TODA BUILDING|戸田建設新本社ビル建て替え「100年建築」のための設計・構造とは

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出典:PR TIMES,2024年秋「TODA BUILDING」がグランドオープン,
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000052811.html,参照日2026.4.10

TODA BUILDINGは、京橋一丁目にて建て替えとなった、戸田建設株式会社の新本社ビルです。環境負荷低減と長期運用を実現する「100年建築」を目指し、自社だけでなく周辺地域のこれからの100年を支える拠点として、設計と構造にさまざまな工夫が施されています。

この記事では、TODA BUILDINGが新本社ビルで実現しようとしている「100年建築」とはどのようなものなのか、設計と構造の両面から整理していきます。

「TODA BUILDING」とは|「京橋一丁目東地区における都市再生特別地区計画 B街区」の事業概要

TODA BUILDINGのプロジェクトは、「京橋一丁目東地区における都市再生特別地区計画」として、2016年に東京都によって決定された都市計画の一部となっています。

本計画はA、B、Cの3街区からなり、TODA BUILDINGはB街区にあたります。ここからは、TODA BUILDINGの事業概要を見ていきましょう。

所在地・アクセス・駐車場

出典:PR TIMES,2024年秋「TODA BUILDING」がグランドオープン,
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000052811.html,参照日2026.4.10

TODA BUILDINGの所在地とアクセスは、以下をご確認ください。

  • 所在地:東京都中央区京橋1-7-1
  • アクセス:JR東京駅「八重洲中央口」から徒歩7分
    東京メトロ銀座線「京橋駅」6番出口から徒歩3分
    東京メトロ銀座線・東西線、都営浅草線「日本橋駅」B1出口から徒歩5分
  • 駐車場:なし

TODA BUILDINGの所在地は、戸田建設が120年前より本社を置いている場所になります。JRや東京メトロからのアクセスは徒歩10分以内と、ビジネスワーカーにとっても利用しやすい立地となっています。

なお、駐車場は設けられていないため、車の場合は近隣の駐車場を利用する必要があります。

構造・規模・入居企業とテナント

出典:PR TIMES,2024年秋「TODA BUILDING」がグランドオープン,
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000052811.html,参照日2026.4.10

TODA BUILDINGの構造・規模・面積は、以下をご確認ください。

  • 構造:RC造、S造、SRC造、一部CFT柱、コアウォール免震構造
  • 規模:地上28階(高さ約165m)、地下3階、塔屋1階
  • 延床面積:約94,813㎡(28,680坪)

TODA BUILDINGは、中層部の8F~12Fが戸田建設本社フロア、高層部の12F~27Fが賃貸オフィスフロア、低層部の1F~6Fが文化・商業施設となっています。

入居企業は、味の素、コスモエネルギーホールディングスなどが予定されています。

テナントは、2Fにレストラン・飲食店が5店舗、コンビニなどが計画され、3Fから6Fはギャラリー、ホール、ミュージアムといった文化施設が配置されています。

竣工日・開業日

出典:PR TIMES,アートに満ちた芸術文化の拠点として人と街をつなぐ超高層複合ビル「TODA BUILDING」が2024年11月2日(土)に東京都中央区京橋に開業,
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000052811.html,参照日2026.4.10

TODA BUILDINGの竣工日・開業日は、以下をご確認ください。なお、着工日は戸田建設株式会社の創立140周年を迎える年でもあります。

  • 着工日:2021年8月1日
  • 竣工日:2024年9月30日
  • 開業日:2024年11月2日

ゼネコン|戸田建設

TODA BUILDINGは、設計・施工ともに戸田建設が行っています。

TODA BUILDINGの設計

TODA BUILDINGは、戸田建設株式会社の本社ビルとして建設された大規模複合ビルです。ゼネコンとして自社の技術力を最大限に注ぎ込んだ設計には、どのような特徴があるのでしょうか。

ここからは、TODA BUILDINGの設計のポイントを見ていきましょう。

デザインコンセプト

出典:PR TIMES,2024年秋「TODA BUILDING」がグランドオープン,
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000052811.html,参照日2026.4.10

TODA BUILDINGの設計コンセプトは、「人と街をつなぐ」場所の創出です。戸田建設本社ビルが所在する京橋エリアは、江戸時代からものづくりが盛んに行われてきた、芸術文化の発信地となっています。

