国土交通省、住宅・建築物の脱炭素化支援でLCCO₂先導型事業の提案募集を開始

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国土交通省は令和8年5月11日、「令和8年度サステナブル建築物等先導事業(LCCO₂先導型)」の提案募集を開始しました。2050年のカーボンニュートラル達成に向け、住宅や建築物の脱炭素化をさらに前進させることを目的としており、省エネやライフサイクルカーボン削減に取り組む先導的なプロジェクトを国が支援する制度です。

募集の概要

今回の募集では、以下の2つの部門が設けられています。

・一般部門:非住宅・共同住宅・戸建住宅が対象

・中小規模建築物部門:非住宅が対象

応募できる期間は、令和8年5月11日(月)から令和8年6月22日(月)までです。採択された事業は、10月中旬ごろに公表される予定です。

事業の主な要件

支援を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

・省エネやライフサイクルカーボンの削減、健康維持、または災害時の事業継続性などに貢献する先導的な技術を導入していること

・新築の場合は、ZEH・ZEB水準に適合していること

・2,000㎡以上の大規模建築物において新築・増改築・改修を行う場合は、ライフサイクルカーボン評価(LCCO₂評価)を実施し、その結果を国に報告すること

ライフサイクルカーボン評価とは、建材の製造から建物の解体・廃棄に至るまで、建物の一生涯を通じたCO₂排出量を把握・評価する手法のことです。国際的にもこうした評価の重要性が高まっており、今回の事業では特に積極的に取り組まれています。

補助の内容

補助の対象となるのは、設計費や建設工事費などのうち、先導的と評価された部分です。補助率は原則として費用の2分の1で、限度額は1プロジェクトあたり原則3億円となっています。新築の建築物や共同住宅については、建設工事費の5%等も補助の対象となります。

採択を決定するのは、学識経験者で構成される評価委員会です。「先進性」と「普及・波及性」の両方を兼ね備えたプロジェクトが高く評価されます。具体的には、ライフサイクルカーボンを削減する取り組みを中心に、革新的な技術や手法を用いたプロジェクトが積極的に選ばれます。

先導技術の例

事業の中で想定される技術の例として、建築物では次のようなものが挙げられています。

・高断熱化による外皮への熱負荷削減とエネルギー消費量の最小化

・水素吸蔵合金を活用した、季節をまたいだエネルギー融通システム

・EV(電気自動車)やV2H(車から家への給電)を利用した電力の融通

・街区の緑化や、周辺地域への避難場所の提供

これらはあくまで一例であり、建設時における省CO₂効果を持つ技術や、建物を長く使えるようにする長寿命化の取り組みなども評価の対象になります。

社会への波及を期待

この事業では、採択されたプロジェクトの成果を広く一般に公表することも重視されています。先進的な取り組みを社会に発信することで、脱炭素化に向けた意識の広がりや、建築業界全体の行動変容につながることが期待されています。

出典情報

国土交通省リリース,「省CO₂先導プロジェクト2026」の提案募集を開始します!~令和8年度サステナブル建築物等先導事業(LCCO₂先導型)の提案募集~,https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001338.html