Malme、デジタル技術は現場で活かしてこそ、意味がある。土木技術者が伴走支援する建設DX
この度、株式会社Malme(本社:東京都千代田区)に建設DX化のご依頼をくださいました、矢作建設工業株式会社(本社:愛知県名古屋市) 土木事業本部・土木企画部で部長として活躍されている髙栁氏へインタビューを実施しました。“Malme(マルメ)”のDX支援を実際に受けられてどのように評価してくださり、今後の課題は何なのか、忖度なくリアルな内容を掲載しました。
令和5年度、小規模を除く国交省直轄工事においてBIM/CIMの適用が原則化されましたが、現場でのデジタル技術適用に難航しているのが実状です。“Malme(マルメ)”は、建設コンサルタント会社及びゼネコンへ現場目線からのBIM/CIMをはじめとした技術活用のご提案や技術の内製化支援を行っております。これらを通してドボクをアップデートするべく活動しておりますが、その足がかりとなります記念すべき第一回目のインタビューは髙栁部長をお迎えしました。
目次
- まずはじめに、髙栁部長がMalmeを知ってくださったきっかけを教えてください。
- スタートアップであるMalmeに仕事を依頼してくださったのは、なぜでしょうか?
- Malmeと仕事してみて、率直にいかがでしょうか?
- BIM/CIMモデルの活用について、評価はいかがでしょうか?
- 実際にご依頼いただいた中で感じられた、Malmeと他社との違いはなんでしょうか?
- BIM/CIMやデジタル技術の内製化は、はやり難しいのでしょうか?
- Malmeに今後期待するところはありますか?
- ドボクをアップデートするには、土木技術者でなければ難しいのでしょうか?
- “Malme(マルメ)” の建設DX支援にご興味をもっていただけましたら、お気軽にお問合せください。
まずはじめに、髙栁部長がMalmeを知ってくださったきっかけを教えてください。
髙栁氏:転職活動を行っていた私の大学の後輩がいたので、矢作建設に入社してもらいたいということでコンタクトを取っていました。ですが、最終的に彼女が選んだ会社が“Malme(マルメ)”さんだったのです。そこで初めて貴社の存在を知りました。
“Malme(マルメ)”さんのホームページを拝見すると「ドボクをアップデート」という言葉が書かれていると思いますが、当時その言葉にとても興味を持ちました。私なりの解釈かもしれませんが、アップデートというのは土木を総入れ替えするのではなく、これまでの良い伝統を残しながら変えられるところをより良くしていくというような考え方だと思います。そこが地に足がついたように感じられて共感しました。
スタートアップであるMalmeに仕事を依頼してくださったのは、なぜでしょうか?
私は現在、設計部と2021年にスタートした土木企画部に所属しています。この土木企画部は、土木工事における現場作業所の業務を支援・作業職員の働き方改革・デジタル化対応の推進・土木事業全体の生産性向上をするといった壮大かつ幅広いミッションを持っています。そんな中、完全に自分たちで行おうとして随分もんもんとしていた時に、良いタイミングで“Malme(マルメ)”さんを知ることができました。BIM/CIMやデジタル分野について「伴走サポート」をしてくれる会社があればとても助かると思い、考え方や基盤もしっかりされていたので依頼させていただきました。
Malmeと仕事してみて、率直にいかがでしょうか?
これまでと違い、BIM/CIMなどの3次元モデルを作るまでの過程がとてもスムーズでした。“Malme(マルメ)”さんには測量会社にいた方や、構造設計会社、建設コンサルタント会社、スーパーゼネコン出身の方など様々な経験を持った方がいるので、一つのことでも沢山の種類の答えを持っていますよね。我々では知ることのできない施工会社として欲しい設計情報や建設コンサルさんしかわからない情報もあり、そういった意味でありがたい存在だと思っています。
そして、これは間違いなく言えますが、“Malme(マルメ)”の皆さん一人ひとりのキャラクターは魅力の一つだと思います!
一見すると仕事がスマートでクールですが、とにかくアツいです(笑)高取社長はとても情熱を持っていらっしゃいますし、どの方も業界や仕事に対する熱意を持たれていて、言葉や姿勢にとても現れていると思います。静かだけど内にはとても熱を持っている技術者さんもいれば、良い意味でパワーのある営業さんもいて、しかも皆さんお若いのでとてもキラキラされている。そういう人の魅力も強いですし、土木技術者が集まっているからこそモチベーションも高く、我々と言葉だけでなく思いも通じているように感じていますので、安心感を持って仕事を任せられるパートナーですね。
BIM/CIMモデルの活用について、評価はいかがでしょうか?
様々なことを依頼しておりますが、高速道路上の老朽化した跨道橋撤去工事は特に良かったです!
