竹中工務店が描く未来コーポレートレポート2025の新経営ビジョンと事業展開

竹中工務店(社長:佐々木正人氏)は2025年4月1日、同社のサステナビリティ活動や事業内容を包括的に紹介する「竹中コーポレートレポート2025」を発表しました。このレポートは、竹中グループが国内外で展開する多様な事業活動とその特徴をステークホルダーに分かりやすく伝えることを目的としています。
目次
デジタル化を推進した情報発信へと進化
今回のレポートでは、2023年から実施している印刷物での発行からWEB上のみでの情報発信に切り替えています。特筆すべき点として、閲覧性を向上させるためPC画面に適した9:16の横型レイアウトへと刷新されました。また、同社ホームページとの連携強化や、写真・図版の充実により、読者にとってより分かりやすく、情報へのアクセスが容易になる工夫が施されています。
レポートはすでに竹中工務店の公式ホームページに掲載されており、誰でも閲覧することが可能です。
注目すべき内容と特色
2025年度版のレポートでは、竹中グループが更新した「環境戦略2050」について詳しく解説しています。特に注目すべきは、「リジェネラティブ」という再生的な考え方に基づいた新しい「グループ経営ビジョン」と、それを具体化する「中期経営計画2030」の概要です。これらの内容を通じて、竹中グループが目指す将来像と進むべき方向性が明確に示されています。
働き方改革と生産性向上への取り組み
今回のレポートでは、多様な働き方の実現と生産性向上を目指す「竹中新生産システム」について詳細な説明が加えられました。これは業務プロセス全体を見直す同社の改革への取り組みです。
また、新たな特集として「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」への取り組みが紹介されています。この分野における同社の方針や実践例が、豊富な写真や図表を用いて分かりやすく解説されており、読者の理解を深める工夫がなされています。
事業活動の紹介範囲が大幅に拡大
これまでのレポートでは、建築・海外・開発の3つのカテゴリーに分けて事業活動が紹介されていましたが、今回からは「中期経営計画2030」における事業分類に合わせた形に変更されました。新しい区分は以下の6カテゴリーとなっています。
・国内建築事業
・海外建築事業
・開発事業
・土木事業
・建物管理事業
・新規事業
この変更により、竹中グループ全体の事業活動がより包括的に理解できるようになりました。
技術紹介の充実
技術分野においても内容が充実しています。従来からのエンジニアリングや技術開発に関する情報に加え、今年度からは「設計技術」に関する項目が新たに追加されました。これにより、竹中工務店の技術力の全体像をより深く把握することができます。
竹中コーポレートレポート2025の構成
竹中コーポレートレポート2025は以下のような目次構成となっています。
当社について
・グループ概要
・歩み
・竹中グループ経営ビジョンと中期経営計画2030
経営者メッセージ/ビジョン・経営計画
・名誉会長・会長メッセージ
・社長メッセージ
・中期経営計画における各事業戦略
・中期経営計画における各経営基盤戦略
重要課題(マテリアリティ)
・竹中グループの重要課題(マテリアリティ)
・持続可能なまちづくり
・環境との調和
・働き方・生産性改革
・着実な生産プロセス
・人権の尊重
事業活動
・国内建築事業
・海外建築事業
・開発事業
・土木事業
・建物管理事業
・新規事業
・設計技術
・エンジニアリング
・技術開発
・グループ会社
ガバナンス
・コーポレート・ガバナンス
・コンプライアンス/リスクマネジメント
社会貢献
・社会貢献活動
・地球貢献活動
データ
・社外評価
・会社概要
・財務・非財務ハイライト
レポートの意義と今後の展望
このコーポレートレポートは、単なる業績報告にとどまらず、竹中グループの社会的責任や環境への取り組み、そして将来に向けた経営戦略を総合的に伝える重要な媒体となっています。特に今回は経営ビジョンや中期計画の刷新という重要な転換点にあたり、同社の今後の方向性を理解する上で貴重な資料といえるでしょう。
デジタル化を進めることで、最新情報への更新や詳細データへのアクセスが容易になり、ステークホルダーとのコミュニケーション強化にもつながると期待されています。
「竹中コーポレートレポート2025」は、建設業界のリーディングカンパニーとしての同社の取り組みを広く社会に発信するとともに、持続可能な社会の実現に向けた同社の姿勢を示すものとなっています。
出典情報
株式会社竹中工務店リリース,「竹中コーポレートレポート2025」を発行,https://www.takenaka.co.jp/news/2025/04/02/