【2025年最新版】有名な建築家を徹底解説|日本人・海外・若手・女性が生み出した代表作とは?

この記事では、日本の三大・五大建築家をはじめ、海外の巨匠、現代を代表するデザイナー、さらに若手や女性建築家まで幅広く紹介します。
「有名な建築家って誰?」
建築を学んでいる学生や、家づくりを検討している方なら、一度は気になるテーマではないでしょうか。日本には世界に誇れる建築家が数多くおり、その作品は美術館や競技場、住宅など、私たちの生活に密接に関わっています。
そこでこの記事では、日本の三大・五大建築家をはじめ、海外の巨匠、現代を代表するデザイナー、さらに若手や女性建築家まで幅広く紹介します。
目次
日本の有名建築家ランキング【三大・五大建築家も紹介】
日本建築界を語るうえで欠かせないのが「三大建築家」と「五大建築家」です。
彼らは戦後日本の都市づくりや住宅デザインに大きな影響を与え、現代建築の礎を築きました。ここでは、名前だけでなく代表作や思想を整理して解説します。
日本三大建築家とは?丹下健三・前川國男・村野藤吾
「日本三大建築家」と呼ばれるのは、丹下健三・前川國男・村野藤吾の3名です。
建築家 | 主な代表作 | 特徴 |
丹下健三 | ・国立代々木競技場 (1964年東京オリンピックの象徴) ・広島平和記念資料館 | 戦後復興期を代表する建築家。 |
前川國男 | ・東京文化会館・国立近代美術館本館 | ル・コルビュジエの弟子。 |
村野藤吾 | ・世界平和記念聖堂・帝国ホテル新館※解体済み ・日生劇場 | 柔らかな曲線や装飾性を特徴とし、「人に寄り添う建築」を数多く設計。 |
戦後復興から高度経済成長期にかけて、日本建築を世界水準に押し上げた第一人者です。
建築を学ぶ方はもちろん、観光や建築巡りを趣味にしたい方も、まず三大建築家の作品を訪れるのがおすすめです。実際に空間に身を置くことで、写真や図面だけでは味わえない「スケール感」や「光の使い方」を体験できます。
日本五大建築家は誰?安藤忠雄・隈研吾・伊東豊雄・谷口吉生・磯崎新
「日本五大建築家」と呼ばれるのは、安藤忠雄・隈研吾・伊東豊雄・谷口吉生・磯崎新の5名です。現代の日本建築を象徴し、国際的にも高く評価されています。
建築家 | 主な代表作 | 特徴・背景 |
安藤忠雄 | ・光の教会(大阪)・直島地中美術館 | コンクリートと光を融合。独学から世界的建築家に。 |
隈研吾 | ・新国立競技場・浅草文化観光センター | 木材を活かしたデザイン。「負ける建築」で自然と調和。 |
伊東豊雄 | ・せんだいメディアテーク・台中国家歌劇院 | 有機的で自由な構造。革新的な公共建築を多く設計。 |
谷口吉生 | ・東京国立博物館法隆寺館・ニューヨーク近代美術館(MoMA) | ミニマルで静謐な空間。美術館設計で国際的に高評価。 |
磯崎新 | ・ロサンゼルス現代美術館・北九州市立美術館 ・つくばセンタービル | ポストモダンの旗手。理論と実作で建築界に強い影響。 |
いずれもプリツカー賞をはじめとする国際的な賞を受賞、あるいは国内外の大規模プロジェクトを通じて独自のデザイン思想を築き、日本建築の多様性を示しました。
5人の作品は、美術館や公共施設として一般公開されているものが多く、誰でも実際に訪れることができます。旅行や学習の機会に合わせて「建築巡りルート」を組むのもおすすめです。
また、建築家に合わせて高層建築物(タワー)などのランキングを知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください▼
世界で有名な海外建築家一覧
日本の建築家だけでなく、世界の巨匠たちも現代建築に大きな影響を与えています。
彼らの作品は、都市のシンボルとして長く愛され続けており、建築を学ぶ人にとって欠かせない存在です。ここでは代表的な建築家を紹介します。
ル・コルビュジエ(近代建築の巨匠)
ル・コルビュジエは「近代建築の父」と呼ばれる20世紀最大の建築家です。代表建築を以下にまとめました。
