【建設DX展 独自取材⑥】明電舎の危険事故VRシミュレータ体感|大手電力社で採用

2021年12月6日〜8日に行われた建設DX展にて独自取材を行いました。建設DXの生の声を全8回の連載にてお届けします。

第6回目は、株式会社明電舎のブースをご紹介します。インフラを支える大手重電メーカーとして、建設現場などで発生する危険事故をVR体験できるシミュレータ等の開発も行っています。

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「危ない」と思わず声が出る 危険事故のVR体感に高い関心
労働災害の削減を目指した「安全ソリューション」
株式会社明電舎/明電システムソリューション株式会社

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株式会社明電舎 竹川徳雄氏

危険事故をVR体験

明電舎/明電システムソリューションのブースでは、建設現場などで発生する危険事故をVR体験できるシミュレータが目を引きました。ヘッドマウントディスプレイを装着し、シミュレータの上に立つと目の前に現実の工事現場のような映像があらわれるVRです。映し出された現場のはしごを不安全な状態で昇降すると墜落し、衝撃や揺れが足元のモーションプレートから体全体に伝わります。そのリアリティに体験者は「うわ」「危ない」など思わず声を出していました。

明電舎の安全教育ノウハウ 顧客へ展開

「労災は企業にとってネガティブな情報であまり表に出てこない。ただ、皆がどうにかしたいと思っている共通の課題です」と取材に応じた株式会社明電舎の竹川徳雄取締役兼専務執行役員は話します。明電舎は従来から社内の安全教育に力をいれ、数年前からはノウハウを元に顧客向けの出張教育などを展開しています。

感電、墜落事故を疑似体験

「明電舎の安全教育は従来の座学に加えて、VRを使った体感型教育も取り入れています。そこが好評です」例えば、夏に発生する汗をかいた状態での感電事故。死亡にいたる可能性の高い感電の実体験は不可能ですが、人体に影響の少ない微弱な電流で疑似体験はできます。建設現場のはしごからの墜落事故もVRを使い疑似体験できるシミュレータが用意されています。

危険に対する感受性を育てる

「建設現場は日々、工事内容、人、設備などが入れ替わる危険な場所。そこでの事故を防ぐには作業者の『危険に対する感受性を育てる』ことが大切なことの一つ」と竹川取締役は言います。VR安全体感教育はシミュレータや教育コンテンツとして販売、レンタル、サブスクリプションなどが可能となっています。展示ブースではその他に「安全ソリューション」として、安全衛生の効率的な管理とPDCAをサポートする「安全情報ポータル」も紹介されていました。

「VRなどのデジタルツールは疑似的だが、座学よりも人間の感覚に強く訴える力を持っています。そういったデジタルの力を借りながら、業界に安全を広げていければ」すでに大手電力会社などでの採用が決定していると言います。建設業の安全教育がDXで加速し、働く人の命や安全性の確保につながることが期待されます。

明電舎のVR安全体感教育についてはこちら

VR安全体感教育

https://www.meidensha.co.jp/mss/system/sys_07/sys_07_01/index.html

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