【メルマガ限定配信】スーゼネを追え!清水建設編

スーゼネを追え!では、スーパーゼネコンのDX関連ニュースを
各社毎にピックアップしてお届けします。
今回追いかけるスーパーゼネコンは… 清水建設 さんです!
【BIM / DX関連pickupニュース】
- 2023.9.6 無人搬送フォークリフト関連ソリューションを提供する事業会社を設立~事業所のニーズに合わせた「かしこいフォークリフト」を提供~
- 2023.8.30 大量のエネルギー消費を伴う生産施設のCO2排出量を見える化~新たな評価指標によりカーボンニュートラルの達成を支援~
- 2023.8.21 AIでZEBの設計業務を代替!~設計業務の効率化と高度化という背反する課題を解決へ~
- 2023.8.9 山岳トンネル工事における最適発破自動設計施工システムを開発~切羽を見える化し、発破設計と穿孔作業工程を自動化~
- 2023.7.26 個室ブースの空調を最適化するパーソナル空調システムを開発~好みの空調設定で疲労を軽減し、業務効率を向上~
無人搬送フォークリフト関連ソリューションを提供する事業会社を設立~事業所のニーズに合わせた「かしこいフォークリフト」を提供~
編集部コメント
清水建設、レンタルのニッケン、東京センチュリーの3社は、無人搬送フォークリフト関連ソリューションを提供する「リードテック㈱」を設立し、事業運営を開始しました。
具体的には、搬送ロボット分野で世界的なシェアと実績を誇るVisionNav Robotics社の無人搬送フォークリフトを活用して各種ソリューションを提供します。誰でも簡単に搬送指示を入力できるタブレット型の操作端末“ユニバーサルUI”を付与した無人搬送フォークリフトを定額利用できるメンテナンス付レンタルサービスに、トラックバースでの無人荷取り・荷積みシステムや、屋内外(建屋間)の無人搬送システム等を組み合わせたサービスを提供します。これにより、物流事業所のニーズに合わせた「かしこいフォークリフト」を目指します。
大量のエネルギー消費を伴う生産施設のCO2排出量を見える化~新たな評価指標によりカーボンニュートラルの達成を支援~
編集部コメント
清水建設では、独自の環境指標「F-CaS(エフキャス:Factory Carbon Score)」を制定しました。F-CaSでは、従来のZEB認証評価の対象外になっていた生産エリアまで踏み込んだ評価を行っているのが特徴です。空調、照明、生産ユーティリティ、生産装置など各生産設備のエネルギー消費量からCO2排出量を求め、施設全体の環境性能をF-CaS値としてスコア化します。
F-CaS値の算出には、独自に開発したシミュレーションツールが用いられます。ツールに生産エリアの面積や生産スケジュール、空調能力、生産設備の熱源等の数値を入力すると、アウトプットとしてCO2排出量と化石電源の削減効果を生産設備別に表したグラフが自動生成される仕組みです。算出に要する期間は3日程度です。
多くの事業所を所有するお客様に対して、カーボンニュートラルに向けた施設の建替え・改修計画の優先順位を示すことができるので、中長期かつ総合的な計画立案が可能になります。
AIでZEBの設計業務を代替!~設計業務の効率化と高度化という背反する課題を解決へ~
編集部コメント
清水建設ではZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の設計業務にAIを順次導入し、設計業務の効率化と高度化という背反する課題の解決を図ります。自社開発したAI「ZEB SEEKER」により、事業計画の初期段階から顧客ニーズにマッチしたZEBの提案が可能になります。
ZEB SEEKERには、「建物の簡易3Dデータ、可変要素とする窓ガラスの種類や断熱性能などの建築仕様、空調方式や熱源種別、照明、換気、給湯、昇降機、創エネなどの設備仕様、それら各建築・設備仕様に対する建築コストやランニングコスト、使い勝手などの顧客ニーズ、目標とする省エネルギー率」といったデータを入力します。これらをAIで解析することで、数億通り以上にも及ぶ組合せの中から顧客ニーズに適したZEB提案を複数案に絞り込みます。
これまで設計者によるZEB化の検討には1ヵ月以上を要していましたが、わずか1日で完了します。例えば約150床の大型病院に対するZEB Ready提案では、3日間でメンテナンス重視案、ランニングコスト重視案、快適性重視案といった異なる顧客ニーズに対応した3タイプを提案することができました。
山岳トンネル工事における最適発破自動設計施工システムを開発~切羽を見える化し、発破設計と穿孔作業工程を自動化~
編集部コメント
清水建設らは、地山の性状に合わせた最適な発破パターンの自動設計施工システムを開発しました。このシステムは、ICT、IoT、AIなどの最新技術を活用した次世代型トンネル構築システム「シミズスマートトンネル」の要素技術の一つです。
フルオートコンピュータジャンボで自動計測した穿孔時のエネルギー変化を基に、地山の硬軟を可視化し、最適な発破パターンを導出します。また発破パターンを基に作成する穿孔プランを、プログラミング制御が可能なコンピュータジャンボに取り込むことで、自動施工が可能です。
これらの効果により、サイクルタイム・施工コストの大幅な削減とともに、トンネル掘削面の平滑化などトンネルの品質、耐久性の向上が見込めます。
個室ブースの空調を最適化するパーソナル空調システムを開発~好みの空調設定で疲労を軽減し、業務効率を向上~
編集部コメント
清水建設らは、オフィス内の個室ブースの空調を利用者の好みに応じて最適化できる「床吹き出し型パーソナル空調システム」を開発しました。WEB会議用ブースや集中ブースの床下から供給される気流の風量と風向きを調整することで、新鮮な空気を身体全体にくまなく巡らせ、長時間執務しても疲労しにくい快適な執務環境を実現します。
具体的には、OAフロアの床下から空気を供給する小型ファンと、床パネルに組み込んだ吹き出し口、床下からの気流の風量・風向きを調整するフラップ、空調操作用のタッチパネルといった構成になっています。在室者は、タッチパネルから風量、風向きを選択でき、風量は25~200m3/hの範囲で8段階、風向きは固定4パターン・スイング機能3パターンの条件設定が可能です。
ワークスタイルが多様化する中で、WEB会議用ブースや集中ブースなど個室空間の導入ニーズが増えています。実際にこのシステムを導入することで、一般的な空調システムと比べて執務者のエラー発生率が30%低減することが確認できました。
まとめ
清水建設では、AIやICTといった最新技術の応用を積極的に行っています。自動化による従来の業務効率化だけでなく、一人ひとりに合わせたパーソナル空調システムといった新たなニーズの開拓にも取り組んでいるのが特徴です。