国土交通省発表、9月の住宅着工は全国で6万3,570戸 持家・貸家・分譲住宅すべて減少

国土交通省が発表した最新データによると、令和7年9月における新築住宅の建設開始件数は前年を下回る結果となりました。持家、貸家、分譲住宅のすべてで減少が見られ、全体的な縮小傾向が続いています。
全体の着工状況
9月に建設が始まった新設住宅は63,570戸で、昨年同時期と比べて7.3%少なくなりました。これで6か月連続の前年割れとなります。床面積についても4,884千平方メートルと、前年より6.5%減少し、こちらも半年間にわたって減り続けています。
一方、季節による変動を考慮して年間ベースに換算した数値では728千戸となり、前月から2.4%上昇しました。8月に一時的に落ち込んだ後、再び増加に転じた形です。
住宅の種類ごとの動き
自己が居住するための持家は18,273戸で、前年同月と比べると5.6%の減少でした。6か月連続で前年を下回っています。
資金の内訳を見ると、民間資金で建てられた持家が16,647戸(前年比6.5%減)と減少を続けています。これに対し、公的資金による持家は1,626戸(同4.4%増)で、2か月連続の増加となりました。
公的資金による建設は増えているものの、民間資金の大幅な減少を補うには至らず、持家全体としては減少という結果になっています。
貸家の動向
賃貸用の貸家は28,494戸で、昨年9月より8.2%少なくなりました。こちらも6か月連続で前年実績を下回っています。
資金別に見ると、民間資金による貸家が25,729戸(前年比10.8%減)と、半年間減り続けています。公的資金による貸家は2,765戸(同26.8%増)で、4か月連続の増加を記録しました。
持家と同様に、公的資金は伸びているものの、民間資金の落ち込みが大きく、貸家全体では減少となっています。
分譲住宅の傾向
分譲住宅は16,428戸となり、前年同月から8.3%減少しました。6か月連続の前年割れです。
住宅タイプ別では次のような結果でした。
・マンション:6,121戸(前年比20.0%減)で6か月連続の減少
・一戸建住宅:10,070戸(同0.4%減)で6か月連続の減少
マンションの減少幅が大きく、一戸建ても微減となったため、分譲住宅全体が減少する形となりました。
地域ごとの特徴
首都圏の総着工戸数は前年同月比8.1%減となりました。
内訳は以下の通りです。
・持家:0.9%減
・貸家:8.1%減
・分譲住宅:11.9%減
分譲住宅の中では、マンションが31.7%減と大きく落ち込んだ一方、一戸建住宅は3.1%増加しました。
■中部圏
中部圏では総戸数が前年同月比3.0%減となりました。
各項目の状況は次の通りです。
・持家:5.9%減
・貸家:2.7%減
・分譲住宅:1.4%増
分譲住宅内では、マンションが11.9%減少しましたが、一戸建住宅が7.8%増えたことで、分譲全体としては増加に転じました。
■近畿圏
近畿圏の総戸数は前年同月比11.3%減と、三大都市圏の中で最も大きな減少率となりました。
項目別の内訳は以下です。
・持家:4.5%減
・貸家:5.3%減
・分譲住宅:25.5%減
分譲住宅では、マンションが34.9%減、一戸建住宅も12.5%減と、いずれも二桁の減少となりました。
■その他の地域
三大都市圏以外の地域では、総戸数が前年同月比5.6%減でした。
各種別の状況は次のようになっています。
・持家:7.7%減
・貸家:11.3%減
・分譲住宅:9.7%増
分譲住宅では、マンションが36.0%増と大幅に伸びましたが、一戸建住宅は2.3%減少しました。
建築工法による分類
建築工法別に見ると、次のような結果が出ています。
■プレハブ工法
7,671戸で前年同月比0.4%減となり、6か月連続で前年を下回りました。
■ツーバイフォー工法
9,033戸で前年同月比2.1%増となり、6か月ぶりに増加に転じました。
全体の動向まとめ
令和7年9月の新設住宅着工状況は、持家、貸家、分譲住宅のすべてにおいて前年同月を下回る結果となりました。特に首都圏と近畿圏でのマンション着工の落ち込みが目立っています。
季節調整済みの数値では前月比で増加が見られるものの、全体としては慎重な姿勢が続いていることがうかがえます。今後の動向を注視していく必要があるでしょう。
出典情報
国土交通省リリース,建築着工統計調査報告(令和 7 年 9 月分)について,https://www.mlit.go.jp/report/press/content/kencha709.pdf