【メルマガ限定配信】スーゼネを追え!大成建設編

スーゼネを追え!では、スーパーゼネコンのDX関連ニュースを
各社毎にピックアップしてお届けします。
今回追いかけるスーパーゼネコンは… 大成建設 さんです!
【大成建設BIM / DX関連pickupニュース】
- 業界初 斜面や曲面に施工可能な3Dプリンティング技術を開発 2023.6.7
- AIを用いた設備機器の最適消音設計システム「T-Optimus Noise」を開発 2023.5.26
- 土砂山を検出し押土経路を自ら決定する自律制御型ブルドーザを開発 2023.5.23
- 施工管理支援システム「T-iDigital Field」に山岳トンネル工事に特化した機能を拡張 2023.4.27
- 自走ロボットによる照度測定及び自動帳票作成システム「T-iDigital Checker」を開発 2023.4.23
業界初 斜面や曲面に施工可能な3Dプリンティング技術を開発
編集部コメント
従来の3Dプリンティング技術は水平面上での造形が前提で、適用可能な構造物の形状や施工法が限定されていました。今回大成建設らが開発した技術は、斜面や曲面に構築できるのが特徴です。
トンネルインバートの施工をはじめ、建物の直接基礎や擁壁、断面補修といったコンクリート工事の施工法に革新をもたらす技術です。これにより省人化や工期短縮を可能になり、更なる生産性向上に貢献できます。
AIを用いた設備機器の最適消音設計システム「T-Optimus Noise」を開発
編集部コメント
工場等に室外機や冷却塔といった設備機器を多数設置する場合、設備機器から発生する「複合騒音」を基準値以下にする必要があります。そのため、騒音レベルに応じて消音装置を設置するといった措置が講じられてきました。しかし消音装置の選定には無数の組み合わせがあり、多大な労力が掛かっていたのです。
それを解決する「T-Optimus Noise」は、生産施設設計の際に必要な消音システムの選定を行うツールです。AIの一種である「進化計算」を用いることで、最小コストでの配置パターンを短時間で選定可能になります。
今後は生産施設やごみ処理施設など、設備騒音が懸念される建物の新築・改修でも活用していく予定です。
土砂山を検出し押土経路を自ら決定する自律制御型ブルドーザを開発
編集部コメント
生産労働人口の減少が顕在化する中、生産性の向上や担い手不足が大きな課題になっています。そのため「建設機械の自動化技術」は、省人化だけでなく施工時の安全性向上にも繋がる取り組みとして注目されています。
そので大成建設では、2021年開発の自動運転建機「T-iROBO Bulldozer」の機能を拡張し、自律制御型ブルドーザを開発しました。土砂山を検出してその状況に応じて押土経路を自ら決定することで、土砂の押出し・敷均し作業を自律制御で行えます。
施工管理支援システム「T-iDigital®Field」に山岳トンネル工事に特化した機能を拡張
編集部コメント
山岳トンネル工事では、大型建設機械を用いて切羽作業と呼ばれる工程が繰り返し行われます。作業に当たっては、まず切羽での作業に要する時間(サイクルタイム)を把握する必要があります。しかしこれまでのサイクルタイム管理では、作業毎の所要時間を職員が個別に現地で記録・集計するため、多大な労力が費やされていました。
大成建設では、2020年に開発した施工管理支援システム「T-iDigital Field」をベースにしたデータの総合管理基盤を構築しました。建設機械による作業毎の所要時間や坑内配置などをリアルタイムに計測し、統計データを把握・管理できるようになります。
自走ロボットによる照度測定及び自動帳票作成システム「T-iDigital Checker」を開発
編集部コメント
オフィスや工場などの作業空間における明るさは、照度基準を満たす必要があります。そのため、基準を満たさない場合には照明設備を見直すなど、膨大な労力と時間を要していました。また照度測定は夜間に行う必要があり、測定作業の自動化や迅速化が課題となっていました。
そこで大成建設では、「T-iDigital Checker」を開発しました。自走ロボットを用いて居室における照度測定を無人で行い、測定記録(帳票)を自動作成できます。
これにより建物竣工前性能検査のICT化が図れ、これまで作業員が手作業で行っていた照度測定及び帳票作成を自動化できるようになります。
まとめ
大成建設では、斜面でも施工できる3Dプリンティング技術や、AIでの設備設計システムなど最新技術の開発に力を入れています。背景には労働者不足や担い手不足の問題があり、建設業全体で取り組んでいく必要があるでしょう。