建設・不動産分野におけるAIソリューション・アプリケーションの最新動向を報告|深堀り取材【毎月15・30日更新】

建設業界においても、相次いで生成AJを積極的に援用する動きが続いている。「先端技術を最速で実用化し、グローバル普及させること」をミッションに、建設・不動産分野におけるAIソリューションの提供、アプリケーション開発、システムインテグレーションに特化したサービスを提供しているmign(渋谷区・代表取締役:對間昌宏)の最新動向を報告する。

mignでは、主なソリューションとして、生成AIでリノベーション後の画像イメージや動画を生成する「renorf」やAIによるウォークスルー動画を自動生成する「urvue」などを開発・提供、それら最新技術を活用し、業界のDX推進、全ての業務の効率化・高度化と、品質の向上へ貢献することを目指している。

映像や図面から家具や備品+破損・傷+危険動作などを自動で検出・可視化するAI解析技術「obtec」

mignでは、建設現場などの点検業務などにおいて映像や図面から家具や備品、破損・傷、危険動作などを自動で検出・可視化できるAI解析ソリューション「obtec(オブテック)」を開発し、4月より提供を開始した。現場の可視化と業務の省人化・効率化を実現し、DX推進に課題を抱える現場の支援を目的としている。

従来は手作業で行われてきた現場点検や備品管理+安全監視の業務を「obtec」が自動化 

「obtec」は、画像・動画・間取り図といったビジュアルデータをAIが解析し、現場に存在する家具・建具・備品を瞬時に検出・数量化すると共に、傷や劣化、さらには危険な人の動きまでを自動で特定・通知できる次世代型の現場可視化ソリューションとなっている。

従来まで目視や手作業で行われてきた現場点検や備品管理、安全監視の業務を「obtec」が自動化することによって業務の属人化を防ぎ、管理品質の平準化と効率化を実現する。

特に以下のような現場で導入効果が見込まれている。

建設現場においては、作業員の危険行動をリアルタイムで検知、即時アラートし、事故を未然に防ぎ、安全管理を支援する。

ホテル・宿泊施設では、客室に備品が揃っているか、盗難がないかなどを映像から自動判定し、清掃・点検の品質と速度を向上する。

点検業務では、マンションやオフィスなどの内覧動画から壁や床の傷・損傷を自動検出し、報告書作成業務の時間を大幅削減する。

対応データ形式:画像・動画・間取り図(PDF/JPEGほか)

操作イメージ

ソリューションに関する問合せ先

https://www.mign.io/contact/

図面から壁・屋根・窓・ドアなどの各部位を自動で認識+面積算出する新技術「drawis」公開

mignでは、AIを活用して建築図面から壁・屋根・窓・ドアなどの各部位を自動で認識・色分け抽出し、それぞれの面積を瞬時に算出する新技術「drawis(ドロウィス)」を公開した。

従来、時間と手間を要していた数量拾いや面積計算といった積算業務の大幅な効率化を実現し、建築業界におけるDXを加速させる。

建築プロジェクトにおいて、設計図面からの正確な数量拾いと迅速な見積作成は、品質・コスト・納期全てに影響する極めて重要な業務となっている。一方で、それらの作業は依然として手作業に依存していることが多く、煩雑な作業工程や人的ミス、再作業の発生など非効率さが課題となっていた。こうした現場の声を受けてmignが開発したのが、建築図面解析AI「drawis(ドロウィス)」で積算・見積業務を革新する。

ヒューマンエラーを排除して正確な数量と面積情報に基づく信頼性の高い見積もりを実現

導入メリットを見てみよう。積算・見積にかかる時間と工数を大幅に削減し、設計や提案など創造的な業務にリソースを集中ことで業務効率を劇的に向上する。ヒューマンエラーを排除し、正確な数量と面積情報に基づく信頼性の高い見積もりを実現するなど精度の作業精度を飛躍的に向上する。

迅速な対応力を強化できる。具体的には、見積提示までの時間を短縮することで、顧客へのスピーディな提案が可能となり、受注確度向上にも寄与する。

「drawis」の主な機能を列記する。自動領域抽出では、AIが建築図面を解析し、壁・屋根・窓・ドアなどの各建築部位を高精度に認識・抽出する。抽出された領域は、図面上で色分け表示することも可能で、視覚的な確認や修正が容易だ。

面積自動計算においては、抽出された各領域の面積をAIが即座に計算、手作業による計算ミスを防ぎ、圧倒的なスピードと精度で作業をサポートする。

数量拾い・見積もり作成支援では、算出された面積情報を基に、必要な材料の数量を自動で算出し、見積作成までのプロセスを一気通貫で効率化する。