ホーム BIM用語集 BIMモデル

BIMモデル|BIM用語集

BIMモデルとは、デジタル技術を活用し、対象の構造物を3D化したものです。BIMモデルを導入することで、多くの業務を効率化することができます。しかし、言葉を聞いたことはあっても、実際にどう活用されるのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、BIMモデルについて、実際の活用まで解説していきます。

BIMモデルとは

BIMモデルとは、対象の構造物等の形を3次元で表すものです。このBIMモデルは、従来のパース製作をする際に作られるイメージ用の3Dモデルとは違い、「3次元モデル」「属性情報」「参照資料」を組み合わせたものを指します。建物の抽象的な概念を要素別に分類しているため、設計情報をデータとして管理することができます。

3次元モデル

対象とする構造物等の形状を3次元で立体的に表現した条件を指します。

各種の形状を3次元で表すためのモデリング手法には、ワイヤーフレーム、サーフェス、ソリッド等があります。一般的に、構造物には、体積が求められるソリッド、地形には、TIN(Triangulated Irregular Network)が利用されています。TINとは、地表面や構造物等を3角形の集合体で表現することです。

属性情報

3次元モデルに付与する部材(部品)の情報を指します。この情報には、部品の名称、形状、寸法、強度、数量、その他付与が可能な情報が含まれます。

参照資料(配置図)

BIM/CIMモデルを補足する従来の2次元図面等の「機械判読できない資料」を指します。

BIMモデルの考え方の例

下記が、BIMモデルの考え方について、鉄筋を例にした図です。

3次元モデルの種類

次に3次元モデルの種類について解説します。

3次元情報等を視覚的に表現する手法として、「点」「線」「面(サーフェス)」「ソリッド」等があります。順番に解説します。

点は位置座標(x,y,z)で表現できる3次元情報の表現手法です。大量の点の集合を点群といいます。点は大きさを持ちませんが、PC画面上で点の大きさや属性を表現する際に、球体、立方体等のオブジェクトを割り当てる場合があります。

線は点の位置座標と結線情報(点番号に対する結線番号の情報)で構成されます。複数の単一線が連続的に接合したものはポリライン(折線)、滑らかな形状を示したものを曲線と呼びます。

面(サーフェス)

面(サーフェス)は、三角形、四角形に並んだ点(頂点)からなります。点の結線情報を持つ場合と持たない場合があり、結線情報を持つ場合は点、辺、面が定義されます。

ソリッド

ソリッドは、立体の形状をデータとして表現する一つで、対象を中身の詰まった物体として表したものです。

BIM/CIMモデルの分類

BIM/CIMモデルには、「地形モデル」「地質・土質モデル」「線形モデル」「土工形状モデル」「構造物モデル」「統合モデル」があり、構造物や地形等ごとに分類され、作成、更新、管理します。

具体的にどういったモデルなのか、順番に解説します。

地形モデル

地形モデルとは、数値地図や実際の測量の成果等を基に、TINやテクスチャ画像を用いて、地形の数値標高を表現したモデルです。また数値地図等の対象地区を含む広域な範囲のモデル(広域地形モデル)や、建屋等の3次元モデルも地形モデルに含まれます。

地質、土質モデル

地質・土質モデルとは、地質の境界面のデータ等を3次元空間に配置したモデルです。地質ボーリング柱状図、表層地質図、地質断面図、地質の境界面等の地質・土質調査の成果を基に作成します。

線形モデル

線形モデルとは、道路の中心線や構造物の中心線を表したモデルです。

土工形状モデル

土工形状モデルとは、盛土、切土等を表したモデルです。TINサーフェスモデル等で作成します。

構造物モデル

構造物モデルとは、構造物、仮設構造物等を3次元CAD等で作成したモデルです。3次元の形状に関しては、主にソリッドを用いて作成されます。また、作成した構造物モデルには、属性情報を付与するのが一般的です。

統合モデル

統合モデルとは、複数の種類のBIM/CIMモデルを組み合わせ、用途に応じて、全体を把握できるようにしたモデルです。「地形モデル」「地質・土質モデル」「線形モデル」「土工形状モデル」「構造物モデル」を用いて作成します。

各段階におけるBIM/CIMモデルの活用

工事の各段階のBIM/CIMモデルの実際の活用について解説していきます。

BIM/CIMモデルは下記の工程で活用することができます。

  1. 測量
  2. 地質・土質調査
  3. 設計
  4. 施工
  5. 維持管理

では、各工程でどのように活用できるのか、順番に解説します。

1,測量

測量段階では、設計段階等で作成または使用する地形モデルの基礎となる3次元データを取得します。

2,地質・土質調査

調査段階では、各段階の検討項目に応じた地質・土質モデルを作成します。

3,設計

測量、調査の段階で得られた成果を活用し、BIM/CIMモデルを作成します。また、作成したBIM/CIMモデルを活用して、設計の検討を実施します。

具体的に得られるメリットは下記の通りです。

  • 関係者協議(住民、関係機関等)の迅速化、合意形成迅速化

   ⇒地元説明会等の場で、計画の内容を3次元モデルや立体模型によって説明することで、関係者と近隣住民の理解促進が図られ、その結果、合意形成の迅速化が期待できます。

  • 数量算出作業の効率化

   ⇒地形情報を3次元化することで、施工予定区間内の切土、盛土の土量を自動的に算出することができます。

  • 景観検討の効率化、協議打ち合わせの円滑化

   ⇒構造物を可視化することで様々な角度から景観性を比較することができ、景観検討、協議打ち合わせの円滑化が図れます。

  • 照査作業の効率化

   ⇒2次元図面から3次元モデル化することで、2次元の図面では気づきにくい、不整合箇所を瞬時に確認できます。

  • 将来の点検、補修作業を想定した検査路の動線検討

   ⇒設計の段階で、予め、将来の維持管理の際の点検作業や、点検時の動線を把握し、補修作業のイメージをしておくことで、維持管理の際の効率化に役立てることができます。

  • 干渉チェックの設計少佐の効率化

   ⇒オブジェクト同士が干渉しているかの確認が容易になります。

4,施工

前工程で得られた成果を活用し、BIM/CIMモデルを活用した検討を実施、仮設備や動線等を含む施工の流れを可視化して、着工から完成までのBIM/CIMモデルを作成します。

  • 施工対象の可視化による安全管理の向上
  • 施工計画検討、施工手順計画、工程管理の効率化
  • 出来形管理の迅速化

5,維持管理

維持管理段階では、GIS(地理情報システム)等を利用して、測量・調査、設計、施工、検査の各段階で作成されたBIM/CIMモデルを一括で管理し、関係者間でのデータ共有、活用をします。

具体的には、事務所で管理することを想定したGISベースのプラットフォームを構築し、そこから各構造物のBIM/CIMモデルの立ち上げを可能にすることで、直観的な情報検索が可能となります。

まとめ

今回は、BIMモデルについて解説しました。BIMモデルを導入することで、工事の際にデータの共有や、円滑なコミュニケーションに役立てることができます。今後、益々発展していく可能性がある技術です。まだ導入されていない企業の方は、ぜひ導入を検討してみてください。

BuildApp Newsとは

BuildApp News は
建設DXの実現を支援する
BIMやテクノロジーの情報メディアです。

建設業はプロセス・プレイヤーが多く、デジタル化やDXのハードルが高いのが現状ですが、これからの建設業界全体の成長には「BIM」などのテクノロジーを活用した業務効率化や生産性の向上、環境対応などの課題解決が不可欠と考えます。

BuildApp Newsが建設プレイヤーの皆様のDXの実現の一助となれば幸いです。

注目の記事