- サヴォア邸(フランス)
- 国立西洋美術館(東京・上野、2016年世界遺産登録)
提唱した「近代建築の五原則(ピロティ・屋上庭園・自由な平面・水平連続窓・自由な立面)」は、現在の建築教育でも基礎として扱われています。日本との縁も深く、上野の国立西洋美術館は唯一の日本作品です。
フランク・ロイド・ライト(帝国ホテルなど日本とも縁深い)
アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトは「有機的建築」の提唱者として知られ、日本とも深い関わりをもっています。
- 落水荘(アメリカ・世界遺産)
- 帝国ホテル旧本館(日本、現在は博物館明治村に移築)
自然環境と建築を調和させる思想を打ち出し、近代建築に大きな革新をもたらした人物です。特にライト氏の建築思想は、自然を尊重した住まいづくりに関係します。
ザハ・ハディッド(女性建築家の先駆者)
ザハ・ハディッドは「曲線の女王」と呼ばれた女性建築家です。
- ロンドン水泳センター(2012年五輪)
- 広州オペラハウス(中国)
- 新国立競技場の初期案(日本、惜しくも採用されず)
男性中心だった建築業界で、ダイナミックな曲線を用いたデザインで世界を驚かせました。プリツカー賞を女性で初めて受賞したことでも知られています。女性建築家を志す人にとって大きなロールモデル。デザインに挑戦する勇気を与えてくれる存在です。
サンティアゴ・カラトラバ・レンゾ・ピアノ など
現代建築を語るうえで欠かせないのが、カラトラバやレンゾ・ピアノといった多国籍の巨匠です。彼らは美術館や駅舎など、公共性の高い建築を通じて都市デザインを変革しました。
- サンティアゴ・カラトラバ
ワールドトレードセンター・交通ハブ(ニューヨーク) - レンゾ・ピアノ
関西国際空港旅客ターミナル、ポンピドゥー・センター(パリ、共同設計)
海外旅行の際には、彼らの建築を目的地に組み込むと、旅の満足度がぐっと高まります。
特に海外建築家の場合には、美術館といった大規模な建築物を設計しているケースが多いです。詳しくは以下の記事をチェックしてみてください▼
日本人の有名建築家【現代を代表する建築デザイナー】
戦後の巨匠に続き、現代でも国際的に活躍する日本人建築家が数多く存在します。
ここでは代表的な建築家とその作品を紹介します。
安藤忠雄|光とコンクリートの巨匠
安藤忠雄は、独学で建築を学び、世界的巨匠となった日本を代表する建築家です。
- 光の教会(大阪)
- 直島・地中美術館(香川)
上記の作品は、国内外の観光客に人気で、地域振興にも寄与しています。また作品の多くは「打ち放しコンクリート」と「光の演出」が特徴で、シンプルながら圧倒的な空間体験を与えます。
(参考:文化庁「安藤忠雄建築研究所」)
隈研吾|木や自然素材を活かす建築家
隈研吾は「木の建築」の第一人者で、自然と調和した建築を世界に発信しています。
- 新国立競技場(東京五輪メイン会場)
- 浅草文化観光センター(東京)
「負ける建築」という思想をもち、周囲の環境を尊重し、建物が目立ちすぎない設計を重視しています。木造建築やサステナブルな建築に関心のある人は、隈作品を訪れることで未来の建築像を感じ取れます。
(参考:隈研吾建築都市設計事務所公式サイト)
伊東豊雄|せんだいメディアテークの革新
伊東豊雄は、革新的な構造表現で知られる建築家です。
- せんだいメディアテーク
- 台中国家歌劇院(台湾)
「透明性」と「流動性」を意識したデザインを得意としており、建築に新しい可能性を示しました。作品は公共建築として一般利用できるものが多いため、建築を体感するには最適です。
(参考:日本芸術院「会員詳細」)
坂茂|紙の建築と被災地支援
坂茂は「紙管」を使った建築で有名な、日本が誇る社会派の建築家です。
- 紙の教会(神戸)
- 被災地の仮設住宅(世界各地)
阪神淡路大震災以降、被災地での仮設住宅や避難所建築を多数手がけ、社会貢献を続けています。建築を通じた社会貢献に興味がある方は、坂茂の活動を学ぶのがおすすめです。
