国土交通省、6月の建設工事受注高が8.2%増の12兆1219億円、設備工事業も好調維持

20260817_2026年6月の建設工事受注動態統計調査結果

国土交通省が公表した建設工事受注動態統計調査によると、令和8年6月の建設工事受注高は12兆1,219億円となりました。前年同月と比べて8.2%増え、増加は3か月連続です。

内訳を見ると、元請受注高は7兆7,755億円で前年同月比0.5%減少し、こちらは3か月連続の減少となりました。一方、下請受注高は4兆3,464億円で同28.3%増加し、増加基調が続いています。

元請が伸び悩む一方で下請の受注が全体を押し上げた格好で、下請への発注が現場の業務量を支える構造がうかがえます。今後も元請と下請の伸び方に差が出るかどうか、注視が必要な状況です。

業種別では設備工事業が好調を維持

業種別の受注高は、総合工事業が6兆5,951億円(同1.4%増)、職別工事業が1兆6,887億円(同27.4%増)、設備工事業が3兆8,381億円(同13.7%増)でした。

総合工事業は4か月ぶりの増加に転じており、職別工事業も高い伸びを示しています。設備工事業に至っては22か月連続の増加となっており、他業種と比べても伸びの持続力が際立つ結果です。

元請は公共機関からの受注が牽引

元請受注高を発注者別にみると、公共機関からは2兆6,004億円(同11.6%増)、民間等からは5兆1,751億円(同5.7%減)でした。公共機関からの受注が増加を続ける一方、民間からの受注は4か月連続で減少しています。

工事種類別では、土木工事が2兆704億円(同12.0%増)と3か月ぶりに回復し、建築工事は4兆8,190億円(同3.7%減)と先月の増加から再びマイナスに転じました。機械装置等工事も8,861億円(同8.1%減)と2か月連続で減っており、設備投資関連の受注には力強さを欠く場面も見られます。

公共工事は道路・教育関連が上位

公共機関からの受注について、発注機関別では国の機関からが8,263億円(同97.9%増)と伸び、地方の機関からは1兆6,668億円(同8.0%減)でした。工事分類別で受注額が多かったのは次の3分野です。

  • 道路工事:5,322億円
  • 教育・病院:5,272億円
  • その他:3,298億円

国の機関の内訳をさらに見ると、独立行政法人からの受注が同367.7%増と突出して伸びており、政府関連企業等からの受注も同77.8%増と大きく拡大しました。地方の機関では都道府県、市区町村ともに前年を下回っており、公共投資の予算配分に変化が生じている様子がうかがえます。

民間の建築工事は大幅減が続く

民間等からの建築工事・建築設備工事の受注額は1兆4,384億円で、前年同月比17.9%減少しました。先月増加した反動もあり再びマイナスに転じ、工事種類別で受注額が多かったのは以下の3分野です。

  • 工場・発電所:3,613億円
  • 住宅:3,380億円
  • 倉庫・流通施設:1,747億円

発注者別・工事種類別では、不動産業による住宅工事が2,819億円と最も多く、製造業による工場・発電所工事が1,774億円、電気・ガス・熱供給・水道業による工場・発電所工事が1,370億円と続きました。業種によって設備投資の勢いに濃淡があり、電気・ガス業では受注額が前年から138.4%増と大きく伸びている点が目を引きます。

土木・機械装置工事はほぼ横ばい

民間等からの土木工事及び機械装置等工事の受注額は1兆763億円で、同0.5%減とほぼ前年並みでした。工事種類別では「機械装置等工事」が5,608億円と突出して多く、「その他の土木工事」1,330億円、「鉄道工事」1,277億円が続きます。製造業や電気・ガス業からの機械装置等工事の発注が目立ち、インフラ関連への投資が下支えとなっている様子がうかがえます。

今回の調査結果からは、公共機関からの受注が全体を下支えする一方で、民間の建築投資には慎重さが残る構図が浮かび上がります。次回7月分の公表でも、この傾向が続くかどうかが注目されます。

出典情報など

出典:国土交通省,建設工事受注動態統計調査報告(令和8年6月分)について,https://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_001385.html,リリース日:2026-08-10