見込まれるものの、資材や労務費の上昇によるコスト増加が懸念材料に挙がっています。
国内開発と海外事業の環境は総じて良好
国内開発事業に目を向けると、ホテル市場は訪日需要の底堅さを背景に堅調に推移し、オフィス市場も大都市圏を中心に良好な需給環境が続いています。
海外事業についてはアジアや欧州を中心に堅調な環境が続くとみられますが、資源・エネルギー価格の変動や国際情勢の不透明感が各地域の投資環境に影響を及ぼす可能性も指摘しています。
通期は連結減益、単体は増益を予想
これらを踏まえ、当期の業績見通しについては連結が「減収・減益」、単体は「減収・増益」になると見込んでいます。プロジェクトの大型化や建設物価の高止まり、担い手の減少といった国内外の課題に対処しながら、社会や顧客への貢献に努めていく方針を示しました。
出典情報など
出典:株式会社竹中工務店,2026年度(第89期)中間決算概要 及び 当期業績見通し,https://www.takenaka.co.jp/news/2026/08/02/,リリース日:2026-08-28