建設業の変革に伴走する|現場Hubの挑戦(後編)

前編では、岡田氏から現場Hubが生まれた理由について詳しくお聞きしました。後編では、現場Hubの岡田氏に、現場Hubが実現したことや未来への展望などについて伺います。

建設業の変革に伴走する|現場Hubの挑戦(前編)

工事・メンテナンスの現場では、案件管理や見積り、発注、報告書作成、写真共有、顧客対応を同時に行う必要があります。ところが実務の現場では、情報… more

ビルドアップニュース

現場Hubが実現したこと

—【若狭】改めて、現場Hubで何ができるのか教えてください。

【岡田】現場Hubは、案件の見積りや発注、スケジュール、写真、日報、報告書まで一連の業務を一つの流れでつなぐサービスです。案件ごとの進捗、担当者、現場写真をすぐ見られて、見積りデータから発注にもつなげられます。請求処理では、AIを使って案件へのひも付けを補助することも可能です。

スマートフォンであれば予定や写真、図面を現場で確認して、そのまま日報や報告書を作れます。クラウド型であるものの、動作が速く、容量も無制限で提供しています。

—【若狭】導入企業では、どのような変化が出ていますか。

定量面では、1人当たり月15時間以上の業務時間削減が出た事例があります。最初は30人から40人規模で使っていただき、その後は100名以上の全社利用まで広がりました。もっとも大きな変化は、報告書まわりです。

以前は、会社に戻ってから写真を整理したうえで貼り付けて、サイズを調整し、報告書を作っていました。しかし、現場Hubだと、現場で撮った写真をそのまま使って、待ち時間などに進められるので、会社に戻ってからの事務工数が大きく減ったとのことでした。

業務ツールを一元化できた事例もあります。ある企業では、案件管理・予定は別、写真共有はLINE、勤怠も別というようにツールが分かれており、現場も事務も社長も複数のツールを行き来していました。その会社様では、その状態をアプリ地獄と表現していたくらい大きな課題でした。

現場Hubを入れたことで、その分断が解消され、前は翌日に出していた報告書が作業後1時間から2時間ほどで顧客に届くようになったという声もあります。

—【若狭】副次的な効果もありましたか。

【岡田】ありました。印象的だったのは、採用や定着につながったという話でした。現場Hubを入れたから全部よくなったと単純には言えません。ただし、情報が一か所に集まり、社長が夜遅くまで調整業務に追われにくくなったことで、組織に向き合う時間が生まれました。担当者が休みの日に電話対応へ引き戻されることも減ったと聞いています。

その結果、働き方や待遇を見直す余裕ができて、会社として前向きな変化が出たという評価もいただいています。

—【若狭】導入支援の面では、何を大事にしていますか。

【岡田】導入支援の方法は、会社によって大きく異なります。説明しなくても使いこなす企業もあれば、定着に時間がかかる企業もあります。

そのため、現場Hubはオンボーディングの時に基本的に訪問しています。導入後も、「最近どうですか」とフォローに行くことを徹底しています。必要があれば大阪でも北海道でも足を運びますね。単にツールを渡して終わりではなく、現場で使われるところまで伴走することを大事にしています。

現場Hubのビジョンと今後の展開

—【若狭】今後、現場Hubとしてどこを目指していきますか。

【岡田】現場Hubが掲げるミッションは、「建設業の変革に伴走する」です。建設業界をもっと良くしたいという気持ちはありますが、変わっていく主体はあくまで一人ひとりの建設事業者です。だからこそ、僕たちは前に立って引っ張るというより、現場の横を走りながら、変革に伴走していく存在でありたいと考えています。

背景にあるのは、工事・メンテナンス業界が抱える構造的な課題です。高齢化と人手不足が進む一方、業界特有の業務フローや事業者側の年齢構成もあり、デジタルツールの導入は簡単ではありません。

既存のツールも一部業務の代替にとどまりやすく、手作業の転記や情報共有の手間が残る場面が多い。現場Hubは、その状態を部分最適のままで終わらせず、現場に必要な情報を一つにつなぐことで、業務そのものの流れを変えていきたいと思っています。

今後は、現場Hubに蓄積された現場データとAIを活用することにより、自律的に業務を遂行するプロダクトに進化させていきます。業務全体で桁違いの生産性をもたらすAIを、1社1社に伴走しながら実装し、建設業の変革にさらに貢献していきたいと思います。

まとめ–BuildApp編集部感想–

現場Hubは、工事・メンテナンス会社の実務に深く入り込み、分断された業務や情報をつなぎ直そうとしている点が印象的でした。現場で見えていた課題を出発点にしているため、単なる効率化ツールではなく、働き方や組織のあり方まで視野に入れた事業であることが伝わってきます。

現場に伴走しながら業界の土台を変えていこうとする姿勢に、今後の広がりを感じました。

情報・リンク集

出展予定_展示会概要

建設DX展+(プラス)

会期:2026年7月1日(水)~3日(金)/会場:東京ビッグサイト

建設DX展(大阪)

会期:2026年8月26日(水)~28日(金)/会場:インテックス大阪

岡田氏_SNS

岡田 光正|現場Hub CEO|X

現場Hub CEO | 建設業界の人手不足を技術で解決。工事会社向けVertical SaaSで急成長中。 京大→ダイキン工業→起… 続きを読む

岡田 光正 / Okada Mitsumasa|note

工事会社向けの業務管理システム”現場Hub”を開発する現場Hub株式会社の代表をしています。 非合理・非効率を解消し、業務の効率化… 続きを読む

現場Hub_SNS

gembahub 現場Hub|Instagram

工事・メンテナンス会社に特化した、シンプルで誰でも直感的に使える”ちょうどいい”業務管理ツール。 案件の進捗や、写真・見積り・スケ… 続きを読む

現場Hub株式会社|公式note

「建設業の変革に伴走する」をミッションに、工事会社のための業務管理SaaS「現場Hub」を提供しています。