工事現場で使われる「ウェアラブルカメラ」とは|価格やメリットまとめ

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ウェアラブルカメラ」についてピックアップします。建設工事の現場で活用すれば、業務効率化ができると期待されています。本記事ではウェアラブルカメラの種類やメリット、遠隔臨場について詳しくご紹介していきます。

国土交通省ではウェアラブルカメラを推奨

これまで建設現場では「きつい、汚い、給料が安い」という「3K」の状態が問題となっていました。しかしICTツールの活用で「新3K(給料が良い、休暇が取れる、希望が持てる)」の魅力ある建設現場の実現が期待されています。

国土交通省では建設現場の業務効率化を図る取り組みを「i-Construction(アイ・コンストラクション)」と名付け、2017年から本格的にICT活用を推進しています。その一環である「遠隔臨場」は、ウェアラブルカメラやインターネットを使った現場ツールとして注目されているのです。

工事現場で使われるウェアラブルカメラの種類

ウェアラブルカメラとは、「身体に装着して使用できるカメラ」のことを指します。頭部や目の高さなどに装着すれば、まさにその人が見ているままのような映像が撮影できます。

最近ではスポーツ用や娯楽用の安価なウェアラブルカメラも豊富にあり、SNSでの動画配信にも活用事例は多いです。また業務用としては、工事や建設現場での活用が進んでいます。

ここでは、工事現場で使われているウェアラブルカメラの種類についてご紹介します。

①ヘルメット

ヘルメット装着型のウェアラブルカメラは、現場作業者のヘルメットにヘッドストラップを固定し、アダプターを介してウェアラブルカメラを差し込む形で装着します。ヘルメットは普段の作業から装着しているものなので、違和感なく装着できるのがメリットでしょう。

カメラは衣服に付けたり三脚に設置したりする取付もできるので、様々な現場で使い分けたい場合におすすめです。

②ヘッドセット

ヘッドセット型のウェアラブルカメラは、作業員の「目」の高さに最も近くなるタイプです。また小型ながら音声のやり取りもでき、リアルタイムなコミュニケーションが可能になります。

コンパクトで軽量なので、作業の邪魔になりにくいです。ナイトビュー対応の機種であれば、約1lxの暗さでもカラーで明るく浮かび上がらせて撮影ができます。

③メガネ(スマートグラス)

メガネ型のスマートグラスは、メガネをかけるように気軽に装着できるのがメリットです。カメラ位置が撮影者の目線の高さにあり、再現性の高い映像が撮影できます。

他のウェアラブルカメラとは違って目が覆われてしまうため、高所や段差のある場所での作業には「片目タイプ」がおすすめです。またレンズに赤ペンで描画できる機能があるため、オペレーターから現場作業員への指示出しが簡単になります。

ウェアラブルカメラの価格

最もリーズナブルなタイプであるヘルメット装着型は、「3万円前後」の価格帯となります。こちらは本体のみの価格ですが、別途クラウド録画の月額利用料金等が掛かる場合があります。製品によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

また、「まずは一度試してみたい」という方にはレンタルもおすすめです。現場に合っているタイプのカメラの判断が付かない場合には、ぜひ気軽にレンタルを利用してみましょう。

ウェアラブルカメラでできること

ここでは、ウェアラブルカメラでできることやメリットをまとめてご紹介します。

①遠隔臨場による効率化

遠隔臨場とは、「公共工事において映像や音声を活用することで遠隔地から建設現場の状況を確認すること」を指します。ウェアラブルカメラやスマートフォンなどを使うことで、その場にいなくても現場の確認作業が行えるのです。国土交通省が2020年3月に策定し、公共工事の建設現場において監督・検査作業効率を改善することを目的としています。

遠隔臨場では現場に行かなくてもリモートで確認作業ができるため、コスト削減や人材不足解消といったメリットが大きくなります。

遠隔臨場について詳しくは、下記記事をご覧ください。

遠隔臨場とは?国土交通省要領を解説|おすすめツール紹介

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ビルドアップニュース

働き方改革の実現

ウェアラブルカメラを現場確認に導入すれば、大幅な作業時間短縮が実現します。具体的には移動時間や待機時間が無くなり、無駄なコストがカットできるのです。

ベテラン社員が複数の現場を掛け持ちすることも可能になるため、業務の品質向上も期待できるでしょう。複数の社員で行っていた業務が少ない人数で可能になり、人手不足の問題も解決します。

③ベテラン技術の継承

建設業界では職人の高齢化が進んでおり、深刻な人手不足が課題となっています。そのためベテランの技術が若い世代に継承できず、人材育成に支障が出ているケースも多いです。

しかしウェアラブル端末で撮影した映像を録画することで、従業員の教育に生かすことができます。目線の高さでの作業感覚がダイレクトで体感できるため、映像や音声だけでも十分研修に活用できるのです。

また遠隔地にいるベテラン技術者の指導を、ウェアラブルカメラを通して受けるという活用方法も可能です。必要に応じて通話でフォローしながら進められるため、効率よく技術の伝達ができます。

「工事現場専用」のウェアラブルカメラを選ぶべき理由

ウェアラブルカメラには、個人用の安価なモデルが多数販売されています。スポーツや趣味での動画撮影には十分使えますが、工事現場等での業務には使えるのでしょうか。ここでは、工事現場専用のウェアラブルカメラを選ぶべき理由についてご紹介します。

①ブレ補正に対応

建設現場での工事では、状況に応じてリアルタイムで移動しながら映像を撮影するケースも多いです。そのため「ブレ補正」が備わっていないと、映像がきちんと確認できなくなってしまいます。

どのような体勢でもブレなしに撮影できれば、遠隔臨場やリモート支援のような状況でも安心して使えるでしょう。

②操作が簡単

現場作業では、手元が塞がっているためカメラを操作する余裕がないのが一般的です。「ワンタッチで接続可能」というタイプであれば、作業時でも簡単に操作できて便利でしょう。ウェアラブルカメラに慣れていない人やITが得意ではない人でも使いこなせる、シンプルな構造がメリットです。

また「ウェアラブルカメラ自体の装着性」も重要です。身に付ける手順が複雑だと手間も時間も掛かってしまいますが、工事現場用の機種であれば「ヘルメットにそのまま付ける」等気軽に装着できます。

③防じん性能を強化している

工事現場ではがれきや土砂を扱うため、粉塵が発生します。最近では粉塵除去装置や粉塵防止剤による対策が進んではいますが、視界不良や機器故障の原因となってしまう場合も多いです。

ウェアラブルカメラも粉塵による影響を受けやすいため、防塵機能の付いたタイプだと安心です。

まとめ|工事現場にはウェアラブルカメラがおすすめ

工事現場ではデジタルツールの活用が進んでおり、「i-Construction」の実現に向けた動きが加速しています。ウェアラブルカメラは遠隔臨場などリモート工事に活用でき、業務効率が大幅にアップするでしょう。操作が簡単で導入しやすい機種も増えているので、今後のさらなる広がりが期待されます。