この工事は夜間交通規制を実施するため、朝5時には規制解除しなければならない時間的な制約や、高速道路という狭い環境の中でクレーン車などの大きな重機を使って作業しなければならない空間的な制約があり、さらにリハーサルができない一発勝負の工事で作業に慣れない作業員も大勢いる環境でしたので、どのように人員配置をして意思疎通をとりながらスピーディーに業務を遂行するのか、という様々な課題がありました。
これをどう解決するのかを“Malme(マルメ)”さんと打ち合わせしたところ、3次元モデルに時間軸を持たせて施工計画に反映する、4Dシミュレーションということをやってみようというお話を提案していただきました。
実際にこれを使うと時間的、空間的な課題がどこにあるのか見える化でき、施工計画を作るうえで非常に有効でした。また、3Dプリンターで現場にある道路や橋脚などの模型をつくってみようと提案していただきました。私自身は前日から現場に入りましたが、この模型を使うことでとても分かりやすく作業の内容を知ることができました。BIM/CIM対象工事自体はこれまでも実績としてありましたが、初めてしっかり活用ができたと実感しましたね!
実際にご依頼いただいた中で感じられた、Malmeと他社との違いはなんでしょうか?
これまでもBIM/CIMを協力会社に依頼をしたことはありますが、モデル化後の内製作業における弊社のレベルが低いことに困っていました。ですが“Malme(マルメ)”さんは現場で活用するところまで「伴走」してくれる、そこが大変良い所だと思っています。
図面通りにモデルを作って渡して終わりではなく私たちがやりたいことをヒアリングし、デジタル技術を使えばこういうことができるという道筋を出し、さらにその先まで提案をしてくれる。それだけでなく、本当に実現できるのではないかというやる気や勇気を引き出してくれるのが、これまで依頼した会社との大きな違いです。
まさにこれが伴走で、前から引っ張るでも後ろからぐいぐい押すわけでもなく、あくまで私たちが主役となり、横にいて一緒に走り必要な時にサポートしてくれる、このサポートの仕方が心地良いですし、今までにない私たちでやることを促してくれることが魅力だと思いますね。
BIM/CIMやデジタル技術の内製化は、はやり難しいのでしょうか?
そうですね、自分たちだけではなかなか進まないのが実状です。一般的な「1から10までBIM/CIM業務は全てやります」という会社は沢山あります。しかし、そういった会社に頼り切りではもしその会社がいなくなってしまったら、我々には何も残りません。 “Malme(マルメ)”さんのされている「内製化支援」があれば、私たちが前に進んでいくためのモチベーションを上げていけるようサポートをしてくださるので、必ず私たちの身となり骨となります。そう言った点においても内製化支援はとても魅力的ですね。
実際に先ほど申し上げた、跨道橋撤去工事を事例としてBIM/CIMの講習会を3日間開いていただきました。この回だけではまだまだ身に付くまでには至りませんでしたが、社内でもDX化の推進に対して意識が変わりました。ですが次が課題であり大切なので、まずはこれを「使ってみよう」と社内で思えるかどうか、これはとても大きいと思います。
Malmeに今後期待するところはありますか?
私たちの会社の中でデジタル技術を高めていきたいと思っていますので、内製化支援に一番期待しています。もちろん様々な情報は持っているのですが、DX化は社内だけではなかなか進みません。そういった部分を知った上で、これから我々が変わろうとしている部分をぜひサポートしていただきたいと思います。特に、これからを担う若い世代をサポートしてくれる相手になっていただけたらと思い、期待しています。
また、“Malme(マルメ)”さんのような様々な職種を経験された方が集まっていれば沢山の職種の会社さんとつながりがあると思います。この業界は発注者さんを含め完全に仕事が縦割りになっており、全くと言っていいほど横のつながりはありません。
本当は建設コンサルさんにも我々のノウハウを生かしていただきたいと思いますしその逆もしかり、そういった垣根を越えてうまく繋がりあっていけたら土木業界は変わると思います。その橋渡しをするということも今後“Malme(マルメ)”さんには特に期待をしています。
ドボクをアップデートするには、土木技術者でなければ難しいのでしょうか?
土木って、恐らく一般的には泥臭いイメージがあるかと思います。汗をかいてがむしゃらに仕事したり、もしかしたら無駄かもしれないことでも一つ一つ進めていくという文化があるんです。“Malme(マルメ)”さんが行っていることは一見スマートですが、皆さんこの泥臭さを知っている方々なので、徹底的に仕事をされているんですよね。でもこの泥臭さが土木の醍醐味だったりもしているのだと思います。
私たちはまず社内のアップデートを考えてはいますが、Malme(マルメ)”さんのそういう姿を見てゆくゆくは業界全体を良くしていきたいと思いました。ここまで大きく思わせてくれたのは“Malme(マルメ)”さんですので、今後とも是非お願いします!
“Malme(マルメ)” の建設DX支援にご興味をもっていただけましたら、お気軽にお問合せください。
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