CELBIC研究会、環境配慮型BFコンクリートの建設材料技術性能証明を改定

20260722_CELBIC研究会

長谷工コーポレーションを幹事社とする13社で構成されるCELBIC研究会※は、環境に配慮したコンクリート「CELBIC(セルビック)」に関する建設材料技術性能証明を改定したと発表しました。CELBICは、普通ポルトランドセメントに対して高炉スラグ微粉末を10〜70%の範囲で使用するコンクリートのことです。

今回、一般財団法人日本建築総合試験所より、2026年5月20日付で建設材料技術性能証明(GBRC材料証明 第20-04号 改1)を取得しました。高炉スラグ微粉末は製鉄の副産物であり、これを活用することでセメントの使用量を抑えつつ、コンクリートとしての強度や耐久性を確保できる点が評価されています。

※長谷工コーポレーション(幹事)、青木あすなろ建設、淺沼組、安藤ハザマ、奥村組、熊谷組、鴻池組、五洋建設、錢高組、鉄建建設、東急建設、東洋建設、矢作建設工業の13社で構成。

2020年の初取得から段階的に更新

CELBICは環境負荷低減を目的に開発された技術で、名称のCELBICは「Consideration for Environmental Load using Blast furnace slag In Concrete」の頭文字を組み合わせたものです。同研究会は2020年10月に建設材料技術性能証明を初めて取得し、翌2021年2月には再取得しています。

今回はさらに適用範囲を広げることを目指し、新たな研究データを積み重ねたうえで日本建築総合試験所へ再評価を申請しました。その結果、技術的な裏付けが認められ、証明内容の改定が実現しました。

こうした継続的な見直しの背景には、建築現場からの多様な要望に応えたいという研究会の姿勢があるといえそうです。証明取得から改定に至るまでの一連の流れは、技術の信頼性を積み上げていくプロセスとして注目に値します。

強度区分やスランプフロー管理を追加

改定にあたっては、実務での使いやすさを高める工夫が盛り込まれています。設計基準強度の対応範囲を拡大したほか、施工管理や材料の計量方法についても選択肢を増やしました。主な改定内容は次のとおりです。

  • 設計基準強度の適用範囲を拡大
  • 36〜48N/mm2の強度区分を追加
  • スランプフロー45〜65cmの管理項目を追加
  • セメントと高炉スラグ微粉末の累加計量法を追加
  • 再生骨材を使用したコンクリートへの適用を追加

適用範囲の拡大を実現

これらの追加により、CELBICの建設材料技術性能証明の適用範囲が拡大されました。特に再生骨材コンクリートへの適用拡大は、資源循環の観点からも注目される内容です。スランプフローの管理項目が加わったことで、流動性が求められる高性能コンクリートの施工現場でも扱いやすくなると考えられます。

今後は、高強度が求められる建物や、施工性を重視する現場など、多様な工事案件での採用が見込まれています。設計者や施工者にとっては、選択肢が広がることで、それぞれの現場条件に適した仕様を組みやすくなるメリットもありそうです。

脱炭素に向けた建設業界の取り組み

高炉スラグ微粉末は、製鉄過程で発生する副産物を原料としており、通常のセメントに比べて製造時の二酸化炭素排出量を抑えられる点が特徴です。

建設業界では近年、脱炭素化やカーボンニュートラルへの対応が急務となっており、CELBICのような環境配慮型材料の活用が広がりを見せています。今回の性能証明改定は、こうした業界全体の動きを後押しする取り組みのひとつと位置づけられそうです。

今回の改定では、設計基準強度の適用範囲拡大やスランプフロー管理の追加、再生骨材コンクリートへの対応などが盛り込まれました。CELBIC研究会は今後も、環境性能と施工性を両立させる技術開発を継続していく方針です。研究会に参加する13社が持つ知見を共有しながら、さらなる技術の底上げを図っていく姿勢がうかがえます。

出典情報など

出典:株式会社奥村組,CELBIC(環境配慮型BFコンクリート)建設材料技術性能証明の改定のお知らせ,https://www.okumuragumi.co.jp/newsrelease/2026/celbicbf-1.html,リリース日:2026-07-21