鹿島が演算工房を子会社化、建設ICTの内製化と自動化施工技術を強化へ、現場対応力を向上

鹿島建設株式会社(社長:桐生雅文)は、山岳トンネル・シールドトンネルの計測・施工管理システムを手がける株式会社演算工房(京都市上京区、社長:林稔)の株式を取得し、グループ会社に迎え入れることで合意しました。
両社が持つ技術やノウハウを組み合わせ、建設現場のデジタル化をさらに前進させる狙いです。今回の株式取得により、鹿島グループにおける建設ICT分野の内製化が一段と進むことになります。
資本提携で技術力を融合
今回の提携は、鹿島がこれまで積み重ねてきた自動化施工の技術と、演算工房が培ってきたシステム開発力や現場対応力を組み合わせることを目的としています。
両社の強みを持ち寄ることで、これまでにない付加価値の高いサービスを国内外の事業主や建設会社へ届けたい考えです。あわせて、建設業界全体が課題としている安全性や生産性の向上にも寄与することを目指します。
建設現場では人手不足や熟練技術者の高齢化が進んでおり、計測や施工管理の自動化・効率化は業界共通のテーマとなっています。両社の連携は、こうした課題への一つの解決策として位置づけられそうです。
山岳トンネル測量システムで国内トップシェア
演算工房は、山岳トンネルやシールドトンネルの計測・施工管理システムについて、開発から現場への導入までを自社で一貫して手がけられる、業界内でも珍しい体制を持つ企業です。これまでに国内外およそ3,900の現場へシステムを導入してきた実績があり、なかでも山岳トンネル測量システムでは国内トップシェアを確立しています。
25年を超える歳月をかけて、確かな技術力と現場での適応力を磨いてきました。こうした豊富な導入実績は、多様な地質条件や施工環境に対応できるノウハウの裏付けともいえ、今後の事業拡大においても大きな強みとなる見込みです。
土工など新領域への展開も視野
演算工房にとって、鹿島グループへの参画は事業を大きく伸ばす好機と位置づけられています。これまで主軸としてきた山岳トンネルやシールドトンネルの分野にとどまらず、土工をはじめとする幅広い工種にも計測・施工管理システムの適用範囲を広げていく方針です。
こうした取り組みを通じて、より高度な製品やサービスを生み出し、新たな価値の創出につなげたい考えです。鹿島が持つ大規模プロジェクトでの施工実績やネットワークを活用できるようになることで、演算工房のシステムがこれまで以上に幅広い現場で採用される可能性も広がります。
8月末の完全子会社化を予定
両社は2026年7月17日、演算工房の株主との間で株式譲渡契約を締結しました。この契約に基づき、鹿島は2026年8月末をめどに演算工房の全株式を取得し、完全子会社とする計画を示しています。
今後は経営体制の統合を進めながら、両社の技術連携を段階的に具体化していく見通しです。両社は今回の株式取得を通じて、それぞれが培ってきた技術やノウハウを融合し、建設DXの推進や建設業界全体の安全性・生産性向上に貢献していく考えです。
演算工房の会社概要
演算工房の概要は以下の通りです。
- 名称:株式会社演算工房
- 代表者:林 稔
- 設立:2001年
- 資本金:8,000万円
- 従業員数:149人(2026年7月6日時点)
- 事業内容:国内外における山岳トンネル・シールドトンネル工事の計測・施工管理システムの開発、現場実装、運用管理、メンテナンス、および技術の商品化・外販
出典情報など
出典:鹿島建設株式会社,建設ICTの中核機能を内製化し、自動化施工技術を強化 鹿島は演算工房を子会社化し、両社の技術力を融合した高付加価値サービスを提供,https://www.kajima.co.jp/news/press/202607/17m1-j.htm,リリース日:2026-07-17