国土交通省、令和8年度の地籍整備事業費補助を配分、総額37億円規模で配分決定

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国土交通省は令和8年4月、令和8年度における予算配分の概要を公表しました。今回の配分の中心となるのは「社会資本整備円滑化地籍整備事業費補助」で、総額は37億3,800万円にのぼります。

「持続的な経済成長の実現」を柱に予算を編成

今年度の予算配分の基本方針として、国は「持続的な経済成長の実現」を重要テーマに掲げています。令和7年度の補正予算とあわせて、施策が途切れないよう継続的に取り組んでいく方針です。

地籍調査とは、土地の境界や面積などを正確に調べて記録する作業のことです。この調査は、災害が起きたあとの迅速な復旧・復興、社会インフラの整備、土地取引の円滑化など、さまざまな場面で欠かせない基盤となっています。国はこの地籍調査を、社会基盤整備を進めるうえでの重要な手段と位置づけています。

配分の基準については、地域ごとの実情や地方公共団体からの要望をふまえながら、事業の必要性・緊急性を優先する方針が示されています。

全国の配分状況 近畿・関東・中部に集中

予算37億3,800万円の都道府県別の配分をみると、近畿地方が最も多く約10億3,400万円を占めています。続いて関東地方が約8億5,600万円、中部地方が約7億2,200万円となっています。

主な都道府県ごとの配分額は以下のとおりです。

・静岡県:5億6,000万円(中部地方で最多)

・和歌山県:2億6,600万円

・奈良県:1億7,300万円

・千葉県:2億2,700万円

・群馬県:2億4,600万円

・鹿児島県:1億3,100万円

・熊本県:1億200万円

一方、青森・岩手・宮城・秋田・福島・山梨・石川・佐賀・沖縄などの県については、今年度の配分額はゼロとなっています。配分にあたっては「事業の必要性と緊急性」が判断基準とされており、公共事業の実施が見込まれる地区が優先的に選ばれています。

具体的な事業とは? 千葉・三重の事例を紹介

今回の予算配分の中から、具体的な事業内容が公表された2つの事例をご紹介します。

■千葉県・松飛台地区ほか(配分額:1億4,000万円)

松戸市・市川市・鎌ケ谷市にまたがるエリアで、一般国道464号「北千葉道路」の整備を支援する地籍調査が実施されます。この道路は首都圏の国際競争力の強化と、災害時の緊急輸送ネットワークの整備を目的としたものです。未事業化区間を早期に整備するため、約0.66平方キロメートルの範囲で地籍調査が進められます。

■三重県・高向地区(配分額:5,800万円)

伊勢市内において、都市計画道路「高向神田線」の整備を後押しする地籍調査が実施されます。この道路は幹線道路や拠点等へのアクセスを強化し、地域住民の安全性と利便性の向上を目的としています。対象面積は約0.21平方キロメートルです。

地籍調査の役割と今後の位置づけ

今回の予算配分は、単なる土地調査の推進にとどまらず、道路整備や災害対策、地域経済の活性化など、幅広い分野の基盤づくりと深く結びついています。地籍調査の着実な推進が、今後の社会インフラ整備をスムーズに進めるための重要な役割を果たしていくことになります。

出典情報

国土交通省リリース,令和8年度 不動産・建設経済局関係予算配分概要,https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001994791.pdf