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【連載】建築設計×デジタル 髙木秀太事務所のサポート術 (第2回)ヒトのためのデジタル

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DX,コラム,連載

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    髙木秀太事務所 代表 髙木秀太です。「建築設計×デジタル 髙木秀太事務所のサポート術」の連載第二回です。第一回は髙木秀太事務所白書を通じて自己紹介をしました。我々はデジタルテクノロジーを武器にする設計事務所ですが「ヒト」と「モノ」を強く意識しているということが、ご理解いただけたのではないでしょうか。第二回は髙木秀太事務所の「対ヒト」のサポート術にフォーカスを向けてご紹介したいと思います。

    第一回:【連載】建築設計×デジタル 髙木秀太事務所のサポート術 (第1回)「髙木秀太事務所白書」で自己紹介

    髙木秀太事務所は建築×デジタルのフィールドで誰かを支え、誰かに支えられている

    なぜ、我々は「建築×デジタル」でのサポート業務を生業としているのか。答えは簡単です。「この分野であれば、誰かを支えることが出来る」と判断したからです。目的は「支える」こと。極端な言い方をすれば、デジタルは二の次です。

    偶然にも、高度なIT化が進み、人口減少に直面した現代において有効なテクノロジーであるので「比較的よく利用している」だけです。髙木秀太事務所にとってデジタルは所詮、誰かを支えるための「手段」に過ぎないのです。

    そして、同様に、我々はこの分野で様々なクライアントに支えられてもいます。「髙木秀太事務所白書」に掲載されたプロジェクト(図1)は、当然、すべてのクライアントからの掲載許可を得ています。

    図1

    いずれも「髙木秀太事務所のためなら」と快く許諾をいただきました。これは、我々の大きな大きな自慢です。自身の作品では無いにも関わらず、自身の出版として認めていただいているということです。白書に限らず、常にクライアントから守られ、背中を推して頂いている感覚が確かに我々にはあります。

    クライアントと髙木秀太事務所の関係性マップ

    再び、「髙木秀太事務所白書」です。同書には「関係性マップ」と呼ばれる、クライアントと髙木秀太事務所との関係性を図解した図版が、全てのプロジェクトで掲載されています(図2)。

    図2

    我々がどのような関係性の中で、どのようなソリューションを提供したのかが一覽できるようになっており、白書が白書たる重要なコンテンツです。掲載されたクライアント、スタッフの名前は実に100名を超えます。我々がこれまでに誰を支え、誰に支えられてきたのか、そのストーリーを知っていただけるはずです(図3)。

    図3

    髙木秀太事務所のスタッフ

    そんな一風変わった髙木秀太事務所なので、スタッフには多様な能力とバランスを求めます。①美しいものを選び造ることが出来る鋭い感性、②コンピューターを自在に操ることの出来る力強い知性、そして、③誰かのためにこそ動けるホスピタリティを維持できる健全な理性。

    一つ一つの能力が突出していなくても問題はありません。バランスが大切です。そうでなければ「建築×デジタル」のフィールドで暗い沼に飲み込まれてしまうリスクがあると思っています。手法(=デジタル)そのものが目的になってしまうという深い沼です。

    「デジタルが目的」にならないために

    「流行ってるから、AIを設計に取り入れたい」「他社もやってるから、BIM化を推進しなければいけない」「アピールをするために、高度なシミュレーションをやりたい」。このような「デジタルの手法そのものが目的になってしまっているプロジェクト」を、これまでに沢山経験して来ました。

    しかし、大体、そのようなプロジェクトが終わった後に「あれ?誰のためにやってたんだっけ?」という念に駆られます。読者のみなさんも経験があるのではないでしょうか。見栄えの良い、耳触りの良い、最新のデジタルテクノロジーに食いつくのは簡単です。しかし、それだけでは誰も助けることは出来ません。

    クライアントとスタッフがコミュニケーションを十分に図り、対「ヒト」のデジタライゼーションをしていくことが重要です。言葉で書くとシンプルですが、こと、建築設計×デジタルのフィールドにおいては、「沼」に落ちないための極めて繊細で冷静なバランス感覚が求められると思っています。

    最高の便利屋になる

    今後もあらゆるテクノロジーを取り入れ続けつつ、設計者を支える「業界一・最高の便利屋になれたらいい」とスタッフ間でよく話をしています。我々は最高の便利屋だからこそ、最高のクライアントを選びます。未だ見ぬ「切実な悩みを抱える最高の設計者」を探し求め、髙木秀太事務所の旅は今日も続きます。

    髙木秀太事務所Webページ

    公式ホームページ https://takagishuta.com/

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    この記事を書いた人

    髙木 秀太

    合同会社髙木秀太事務所、2016年4月設立。建築設計、内装設計、プログラミング、3Dモデリング、BIMサポート、コンサル、web制作、講習など、建築・都市計画をデジタルツールでサポートする幅広い業務を行う。 代表 髙木秀太、建築家/プログラマー。1984年長野市出身。これまでに東京大学、北海道大学、慶應義塾大学、東京理科大学、工学院大学、多摩美術大学、長岡造形大学で非常勤講師を務める(一部担当終了)。

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