戸田建設は本エリアを「アートとビジネス、人と街がつながる場所」として、芸術文化の拠点の形成を目指しています。さらに、訪れた人が安心して過ごすことのできる拠点として、環境性能や防災力強化にも重点が置かれています。

周辺建物との連携

出典:PR TIMES,2024年秋「TODA BUILDING」がグランドオープン,https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000052811.html,参照日2026.4.10

TODA BUILDINGは、隣接する美術館一体型オフィスビル「ミュージアムタワー京橋」と連携し、芸術文化の拠点形成に取り組んでいます。

ミュージアムタワー京橋の低層部にはアーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)、TODA BUILDINGの低層部には芸術文化エリアとして、ギャラリー、ミュージアム、イベントホールなどが配置されています。

この2つの文化施設と屋外広場「アートスクエア」を一つの街区とし、「京橋彩区」と名づけて形成することで、まちに開かれた芸術・文化拠点としての発展を目指します。

「100年建築」のための環境性能

TODA BUILDINGは、戸田建設の理念である「100年建築」を体現するため、100年先まで長期的に持続可能な建築を目指して設計されています。そのための取り組みの一つが「ZEB Ready」の取得です。

TODA BUILDINGが設計された当時は、超高層複合用途ビルの全体でZEBを取得した前例はなく、本ビルが国内で初めての取得となっています。

具体的には、主要設備の設置階を工夫することで、配管経路を短縮して省エネにつなげています。また、照明エネルギー削減のための人感センサー導入により、照明エネルギーの大幅減につなげるなど、着実な取り組みで「ZEB Ready」取得を実現しました。

TODA BUILDINGの構造

都市災害において、民間の大型ビルが担う防災拠点としての役割は非常に大きいと考えられています。そこでTODA BUILDINGは、街の安全に貢献するための拠点として、国内トップレベルの耐震性能を実現することに成功しています。

ここからは、TODA BUILDINGの耐震性能を支える構造の特徴について見ていきましょう。

目で見て体感できる免震構造「H型コアウォール」

TODA BUILDINGの8階から吹き抜け階段を見上げると、無機質なコンクリートの壁があります。これは「H型コアウォール」を現しにしたもので、建物全体を構造的に支える機能に加え、来場者が実際にその耐震性能を見て感じられる構成になっています。

TODA BUILDINGのコアウォール免震構造は、積層ゴムなどによる1階床下の免震層、建物中央のダブルH型コアウォール、アウトリガー梁を連結した構成です。免震層は敷地全体を支える構造となっており、施設前広場もカバーしているため、施設全体の耐震性能を高めています。

コアウォールを支える基礎・地下筐体の鉄筋はD41、壁の厚さは1m以上と、非常に堅牢な構造となっています。結果として、耐震性能は建築基準法が定める基準の1.5倍、地震時の揺れはモニターが揺れる程度の数値に抑えることを実現しています。

JFEスチールの外ダイアフラム工法を超高層建築物の柱材として初適用

TODA BUILDINGの建設では、超高層建築物の柱材として初めて採用されたダイアフラム工法があります。JFEスチールの「建築構造用高強度780N/mm2級鋼材向け外ダイアフラム工法」です。

本工法は、従来の外ダイアフラム工法より出寸法を大幅に抑えたもので、板厚をこれまでより増大させることで、安全性と強度の確保を実現しています。また、本工法に使われている高強度鋼材は、従来の鋼材と比べて柱本数を集約できるため、オフィスフロアなどの空間において大空間の実現が可能となっています。

TODA BUILDINGはこうした新しい工法を積極的に採用し、耐震性能の向上や室内の快適性向上につなげています。

まとめ

TODA BUILDINGは自社の理念である「100年建築」を体現するため、高い耐震性と環境負荷低減効果のある新本社ビルを竣工しました。オフィスビルとしての機能だけでなく、芸術文化の発信地として、周辺建物との連携や交流を促進する施設づくりにも重点を置いています。

現在、1970年代前後に建設された大規模建築物が築50年を迎え、老朽化による建て替えが大きな課題となっています。今後の建築物は、TODA BUILDINGのように、100年先まで持続可能な運用を前提とした設計が求められるようになるでしょう。