前田建設工業と前田製作所は、ロボットアーム型木材加工機「WOODSTAR(ウッドスター)™」を全国のプレカット工場を対象に販売を開始した。

「WOODSTAR」は、従来の加工機では加工が困難であった大型部材や複雑形状も実現する。非住宅建築で急速に普及が進むBIMで作成されたデータにも対応しており、建築分野と木材加工を繋ぐ DX 化による生産性向上を目指す。汎用のロボットアーム先端に自動ツール交換機を装着し 、2 機ペアを標準として加工材を垂直に設置し、加工する。上下方向に3m、厚さ1.25mの断面寸法の大型部材の加工も可能とし、ロボットや加工材がレール上を自走する台に設置することで、加工材の長さ方向の制限をなくす。ロボットアームは6軸(自由度)で動くことから、恐竜骨格、女神像などの曲線に富んだ造形物などの複雑なも実現する。

前田建設工業、前田製作所と前田道路の3社が10月1日に設立した共同持株会社「インフロニア・ ホールディングス」は、総合インフラサービス企業の実現を目指し、様々な分野で新たな価値を生み出す取り組みを共同で推進する。事業では、前田建設工業の技術開発力および木造建築に関する知見と、前田製作所の機械製作・販売の豊富な経験というお互いの強みを活かすことでシナジー効果を発揮、当面の目標として 2025年までに売上高35億円を目指す。

前田建設工業やインフロニア・ホールディングスグループの技術研究・開発を担うICI総合センターでは、既に多数の自社案件で 「WOODSTAR」による加工実績があり、従来の加工機では不可能であった大判CLT、化粧外装材、アート作品などの加工を実現してきた。これまでは操作に習熟している開発者がマニュアル操作でロボットを動かしていたため、工場のオペレータが操作するのは困難であった。事業化にあたり、加工形状作成からロボット動作設定までをセミオートで操作できる専用ソフトを開発、加工機に慣れた工場オペレータが容易に操作できるようになった。特に、近年非住宅で普及が加速している BIMで作成したデータを直接取り込めるようにし、部材同士の接合部の典型的な形状をあらかじめメニュー化して選択できることでオペレータの操作の負担を低減する。