竹中工務店が手掛けた大屋根リング、ギネス世界記録™に認定!大阪・関西万博の象徴へ

2025年に開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博)の象徴となる「大屋根リング」が、世界最大の木造建築物としてギネス世界記録™に認定されました。認定日は2025年3月4日です。この大屋根リングは、環境に配慮した設計と木材の温かみを活かしたデザインが特徴で、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」にふさわしい建築物となっています。

世界最大の木造建築「大屋根リング」

「大屋根リング」は、大阪市此花区の夢洲に建設された巨大な木造建築物です。その建築面積は61,035.55平方メートルにも及び、内径は約615メートル、外径は約675メートル、全周は約2キロメートルに達します。さらに、幅は約30メートル、高さは最大で約20メートルと壮大なスケールを誇ります。

この建築物の特徴のひとつとして、来場者が歩くことのできるスカイウォークがあり、その高さは約12メートルとされています。万博を訪れる人々は、ここから会場全体を一望することができます。特に夕暮れ時には美しい景観を楽しむことができ、万博の魅力をより一層引き立てる要素のひとつとなっています。

国内外の木材を使用した大規模な木造建築

「大屋根リング」の建設には、日本産のスギやヒノキ、そして海外産のオウシュウアカマツが使用されました。これらの木材を活かし、環境に配慮しながら、壮大な木造建築が実現しました。

この建築プロジェクトでは、持続可能な木材資源の利用にも重点が置かれています。木材の伐採から加工、輸送、施工に至るまで、二酸化炭素排出の削減に努め、環境負荷を最小限に抑える工夫が施されています。また、伝統的な木造技術と最新の建築技術を融合させ、耐久性と美観を兼ね備えた設計がなされています。

この木造リングは、万博期間中だけでなく、その後の活用も期待されています。木の温もりを感じられる空間が、多くの来場者に新たな体験を提供する場となることでしょう。

建設を手掛けた企業と関係者

この歴史的な木造建築の建設は、竹中工務店を中心とする共同企業体が担当しました。

・基本設計:東畑・梓設計共同企業体

・実施設計・工事監理:竹中工務店

・施工:竹中工務店・南海辰村建設・竹中土木共同企業体

世界最大の木造建築の実現に向けて、多くの専門家や職人が力を結集。木造建築の専門知識を持つ職人たちの技術が活かされ、伝統と革新が融合した建築物として完成しました。

ギネス世界記録™の公式認定授与式

このギネス世界記録™の認定を記念し、2025年3月4日に公益社団法人2025年日本国際博覧会の主催で、公式認定証授与式が行われました。

この授与式には関係者が多数出席し、公式認定証が手渡されました。関係者たちは、この記録達成の喜びを分かち合いながら、世界的にも意義のある建築プロジェクトの成功を祝いました。

万博のシンボルとしての役割と今後の展開

大阪・関西万博では、大屋根リングは単なるシンボルではなく、来場者に新たな体験を提供する空間としても注目されています。壮大なスケールの木造建築が、訪れる人々に感動を与え、未来へとつながる交流の場となることが期待されています。

さらに、今後の木造建築の可能性を広げる試みとして、国内外の建築関係者の間でも注目を集めています。木材を活用した持続可能な建築の未来に向けて、大屋根リングは大きな意義を持つプロジェクトとなることでしょう。

出典情報

株式会社竹中工務店リリース,2025年日本国際博覧会会場のシンボル「大屋根リング」がギネス世界記録™に認定,https://www.takenaka.co.jp/news/2025/03/01/