SfMとは｜建設業界における重要性を解説

掲載日：2023年07月14日

著者：碧海

トレンドワード：SfM

「SfM （Structure from Motion）」についてピックアップします。国土交通省においても、その活用を促進するとともに、応用範囲や精度向上に向けた技術開発を推進しています。本記事では、SfM の基礎知識と建設業界における重要性をご紹介していきます。

SfM（Structure from Motion）とは、ドローンを使用して空撮することにより、異なる視点の画像データから三次元形状を復元する技術のことです。

計測対象をドローンで様々な位置/角度から撮影した画像を大量に用意し、SfMソフトに入力すると、ソフトが自動的に画像データを解析します。

それらの画像を比較していき、一致する特徴点から点群を生成します。やがて点群の作成が完了し、三次元形状を復元＝三次元点群データができるというものです。

SfMは、建設業界において非常に重要な技術となっています。SfMは、複数の写真や映像から三次元モデルを作成するための手法であり、建設現場の監視、設計、施工管理などさまざまな用途に活用されています。

下記に、建設業界でSfMがどのように重要視されているかについてご説明します。

SfMは、建築物や施設の設計段階で使用されます。建築家や設計者は、SfMを使用して建物の外観や内部構造を仮想的に作成し、リアルなプレビジュアル化を行うことができます。

これにより、設計の欠陥や問題点を事前に検出し、修正することができます。

建設現場では、施工プロセスの監視と管理が非常に重要です。SfMは、建設現場の状態を定期的に記録し、そのデータをもとに施工の進捗状況を把握することができます。

また、施工ミスや品質の問題を早期に発見し、適切な措置を講じることができます。

建設現場では、労働者の安全とセキュリティが最優先事項です。SfMを使用することで、建設現場全体の安全性を向上させることができます。

例えば、SfMは建設現場でのハザードや危険箇所を特定し、安全対策を立案するのに役立ちます。また、労働者の行動や作業方法を監視し、安全基準に適合しているかどうかを確認することも可能です。

建設プロジェクトでは、大量のドキュメントが生成されます。SfMを使用することで、建設現場の写真や映像を三次元モデルに変換し、簡単にアクセスできる形式で保存することができます。これにより、プロジェクトの進捗状況や変更履歴を正確に把握し、異常やトラブルの発生時には証拠として活用することができます。

以上のように、SfMは建設業界において設計、施工管理、安全管理、ドキュメント管理など、さまざまな側面で重要な役割を果たしています。

この技術の活用により、建設プロジェクトの効率性と品質が向上し、よりスムーズな建設プロセスが実現されることが期待されています。

SfMは建設業界に限らず、多岐にわたる産業や領域で応用されており、その活用範囲は広範囲にわたります。具体的な用途に応じて活用を進めることで、さらなる可能性が広がることが期待されます。