日建連表彰 2023「BCS賞」「土木賞」 全27件を決定、受賞には清水建設北陸支店新社屋も

トンネル工事

日建連表彰は、建築分野の「BCS賞」と土木分野の「土木賞」により構成する新たな表彰制度として2019年に創設した制度です。第4回目となる日建連表彰は、1月より募集を開始し、BCS賞には74件、土木賞には37件の応募がありました。

2月より各分野の選考を進め、8月3日の日建連表彰委員会(委員長:押味至一(鹿島建設 代表取締役会長))において、BCS賞の受賞作品を15件、土木賞の受賞プロジェクト・構造物を12件(特別賞2件を含む)、合わせて全27件を決定しました。
https://www.nikkenren.com/sougou/award.html

日建連表彰2023 受賞一覧 (五十音順)

第64回BCS賞

・WITH HARAJUKU (東京都渋谷区)

・Entô (島根県隠岐郡海士町)

・大阪梅田ツインタワーズ・サウス、及び周辺公共施設整備 (大阪府大阪市)

・大阪大学箕面キャンパス 外国学研究講義棟 (大阪府箕面市)

・京都市美術館(京都市京セラ美術館) (京都府京都市)

・シェルターインクルーシブプレイス コパル (山形県山形市)

・渋谷 パルコ・ヒューリックビル (東京都渋谷区)

・清水建設北陸支店新社屋 (石川県金沢市)

・丹鶴ホール(新宮市文化複合施設) (和歌山県新宮市)

・那覇文化芸術劇場 なはーと (沖縄県那覇市)

・日本女子大学目白キャンパス再整備 (東京都文京区)

・Port Plus (神奈川県横浜市)

・丸紅ビル (東京都千代田区)

・ミチノテラス豊洲 (東京都江東区)

・早稲田大学本庄高等学院 体育館 (埼玉県本庄市)

第4回土木賞

・赤谷3号砂防堰堤工事 (奈良県五條市)

・天ヶ瀬ダム再開発トンネル減勢池部建設工事(Ⅰ期~Ⅲ期) (京都府宇治市)

・五十里ダム施設改良工事・五十里ダム 取水放流設備新設工事 (栃木県日光市)

・環2地下トンネル(仮称)及び築地換気所 (仮称)ほか築造工事(27一-環2築地工区) (東京都中央区)

・北大阪急行線の延伸事業のうち土木工事 (大阪府箕面市~豊中市)

・JR飯田橋駅ホーム移設事業 (東京都千代田区)

・多摩川スカイブリッジ (神奈川県川崎市~東京都大田区)

・中央自動車道上田川橋の床版取替え (長野県下伊那郡阿智村~岐阜県中津川市)

・北陸新幹線 福井開発高架橋建設プロジェクト (福井県福井市)

・陸前高田市震災復興事業の工事施工等に関する一体的業務 (岩手県陸前高田市)

<特別賞>・廣野ゴルフ倶楽部コース改修工事 (兵庫県三木市)

<特別賞>・芽登第二発電所  導水路改造プロジェクト (北海道足寄郡足寄町)

日建連表彰2023 選考過程及び概要

 【第64回BCS賞

➢ 第64回BCS賞には、多くの地域から、74件の応募がありました。建物用途は学校施設(14件)が最多で、そのほか、事務所ビル(12件)、複合施設(11件)、官公庁舎等施設(7件)、ホテル(6件)、劇場(4件)、商業施設、福祉施設(各3件)、美術館、スポーツ施設、病院・医療施設、工場(各2件)、住宅、研修施設、研究所等となっています。

➢ BCS賞の選考は、まず選考委員12名による第一次選考が実施され、第一次選考を通過した作品に対して、選考委員による現地調査と学識委員による専門分野評価を実施いたしました。

➢ 現地での建築主、設計者、施工者等からの実際の作品に即した説明や質疑を踏まえ、選考委員全員による合議での厳正かつ詳細な審査が行われ、多彩な用途の受賞作品15件が選ばれました。

➢ BCS賞の特色の一つは建築主・設計者・施工者による「三位一体」を重視するところにありますが、今回も、建築主の熱い想いを設計者・施工者がその技術や叡智を結集して具現化した作品が多くありました。

特に「環境配慮、木材の積極利用、歴史的建造物の保存/再生プロジェクト」等、社会的課題に対応した作品が多く選ばれ、建築文化の進展に寄与する意欲的な作品が選出されました。

第4回土木賞

➢ 今年度で第4回目となる土木賞は、北海道から九州の全国各地から37件の応募があり、このたび、選考委員会による第一次選考(書類による選考)、第二次選考(現地調査及び応募者によるプレゼンテーション)を経て、12件のプロジェクト・構造物(特別賞を含む)を決定しました。

➢ 土木賞には、第1回~3回と同様、土木賞のコンセプトである「施工プロセス」の視点から、災害現場における砂防堰堤自動化施工、困難な状況下におけるトンネル型減勢工建設、フルプレキャストによる鉄道ラーメン高架橋の急速施工および高速道路の大規模床版更新工事、徹底した機械化による鉄道軌道及びホーム低下工事などが選定されました。

➢ 各案件とも様々な課題を克服するために関係者が一丸となって取り組んだ「施工プロセス」が評価されるとともに、ICTや新工法、CM方式の活用、既存構造物の性能・機能の向上など、社会的な課題、時代の要請に対応した事業が選ばれているという特徴も見られます。

➢ また、特別賞には、名門ゴルフ場を90年前の美しい原形へ復元する改修工事、前例のない発破工法により、築約60年の日本最古級PC水路橋を解体するプロジェクトの2案件が選出されました。

日建連表彰2023 選考委員(敬称略)

第64回BCS賞

赤司 泰義 (東京大学)

稲山 正弘 (東京大学)

大西 正修 (清水建設㈱)

賀持 剛一 (㈱大林組)

篠﨑 淳  (㈱日本設計)

篠原 聡子 (㈱空間研究所、日本女子大学)

菅 順二  (㈱竹中工務店)

中島 肇  (日本大学)

鳴海 雅人 (㈱佐藤総合計画)

松村 正人 (大成建設㈱)

宮崎 浩  (㈱プランツアソシエイツ)

山内 弘隆 (一橋大学)

第4回土木賞

木村 亮 (京都大学)

岩波 基 (早稲田大学)

田島 芳満 (東京大学)

佐藤 寿延 (国土交通省)

野中  賢 (㈱日経B P)

多田 智  (建設コンサルタンツ協会)

杉山 玄六 ((一社)日本建設機械施工協会)

太皷地  敏夫 (日建連表彰委員会土木部会)

木下  茂樹 (日建連表彰委員会土木部会)

手塚 仁 (日建連表彰委員会土木部会)