【メルマガ限定配信】スーゼネを追え!大林組編
スーゼネを追え!では、スーパーゼネコンのDX関連ニュースを各社毎にピックアップしてお届けします。
今回追いかけるスーパーゼネコンは… 大林組 さんです!
【BIM / DX関連pickupニュース】
- 2024.7.10 TIS、大林組とウェルビーイングの取り組みで協業
- 2024.6.27 国内初、建物解体後の鉄骨およびコンクリート製の構造部材を新築建物へリユース
- 2024.6.21 ほたて貝殻の粉末を利用したシーリング材「スキャロップシール®」を開発
- 2024.5.21 正答率約94%、高精度な計測が可能なAI配筋自動検査システムを開発
- 2024.5.9 大林組とリバスタ 新たな施工管理サービス「GENBATON」を開発
TIS、大林組とウェルビーイングの取り組みで協業
編集部コメント
大林組は、TISインテックグループのTIS株式会社と共同で「ウェルビーイング(Well-being)」の推進に取り組むことを発表しました。大林組は、スマートシティ推進事業の一環として、データを活用し、街のステークホルダーの想いやニーズをつなげる「みんまち™プロジェクト」を展開しています。このプロジェクトでは、ユーザーが街に対する課題や要望を投稿し、行政やサービス提供者に届ける「みんまち™アプリ」をTISが開発しました。
今回の協業により、大林組はこのアプリを「みんまち™ Business」として企業向けにカスタマイズし、OEM化して提供します。企業はこのアプリを通じてユーザーのニーズを収集し、ウェルビーイング診断やレコメンド機能を活用してサービスの開発やマーケティングに役立てることができます。
大林組とTISは、ウェルビーイングの取り組みをさらに推進し、企業や自治体のウェルビーイングな体験づくりを支援することを目指しています。また、「みんまち™ Business」のパイロットユーザーを募集し、セミナーを通じて新しい街づくりの事例を紹介する予定です。
国内初、建物解体後の鉄骨およびコンクリート製の構造部材を新築建物へリユース
編集部コメント
大林組は、国内初の取り組みとして、解体後の鉄骨やコンクリート製構造部材を新築建物の構造体にリユースするプロジェクトを自社技術研究所で開始しました。このプロジェクトでは、解体した実験棟の柱・梁・ブレースなどの鉄骨部材やコンクリート製構造部材を加工し、新築建物の構造体として再利用します。これにより、新材使用の新築よりCO2排出量を約49%削減できる見込みです。
大林組は、この取り組みを通じて脱炭素社会と循環型経済の実現に貢献し、持続可能な技術開発を進めていきます。
ほたて貝殻の粉末を利用したシーリング材「スキャロップシール®」を開発
編集部コメント
大林組は、セメダイン株式会社と共同で、ほたて貝殻を粉砕して製造したバイオマスフィラーを2成分形変成シリコーン系シーリング材に配合した「スキャロップシール®」を開発しました。このシーリング材は、従来の炭酸カルシウムの約30%をバイオマスフィラーに代替することで、製造時のCO2排出を削減し、ほたて貝殻の廃棄問題にも対処しています。
性能は外装シーリング材として広く使用される「POSシールタイプⅡNB」と同等で、JIS規格も取得済です。大林組はこの製品を普及させることで、脱炭素と廃棄物削減に貢献し、カーボンニュートラルの実現を目指しています。
正答率約94%、高精度な計測が可能なAI配筋自動検査システムを開発
編集部コメント
大林組は、鉄筋コンクリート工事の配筋検査省力化のため、ステレオカメラとAIを用いた配筋自動検査システムを開発しました。このシステムは画像データと点群データを使用し、鉄筋の本数・径・間隔をAIが自動計測します。計測結果はBIMに入力された設計情報と照合し、タブレット端末に表示されます。また、AIの推定確度を色分けすることで、施工管理者の再確認を容易にし、検査作業時間を約36%削減します。
今後、大林組は更なる高精度化と機能向上を目指し、自社利用のみならず外販も検討し、建設業界のDX推進に貢献します。
大林組とリバスタ 新たな施工管理サービス「GENBATON」を開発
編集部コメント
大林組は、株式会社リバスタの協力のもと、建設現場の業務標準化やナレッジ共有、ノウハウ継承を支援する施工管理サービス「GENBATON」を開発しました。2023年度に試行を行い、2024年4月から全国の新規建築現場で利用を開始しています。
このサービスは担い手不足と時間外労働の上限規制に対応し、経験の浅い社員や派遣社員の早期戦力化を図ります。「GENBATON」はBuildeeとの連携が可能で、業務効率化を実現します。今後は一般販売も予定されています。
まとめ
大林組は、国内初の試みとして、解体後の鉄骨やコンクリート製構造部材を新築建物の構造体にリユースするプロジェクトを開始しました。これにより、新材使用の新築よりCO2排出量を約49%削減できる見込みです。さらに、大林組はAIとステレオカメラを用いた配筋自動検査システムを開発し、検査作業時間を約36%削減しました。今後、さらなる高精度化と機能向上を目指します。
株式会社リバスタとの協力で開発した施工管理サービス「GENBATON」は、2024年4月から全国の新規建築現場で利用を開始し、業務効率化と早期戦力化を図ります。このように、大林組ではさまざまな角度から建設業の課題に対処しています。