国土交通省、建設労働需給調査4月分を公表、8職種で0.6%不足に転じ前月比で不足幅拡大

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国土交通省は令和8年5月25日、建設技能労働者の需給動向をまとめた「建設労働需給調査結果(令和8年4月分)」を公表しました。今月の結果からは、全国的に労働者不足の傾向が続いていることが読み取れます。

全国の過不足率——8職種で0.6%の不足

今回の調査対象期間は令和8年4月10日から20日のうちの1日(日曜・休日を除く)です。全国8職種計の過不足率は0.6%の不足となり、前月(3月)の0.1%の過剰から0.7ポイント不足幅が拡大しました。一方、前年同月(令和7年4月)の0.8%の不足と比べると、0.2ポイント改善しています。

また、電工・配管工を除いた6職種計については0.0%と均衡状態にあり、職種によって状況に差があることがわかります。

職種別の状況 鉄筋工(建築)は依然として過剰

職種ごとに見ると、明暗がはっきりと分かれています。

・不足傾向:とび工(0.3%)、鉄筋工(土木)(1.4%)、電工(2.1%)、配管工(1.3%)などが不足状態にあります。

・均衡:型わく工(土木)は0.0%でちょうど需給が釣り合っています。

・過剰傾向:左官(△0.2%)と鉄筋工(建築)(△2.1%)は労働者が供給過多の状態です。

注目すべき点として、鉄筋工(建築)の過剰幅が前年同月(△3.8%)から△2.1%へと縮小しており、過剰の解消に向かいつつある兆しがあります。一方、型わく工(土木)は前年同月が1.7%の不足だったものが、今月は均衡(0.0%)へと改善しました。

地域別の状況——北陸が最大の増加幅、九州が最大の減少幅

8職種計の地域別状況を前年同月と比較すると、地域間でも動きに違いが見られます。東北地域は均衡、中国地域は過剰状態にある一方、それ以外の多くの地域では不足が続いています。

前年同月比で最も不足幅が拡大したのは北陸(3.8ポイント増)で、全国で最も大きな変化となりました。逆に最も不足幅が縮小したのは九州(1.5ポイント減)です。

6職種計で見ると、北陸・四国・沖縄で均衡、東北・関東・中国で過剰となっており、8職種計とは異なる地域構図となっています。こちらも前年同月比では北陸が3.9ポイントの増加で最大、九州が2.3ポイントの減少で最大となっています。

今後の見通しと現場の実態

労働者確保の見通しについて、翌々月(令和8年6月)を尋ねたところ、「困難」と「やや困難」を合わせた割合は24.4%で、前年同月(27.5%)から3.1ポイント低下しました。一方、「やや容易」と「容易」の合計は8.1%となり、前年同月(6.0%)から2.1ポイント上昇しています。確保しやすい環境へ少しずつ向かっているとも読めますが、依然として4人に1人の事業者が「困難」または「やや困難」と回答しており、楽観視できる状況ではありません。

翌々々月(7月)の見通しでは、「困難」と回答した割合が22.7%で前年同月(22.0%)から0.7ポイント増加しており、夏場にかけて再び厳しさが増す可能性もあります。

手持現場の状況としては、残業や休日作業を強化している現場(強化現場)が全体の2.4%となっており、前月(2.6%)から0.2ポイント、前年同月(3.1%)から0.7ポイントそれぞれ低下しています。強化の主な理由(「その他」を除く)は、「昼間時間帯の時間的制約」(25.4%)、「前工程の工事遅延」(23.9%)、「天候不順」(14.9%)の順となっています。

調査の概要

この調査は、建設業法に基づく許可を受けた法人企業(資本金300万円以上)で、対象職種の労働者を直接雇用する建設業者のうち約3,000社を対象としています。調査対象の職種は以下の8種類です。

・型わく工(土木)・型わく工(建築)

・左官、とび工

・鉄筋工(土木)・鉄筋工(建築)

・電工、配管工

地域は北海道・東北・関東・北陸・中部・近畿・中国・四国・九州・沖縄の10地域が対象です。過不足率の算出には、確保できた労働者数・確保できなかった労働者数・過剰となった労働者数をもとにした独自の計算式が用いられており、プラスが不足、マイナスが過剰を意味します。

建設業界における人材確保の課題は長年にわたる構造的な問題でもあります。今後の推移については、引き続き国土交通省が毎月データを公表する予定です。詳しい数値はe-Stat(政府統計の総合窓口)で確認できます。

出典情報

国土交通省リリース,建設労働需給調査結果(令和8年4月分調査)について,https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002002455.pdf