国土交通省、7月の主要建設資材需給・価格動向調査を公表、全品目で需給均衡を維持

国土交通省は令和8年7月1日から5日にかけて実施した主要建設資材需給・価格動向調査の結果を公表しました。今回の調査では、生コンクリートや鋼材、木材など7資材13品目を対象に、価格や需給、在庫の状況を都道府県別に細かく把握しています。
建設資材の動向を毎月調査
同省は建設資材の需給と価格を安定させ、建設事業をスムーズに進めるための基礎データとして、こうした調査を毎月継続的に行っています。地域ごとの偏りがないかを継続的に確認することで、資材不足や急な価格変動の兆候をいち早く捉える狙いがあるとみられます。
このような調査結果は、公共工事や民間工事を問わず、施工計画や資材調達のタイミングを検討する材料としても活用されているようです。全国規模で毎月データを積み重ねることで、季節要因や地域差による変動も見えやすくなっています。
価格は一部品目でやや上昇の動き
価格動向を見ると、アスファルト合材(新材・再生材)、異形棒鋼、H形鋼、木材(型枠用合板)の4品目については、前月と比べて「やや上昇」の傾向が確認されました。一方、これら以外の資材については「横ばい」で推移しており、大きな価格変動は見られませんでした。
建設現場で日常的に使われる資材の価格が総じて落ち着いていることは、工事コストの見通しを立てるうえで一定の安心材料といえそうです。ただし、一部資材にはじわりと上昇圧力がかかっている点には注意が必要でしょう。
地域別に見ると、前回調査からの差はプラスマイナスどちらの方向にも小さな変動があり、一律に上昇や下落が進んでいるわけではない点も特徴です。地方ごとの需要状況や物流事情の違いが、こうした差につながっている可能性が考えられます。
需給・在庫はいずれも安定を維持
需給動向については、調査対象となったすべての資材において「均衡」の状態が保たれていることが分かりました。特定の資材が極端に不足したり、逆に供給過多になったりする状況は起きていないということです。
在庫状況も同様に、すべての調査対象資材で「普通」の水準を示しました。なお在庫調査は、骨材(砂、砂利、砕石、再生砕石)、異形棒鋼、H形鋼、木材(製材・型枠用合板)に限定して実施されているとのことです。
調査は各都道府県のモニターからの回答をもとに、価格動向を1(下落)から5(上昇)、需給動向を1(緩和)から5(ひっ迫)、在庫状況を1(豊富)から4(品不足)までの数値で評価し、その平均値によって算出されています。今回の全国平均値は、価格・需給・在庫のいずれも大きな偏りがなく、建設業界にとって比較的落ち着いた月であったことをうかがわせます。
地域ブロック別の傾向にも差
北海道から九州・沖縄まで、9つの地域ブロックに分けた集計でも、価格・需給・在庫のいずれの指標も大きな乱れは見られませんでした。とはいえ、地域によっては前回調査からわずかに数値が動いており、資材種類ごとの微妙な差も読み取れます。
こうした地域別データは、特定エリアで工事を計画する事業者にとって、資材確保の見通しを立てるうえで役立つ情報になるといえるでしょう。
今後の資材価格の見通しにも注目
今回の調査では、現在の状況に加えて3カ月先の予想についてもモニターから回答を集めています。今後も原材料コストや物流状況の変化によって、資材価格が変動する可能性は残っています。国土交通省では引き続き毎月の調査を通じて、建設業界の実態把握と情報提供を続けていく方針とみられます。
将来予測の数値についても、現状とおおむね近い水準で推移しており、急激な変化を見込む声は少ないようです。とはいえ資材価格は世界情勢や為替の影響を受けやすいため、今後の動きは引き続き注視する必要がありそうです。
今回の結果は、建設事業者や資材メーカーが調達計画を立てるうえでも参考になる内容といえるでしょう。詳細な都道府県別データは、国土交通省が公開している別添資料で確認できます。
出典情報など
出典:国土交通省,7月の主要建設資材の需給動向は全ての調査対象資材において均衡~主要建設資材需給・価格動向調査(令和8年7月1~5日現在)の結果~,https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00371.html,リリース日:2026-07-27