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IFC|BIM用語集

IFCとは建設業界でオブジェクトを共有する際のファイル形式のことで、様々な情報を伝達することができます。そこで今回は、IFCについてやIFCを用いた情報伝達について解説します。

IFCとは

IFCとは、建設業界でオブジェクトを共有する際のファイル形式を指します。

「Industry Foundation Classes」の頭文字をとってIFCと呼び、BIMのデータを共有するために使われているファイル形式です。

IFCが使われているBIM(Building Information Modeling)とは、IFCデータをもとにコンピュータ上に建築物のデータベースを3次元化し、建築の設計や施工、維持管理に関わる情報活用をおこなう技術のことをいいます。

建築業界で広く使われるCADは、線分表現としての情報のみで作図するものでしたが、BIMにおけるIFCは、立体的なオブジェクトを使用した情報伝達が可能です。

BIMを活用した3次元モデルでは、構造物の寸法や空間構造などをモデルから取得できるため、従来の2次元図面からの転換が進められています。

BIMが推進されている背景から、IFCは建設業界でオブジェクトを共有するための標準的なフォーマットとして注目を集めています。

IFCでの伝達可能な情報

IFCでは、次のような情報伝達が可能となっています。

  • 建物プロジェクト情報
  • 要素要素(壁、ドア、窓、屋根、階段など)
  • 建物要素間の接続・包有関係
  • 空間構造(敷地、建物、階、部屋など)
  • 設備機器(空調機、センサーなど)
  • コスト情報
  • 指示書(設計変更、購入指示など)

建物を構成する部品がそれぞれ持つ情報は、異なるBIMソフトであっても伝達可能です。

さまざまな情報を登録できることから、施工から維持管理までのあらゆるフローで活用できます。また、IFCは構成要素ごとに管理できるため、構成要素ごとに情報の編集がしやすいという利点もあります。

今後のIFCによるデータ連携

IFCは1997年にパイロット版がリリースされて以降、多くのバージョンアップを重ね、BIMのデータ標準として改良されてきました。

欧米諸国ではIFCを活用した情報連携が早くから盛んに行われていますが、日本ではIFCの普及が遅れています。

しかし、国内でもIFCを用いたデータ連携に関する検討が行われ、2013年3月に正式な国際基準ISO16739:2013として発行され、国際標準規格となっているのです。

今後は、建設業界でのデジタル化が促進され、IFCを活用した情報連携の普及が見込まれます。さらにはプロセス間での連携や共有環境の多様化など求められる機能が拡充していくことでしょう。

情報共有

情報共有システムに関する国土交通省の指針として「工事施工中に置ける受発注者間の情報共有システム機能要件Rev.5.4」が令和4年3月に公開されました。

情報共有システムとは、受発注間で情報を共有することで建設業の生産性の向上を図るものです。

建築業界での情報共有システムの活用により、受発注間のさまざまなやり取りがインターネットを介しておこなえます。

情報共有システムにおける国土交通省の指針には平成31年3月の改定以降、図面サムネイル表示機能、三次元データ等表示機能が要件が追加され、LandXML、 IFC、P21、SFC のファイル形式が標準となっています。

さらにIFCによる三次元データの情報共有により、施工の品質向上や生産性の向上が期待でき、今後ますます国内でIFCの共有が進む可能性が高いでしょう。

電子納品

建築業界の多くでは、工事完成図書などの納品にDVD-RやBD-Rなどの電子媒体が使われています。

そこで選択するファイル形式については、留意する必要があります。

普及率の低いファイル形式では、データの取り扱いがしづらいことがあるためです。

IFCは国際標準規格であるため、多数のアプリケーションで使用できます。

モデル種類ICFでの対応状況
線形モデルIFC4.1で対応可能
土工形状モデル対応可能(形状のみ)
地形モデル対応可能(形状のみ)
構造物モデル対応可能(形状と一部のエンティティ)
地質・土質モデルbSI Infrastructure RoomのCommon Schemaプロジェクトで検討中
広域地形モデル対応可能(テクスチャ未対応)
統合モデル上記と同様

また、BIMにおける成果物はファイル容量が大きいため、圧縮ファイルにして格納することも可能です。

しかし、ファイルの圧縮をおこなう際には圧縮制限があるため、制限を超えてしまうとファイルが破損してしまいます。ZIP形式で作成する場合は、圧縮前で4GB以下、圧縮後で2GB以下になるよう留意しましょう。

3次元モデル表記標準

3DAモデルを契約図書とする際に適用することを前提として、国土交通省では3次元モデル表記標準が公開されています。

3DAモデルとは、3次元CADを用いて作成した3次元形状を表す形状モデルに構造特性(寸法・注記・数量等)とモデル管理情報とを加えて作成したデジタル情報のことです。

建築業界では、2次元図面と3次元モデルの両方のデータが必要になるケースがあり、2次元図面と3次元図面の整合性確認や、両方の図面を作成するなどの工数が多くかかってしまうという問題がありました。

2次元図面と3次元モデルの両方が必要になる理由として、3次元モデルでは契約図書として必要な情報が含まれていないことがあり、機能に不十分な点があるためです。

そこで、契約図書と参考資料のどちらにも対応できる3DAモデルの活用が進められています。3DAモデルのデータ形式は、3次元情報を含んだPDF形式及びオリジナル形式となっています。IFCをはじめとしたCADシステムのフォーマットであれば納品可能です。

3次元モデルの活用シーンが増えれば、施工に関わる工数を大幅に減らすことができるため、生産性の向上が期待できるでしょう。

まとめ

今後3次元データの活用が増え、情報共有システムなどの業務改善目的でIFCを扱う頻度も増加することが予測されます。

昔は技術的にできなかったことが、今はできる時代へと変化しています。3次元モデルを活用することで、設計の効率や施工のシュミレーションなどあらゆる場面での活躍が可能です。

国際標準的なフォーマットとしてIFCが幅広く使われることにより、業務効率化が促進されることでしょう。

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