【メルマガ限定配信】スーゼネを追え!大林組編
スーゼネを追え!では、スーパーゼネコンのDX関連ニュースを
各社毎にピックアップしてお届けします。
今回追いかけるスーパーゼネコンは… 大林組 さんです!
【大林組BIM / DX関連pickupニュース】
- 協力会社の経営課題の解決に向けて「事業と技能のあとつぎ支援センター」を開設 2023.3.30
- 東名リニューアル工事に「施工シミュレータ」を初適用し、バーチャル現場を構築 2023.3.24
- 大林組林友会教育訓練校にO-DXルームを新設、VRによる技能者教育を開始 2023.3.3
- 日本初、橋梁建設現場において重量物運搬用ドローンによる資材運搬の試験運用を開始 2023.2.15
- 大林組のBIMモデリングルール「Smart BIM Standard®」を一般公開 2023.1.16
協力会社の経営課題の解決に向けて「事業と技能のあとつぎ支援センター」を開設
編集部コメント
建設業界の課題として「技能者の高齢化や後継者不足」、「専門工事会社の事業継続・担い手確保」が挙げられます。そのため大林組では「あとつぎ支援センター」を開設して、採用、教育、事業承継、ICT・DX活用などを推進します。
また経営者や社員を対象とした各種研修会の開催、教育コンテンツ(eラーニング)の配信など、教育機会の提供も行う予定となっています。これらの取り組みにより、協力会社の経営課題の解決に向け積極的に支援を行います。
東名リニューアル工事に「施工シミュレータ」を初適用し、バーチャル現場を構築
編集部コメント
大林組では「施工シミュレータ」を適用し、3DCGによる作業シミュレーションを行いました。これはトヨタ自動車株式会社未来創生センターが開発した技術で、バーチャル現場を構築し、作業状況を「見える化」できる点が特徴です。
シミュレーションで、初計画の工程では作業員の「待機時間」が多いことを突き止め、施工順や次工程へのタイミングの見直しを行い各作業を適切に割り当てました。これにより「60分必要だった工程を50分に短縮」「作業員数を12人から10人に削減」という成果に繋げています。
大林組林友会教育訓練校にO-DXルームを新設、VRによる技能者教育を開始
編集部コメント
大林組はVRによる玉掛け作業のトレーニングコンテンツを作成し「O-DXルーム」で技能者の教育を開始しました。5人同時に仮想の工事現場での作業を体験することで、「施工手順の共有や危険箇所の確認、声がけ・合図」といった安全行動の重要性を認識できます。
体験後は録画で俯瞰的に復習し、作業が適正だったかどうかを確認できます。将来的には「遠隔地」でのVRコンテンツを活用した教育訓練を開催し、遠方にいる技能者の技術向上に貢献する予定です。
日本初、橋梁建設現場において重量物運搬用ドローンによる資材運搬の試験運用を開始
編集部コメント
大林組とSkyDriveは、人口集中地区(DID)となる橋梁建設現場において、国内で初めて重量物運搬用ドローンの自動自律飛行による資材運搬の試験運用を開始しました。
山間部や急傾斜地に立地する現場、狭あいなヤードしか確保できない現場、工程上クレーンを設置することが困難な現場では、自動自律飛行が可能な重量物運搬用ドローンの活用が有効です。高齢化や人手不足が課題の建設現場でも、資材搬送の自動化ニーズは高まっています。
大林組のBIMモデリングルール「Smart BIM Standard」を一般公開
編集部コメント
大林組は、大林組独自のBIMモデリングルールである「Smart BIM Standard(SBS)」を社外に公開しました。
BIMモデルのモデリングルールは標準化、公開されたものが少なく、発注者や設計事務所、元請施工会社、専門工事会社など異なる事業者を横断したBIMの活用が進まない要因でした。しかしあえて一般公開することで、BIM標準化に向けた議論を活性化させ、多事業者間の「BIM活用のハードルを下げる」狙いがあります。
まとめ
建設現場では「担い手不足」が長年の課題となっています。そのためバーチャル現場や施工シミュレータといった最新技術の導入で、技能者が多様な技能を身に付け(多能工化)、リスキリングを推進する動きが目立ちました。「あとつぎ支援センター」を設けるほど現場の状況は差し迫っており、デジタルによるDX化が求められています。
そんな中、大林組独自のBIMモデリングルール「Smart BIM Standard」が一般公開されたことも注目されました。これにより業界全体のBIM活用のハードルが下がれば、業務効率化が期待できるでしょう。