国土交通省、建設技能労働者の不足率が6月に1.0%で前月から縮小、需給調査を公表

20260728_7月建設労働需給調査結果

国土交通省は令和8年7月27日、建設技能労働者の需給状況をまとめた「建設労働需給調査結果」の令和8年6月分調査を公表しました。型わく工やとび工、鉄筋工、電工、配管工など建設現場で欠かせない8つの職種をまとめた過不足率は、6月時点で1.0%の不足となりました。

前月にあたる5月の1.2%不足から0.2ポイント縮小し、前年同月の1.1%不足と比べても0.1ポイント改善しています。なお、左官やとび工など主要な6職種に絞った集計では、不足率は0.5%にとどまりました。過不足率は、モニター業者が実際に確保できた労働者数と、確保したかったが叶わなかった労働者数などをもとに算出される仕組みです。

型わく工とび工で対照的な動き

職種ごとの動きを見ると、型わく工(建築)は前年同月の△1.3%(過剰)から一転し、今年は2.1%の不足へと変化しました。過不足率の変化幅としては全職種の中でも目立つ数字です。

一方でとび工は、前年同月の3.6%不足から0.7%不足へと不足感が大きく和らいでいます。鉄筋工(建築)は△1.9%と引き続き過剰の状態が続いており、電工は0.5%、配管工は2.7%の不足となるなど、それ以外の職種ではおおむね人手不足の傾向が続いています。

地域別では中部が最も逼迫

地域別の状況では、中部地方の不足率が前年同月比で1.3ポイント上昇し、10地域の中で最も悪化幅が大きくなりました。反対に北海道は1.0ポイントの改善となり、全国で最も不足感が和らいだ地域です。

沖縄では需給がほぼ均衡し、北陸では0.6%の過剰となる一方、それ以外の地域では引き続き不足が続いています。6職種計で見ても傾向は同様で、近畿が前年同月比1.3ポイントの増加、北陸が1.7ポイントの減少と、地域ごとの差が目立つ結果となりました。

新規募集でも不足傾向

直近1カ月以内に新たに人材を募集した際の過不足状況を示す「新規募集過不足率」についても、8職種計・6職種計ともに前年同月を下回る不足率となりました。

具体的には8職種計が3.9%、6職種計が2.8%で、いずれも前年同月や前月の水準より落ち着いた数字となっています。職種別では配管工が7.8%と高めの不足を示す一方、鉄筋工(建築)は0.0%と均衡した状態が続いています。

今後2〜3カ月の見通しはやや改善

8月における労働者確保の見通しについては、「困難」と「やや困難」を合わせた割合が24.5%となり、前年同月の24.9%から0.4ポイント下がりました。逆に「やや容易」「容易」の合計は6.3%で、前年同月の5.8%より0.5ポイント増えています。

さらに先の9月の見通しでは、「困難」が21.0%と前年同月の21.7%から0.7ポイント低下し、「容易」は10.5%で前年同月の10.6%からわずかに減少しました。全体として、人手確保のひっ迫感はやや落ち着きつつある様子がうかがえます。

残業や休日出勤の現場は減少傾向

残業や休日作業で対応する「強化現場」の割合は、全体の2.1%となりました。これは前月の2.5%、前年同月の2.5%のいずれと比べても0.4ポイントの減少です。強化を行う理由としては、以下の内容が挙げられています。

  • その他:40.0%
  • 昼間時間帯の制約:32.0%
  • 天候不順:12.0%
  • 前工程の工事遅延:12.0%
  • 無理な受注:4.0%

天候や工程の遅れに加え、時間帯の制約が主な要因として挙げられていることが分かります。今回の調査結果は、今後の公共事業の執行計画や人材確保策を検討するうえでの基礎データとしても活用される見込みです。

出典情報など

出典:国土交通省,建設労働需給調査結果(令和8年6月分調査)について,https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00372.html,リリース日:2026-07-27