竹中工務店ら、福岡天神で緑化重視の複合ビル開発「グリーンボーナス」制度で市内初認定

野村不動産株式会社と株式会社竹中工務店は、福岡市中央区天神で進めている「(仮称)福岡天神センタービル建替計画」について発表しました。この開発は「(仮称)福岡天神センタービル建替計画」と称され、2025年12月の本格着工を目指しています。
同プロジェクトでは、敷地内に豊富な緑化空間を設けることで、福岡市が新設した「グリーンボーナス」制度の記念すべき第一号認定を獲得しました。この制度は、福岡市の「グリーンビル促進事業」の一環として、都心中心部における緑化・環境配慮型ビル計画に対し、容積率緩和のインセンティブを付与するものです。
目次
天神地区の魅力向上を目指す包括的な取り組み
建設予定地では、敷地内の広場空間や建物の壁面、テラスに緑化を施す計画です。これらの緑化対策により、都市部における自然環境の復元と、市民が快適に過ごせる空間の創出を図ります。
歩行者に配慮した都市設計
明治通りに面した部分では、建物のセットバックにより、明治通り側の歩行者道路にゆとりを持たせ、通行する人々により安全で快適な環境を提供します。また、昭和通り側と明治通り側の両方に、地域住民や来訪者が自由に利用できる地上・地下の広場空間を整備する計画です。
さらに、敷地内には南北方向に貫通する通路を新設し、周辺地域との連携を強化します。
アートと災害対応機能を併せ持つ施設
「Fukuoka Art Next」に貢献するパブリックアートの設置を予定しており、敷地内にはパブリックアートを設置します。この取り組みにより、天神地区の文化的魅力を高め、国際競争力の向上に寄与することを目指します。
防災機能の充実
災害時には帰宅困難者を受け入れる機能も備えます。。これにより、地域の防災拠点としての役割も担う計画です。
施設の詳細情報
・所在地: 福岡県福岡市中央区天神2丁目198番1外
・アクセス: 福岡市営地下鉄天神駅から徒歩わずか1分
・敷地規模: 4,863.19平方メートル
・延床面積: 約69,000平方メートル
・構造: 鉄骨・鉄骨鉄筋コンクリート・鉄筋コンクリート造
・階数: 地上21階・地下3階
施設構成と完成予定
建物内には以下の機能を配置します。
・オフィススペース
・商業施設
・駐車場
・駐輪場
2025年度中の着工開始を予定しており、完成は2028年度を見込んでいます。
福岡市の環境政策との連携
今回認定を受けた「グリーンボーナス」は、福岡市が実施する「グリーンビル促進事業」の重要な要素です。都心部において民間事業者が積極的に緑化に取り組むことを促進し、花と緑に彩られた魅力的な都市環境の実現を支援します。
都心の森1万本プロジェクトとの協力
福岡市が展開する「都心の森1万本プロジェクト」では、都市の再開発に合わせて新たな樹木の植栽を進めています。このプロジェクトは、市民や企業との協働により、既存の緑地をより美しく整備し、民有地での緑化を誘導することで、良好な都市景観の形成と環境改善を実現します。
本開発プロジェクトは、憩いと安らぎを感じられる街並みの創出を通じて、天神地区全体の価値向上に大きく貢献することが期待されています。完成後は、福岡市の新たなランドマークとして、多くの人々に愛される施設となることでしょう。
出典情報
株式会社竹中工務店リリース,『(仮称)福岡天神センタービル建替計画』 2025年12月着工予定 グリーンボーナス 第一号認定~「都心の森1万本プロジェクト」や「Fukuoka Art Next」などの取組を実施 ~,https://www.takenaka.co.jp/news/2025/07/06/pdf/20250728_Release_fukuoka.pdf