【22年9月】BIMエキスパートに聞く!今月の建設DXニュース4選

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2022年9月にBuildApp Newsで掲載した建設DXニュースの注目記事とその理由を株式会社AMDlab(本社:兵庫県神戸市)のCEO 藤井 章弘氏に聞いてみました。

藤井氏は、BIMをはじめとする建設テックに精通した一級建築士の資格を持つ建築構造デザイナー/構造家です。BIMエキスパートの藤井氏が選んだ注目記事を見て、建設DXの最前線のキャッチアップに役立ててみてください。

選定者のプロフィール

藤井 章弘(ふじい あきひろ)氏
株式会社AMDlab CEO  建築情報デザイナー/建築構造デザイナー(一級建築士)

株式会社松田平田設計で構造設計者として経験を積んだ後、一級建築士の松原昌幹氏と2019年にAMDlabを設立。建築を基盤とするアプリケーションやプロダクトの開発、建築設計、教育活動などを行い、機械学習やIoT、VRなど最新テクノロジーを用いて建築業界のDXを推進。

建設DXコミュニティ・ON-SITE X開設|マッチングから資金調達まで支援

■藤井氏のコメント

自治体の課題をスタートアップとマッチングして解決させるような取り組みも各所で行われていますが、こちらは建設業に特化している点が面白いと思いました。スタートアップが生まれにくい建設業界で、こういった動きが出てきたことの意義は大きいです。DX推進の起爆剤になってほしいですね。

住宅・建設業界向け3Dスキャンアプリ「Scanat」
図面作成等新機能リリース

■藤井氏のコメント

スキャンから図面作成はとても助かります。スキャンができてもその後使えるデータに加工するのに時間がかかるため、それが自動で行えるのは大きいと思います。精度が気になるが一度使ってみたいです。

大林組と共同開発
VR施工管理者向け教育システム「VRiel(ヴリエル)」販売

■藤井氏のコメント

現場でしかできない学習を、VRで安全に体験できるのはとても良いですね。仮想空間なので、天候等にも左右されず、何度も試行錯誤でき、多様な体験学習が可能になります。VRやMR、ARを用いた教育は今度さらに広がると思います。

BIMobject Japanと日本FLOWが提携|BIMオブジェクトの流通増を目指す

■藤井氏のコメント

メーカー毎にサイトに行って探す必要がなく、ここだけで多くのファミリを無料でダウンロードできるのは非常に便利なので覚えておきたいです。

まとめ

現在、建設業界は後継者不足や労働生産性の低さなどの課題解決に向けて、大手ゼネコンを中心にデジタル化が進んでいます。しかし、「課題が何であるか」を特定できない企業も少なくありません。それに加えて潤沢な予算のない中小企業では、ICTを導入するための資金調達が困難な企業も数多く存在します。

今回藤井氏が選んだ建設DXニュースでは、業務効率化や若手人材の育成に貢献するICTツール、資金調達や課題特定に役立つコミュニティを紹介しています。記事で紹介したICTツールの中には、低予算で利用できるサブスクリプションサービスも含まれています。

人手不足による長時間労働や予算確保などにお悩みの企業は、藤井氏が注目したICTツールやコミュニティを活用してみてください。