(参考:坂茂建築設計公式サイト)
妹島和世・西沢立衛(SANAA)|ガラス建築の透明性
SANAAは、妹島和世と西沢立衛による建築ユニットで、世界的に高く評価されています。
- 金沢21世紀美術館
- ルーブル美術館ランス別館(フランス)
作品は「透明性」「軽やかさ」が特徴で、空間に新しい体験をもたらしています。「建築とアートの融合」を体験したいなら、21世紀美術館は必見です。
(参考:瀬戸内国際芸術祭2025「作品・イベント / 作家」)
また日本で観光できる名建築の情報をチェックしたい方は、以下の記事もご参考ください▼
若手で注目される日本人建築家
2020年代以降、日本では30〜40代の若手建築家が国際的に活躍し始めています。以下に、注目度の高い建築家をまとめました。
- 藤本壮介
- 中川エリカ
- 石上純也
- 山田紗子
従来の建築様式にとらわれず、自然との調和・人の営みを重視した空間設計・新素材の活用などを通じて新しい潮流を生み出しています。
若手建築家の作品は、美術館や住宅展示など一般公開されているケースもあります。気になる方はぜひ現地を訪れて体感してみましょう。
女性の有名建築家
世界的に建築業界は男性が多いイメージがありますが、近年は女性建築家の活躍も目覚ましく、日本からも国際的に評価される建築家が登場しています。
- 妹島和世
- 中川エリカ
- 乾久美子
- ザハ・ハディッド
- ジャンヌ・ガング
彼女たちは「柔らかさ」「透明性」「人に寄り添う空間」など、独自の感性を建築に取り入れてきました。女性建築家の作品は、公共建築や美術館が多く、実際に訪れて体感できるのが魅力です。
ここまで建築物・建築家について紹介しましたが、土木構造物についても興味をお持ちなら、以下の記事をチェックしてみてください▼
有名建築家についてよくある質問【FAQ】
日本の三大建築家とは誰ですか?
「日本三大建築家」と呼ばれるのは、丹下健三、前川國男、村野藤吾です。いずれも戦後の日本建築を代表する巨匠で、公共建築や文化施設を多数手がけ、日本のモダニズム建築の礎を築きました。
日本の五大建築家は誰ですか?
「日本五大建築家」には、安藤忠雄、隈研吾、伊東豊雄、谷口吉生、磯崎新が挙げられることが多いです。いずれも国際的に高く評価され、プリツカー賞受賞者も含まれます。現代の建築潮流を語るうえで欠かせない存在です。
有名な女性建築家には誰がいますか?
日本では妹島和世や中川エリカ、乾久美子が注目され、世界ではザハ・ハディッドやジャンヌ・ガングが有名です。彼女たちは透明感や曲線を活かした独自のデザインで、建築界に新しい価値観を生み出しました。
若手で注目される日本人建築家は?
若手で注目されるのは藤本壮介、中川エリカ、石上純也などです。自然との調和や生活密着型のデザインを打ち出し、国内外の建築賞を多数受賞。次世代を担う存在として、建築学生や業界関係者から強く支持されています。
世界的に有名な建築家は誰ですか?
世界的に有名な建築家としては、ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエなど近代建築の巨匠が知られています。現代では隈研吾やザハ・ハディッドも世界的に影響力を持つ建築家です。
まとめ
日本には丹下健三や安藤忠雄といった世界的に知られる巨匠から、妹島和世や藤本壮介など新しい感性を持つ建築家まで、多彩な才能が存在します。彼らの建築は都市の景観を形づくり、私たちの日常に大きな影響を与えています。
「三大建築家」「五大建築家」といった枠組みを知ることはもちろん、女性建築家や若手建築家の活動に触れることで、建築をより身近に、そして多角的に楽しむことができます。実際に作品を訪れて空間を体験するのもおすすめです。
もし「自分の街にある有名建築を知りたい」「観光や学びに活かしたい」と思ったら、建築ガイドブックや公式サイトをチェックしてみましょう。