【メルマガ限定配信】スーゼネを追え!大林組編

スーゼネを追え!では、スーパーゼネコンのDX関連ニュースを
各社毎にピックアップしてお届けします。
今回追いかけるスーパーゼネコンは… 大林組 さんです!
【BIM / DX関連pickupニュース】
- 2023.8.10 場所打ちコンクリート杭の杭支持層到達確認システム「PiRuler-GEO」を開発
- 2023.8.9 調達本部の新設について
- 2023.8.9 高精度なZEB評価を可能にする業界初の設計支援システム「SmoothSEK」を開発
- 2023.8.3 無資格者による建設機械の運転を防止する「フェイスターター」を開発
- 2023.7.27 設計初期段階でZEB Ready達成評価を可能にするシステムを開発
場所打ちコンクリート杭の杭支持層到達確認システム「PiRuler-GEO」を開発
編集部コメント
場所打ちコンクリート杭の杭支持層への到達状況を確認できるシステム「PiRuler-GEO(パイルーラー ジオ)」を開発しました。掘削時に掘削機から得られる掘削深度などの計測データと、設計土質や経過時間などの指標を用いて、AIソフトによって支持層の土質と地盤の固さを推定します。
現状では経験豊富な技術者による「目視や手触り」に頼っているのが実情で、多大な労力が必要でした。しかし本技術では技術者がリアルタイムで掘削深度や支持層到達状況を確認できるため、管理の安定化と省力化が図れます。
調達本部の新設について
編集部コメント
これまで大林組では、調達マネジメント室が全店調達ネットワークの構築や主要資機材の調達調整、各本支店の調達支援などの戦略を推進していました。この度、調達マネジメント室を社長直轄の本部組織として改組し、「調達本部」が新たに設置されました。
従来は本支店ごとに行っていた主要資材などの調達機能も担うことで、戦略的・効率的な調達を推進します。調達力の強化を一層推進していくことで、競争力と採算性の向上に努めていくとしています。
高精度なZEB評価を可能にする業界初の設計支援システム「SmoothSEK」を開発
編集部コメント
「SmoothSEK(スムーズセック)」とは、BIMワンモデルからZEB認証の申請に必要な省エネ性能計算情報を自動抽出する設計支援システムです。これにより、計算プログラムに取り込むための入力シートを手動で作成する等の手間が削減でき業務効率化になります。主な特徴としては、下記のポイントが挙げられます。
- ①ZEB認証取得へBIMワンモデルを用いた正確で円滑な評価
- ②BIMデータの自動抽出による省エネルギー性能算出作業の省力化
- ③多様な設備関連計算プログラムや省エネ性能の計算手法を一貫利用
大林組はBIMワンモデルの一貫利用を推進しており、今回開発したSmoothSEKを連携させることで省エネ性能評価を正確に行えるようになります。
無資格者による建設機械の運転を防止する「フェイスターター」を開発
編集部コメント
「フェイスターター」とは、運転者の顔認証と視覚情報を利用して、建設機械の起動を制御するシステムのことです。主な特徴は、下記のようになっています。
- ①顔認証で建機の起動を制御
- ②建設現場のルールに応じて建機の利用者を制限
- ③一般的な建機での十分な試行実績
建機の操作には特殊な技能が必要ですが、無資格作業員による事故は頻繁に起こっています。これを受けて、大林組・三信電気・日本コンピュータビジョンが共同で顔認証システムを開発しました。危険操作を予防することで、現場事故の撲滅を目指します。
設計初期段階でZEB Ready達成評価を可能にするシステムを開発
編集部コメント
オフィスビルではZEB Ready認証が求められるケースが増えており、建築計画時の省エネルギー性能向上に対するニーズが高まっています。しかし設計初期段階では電気設備、空調設備などの詳細な仕様が決まっていないことから、省エネ性能を正確に評価できないことが課題でした。
そこで大林組では、過去の設計データを基に計算ロジックを定式化することで、設計初期段階でのスピーディーなZEB Ready達成評価を可能にしました。本システムでは、3次元モデリングソフトの「ライノセラス」や環境性能解析プラグイン(機能拡張プログラム)である「クライメイトスタジオ」を使用しています。
まとめ
大林組では、AIやICTを用いたシステム開発を積極的に行っています。従来までは熟練の技が必要だった場所打ちコンクリート杭の作業も、データ化することで効率化が図れます。またZEB関連システムの開発で、省エネ建築へのさらなる貢献も期待できるでしょう。