現場のコストを見える化。建設業におけるおすすめの工事原価管理システム5選

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建設業における原価管理は、他業種と比較して、管理しなければならない項目が多いといえます。そのため、工事原価管理システムの導入を検討している企業も多いのではないでしょうか。

本記事では、建設業におけるおすすめの工事原価管理システムを5つ紹介します。

建設業における工事原価管理とは

建設業の工事原価管理とは、材料費や労務・人件費、外注費などを管理し、無駄なコストの発生を防ぐことを意味します。しかし、それぞれを人の手で管理するには非常に労力がかかり、ヒューマンエラーも発生しやすい状況だといえるでしょう。

そのため、工事原価管理システムの導入によって、リアルタイムでの管理やミスの削減が可能になります。導入する場合は、必要な機能や費用対効果、サポート体制などを比較し、自社に合ったものを選択することが大切です。

おすすめの工事原価管理システム5選

ここでは、おすすめの工事原価管理システム5選を紹介していきます。工事原価システムに関しては、工程管理などの機能を含むものやオプションとして追加できるものに分かれます。自社のニーズにあったものを選択することが大切です。

SMILE V 2nd Edition コストマネージャー

出典:SMILE V 2nd Edition コストマネージャー公式サイト、https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/product/smilev-cost-manager/
参照日20250215

「SMILE V 2nd Edition コストマネージャー」は、原価管理 をメインに発注から請求までをサポートできるシステムです。機能として、現場別の実行予算の登録を要素細目別や作業工程分類別ごとに行えます。現場ごとに発生した原価について分析する機能もあるため、収益性の向上や業務効率化につなげることもできるでしょう。

とくに、施工計画の最適化に悩んでいる場合、「これまでのデータを分析し、コストが発生しやすい工程を把握したうえで、無駄な作業を削減する」といった対策も立てやすくなります。

また、電子帳簿保存法やデジタルインボイス および請求書のメール送信にも対応しています。一元的に発行できるため、これまで取引先ごとに発行方法を変えていたという場合には手続きを効率化できるでしょう。

利用料金は問い合わせを行う必要があります。

コンクルー

出典:コンクルー公式サイト、https://www.lp.concrew.jp/cloud、参照日20250215

コンクルーCloudは、小規模建設会社のためのオールインワンシステムです。原価管理に加え、 ダッシュボード機能や電子発注機能など、現場や建設会社で行う一通りの業務を全て完了できます。

とくに、原価管理に関しては、見積書・請求書の作成、実行予算がまとまっており、直観的な操作が可能です。また、見積書の更新と工事原価が連動するため、リアルタイムで原価を把握できます。 

たとえば、現場から離れて本社で会議を行うといった場合などでも、現場ごとの原価をすぐに把握できるため、これまでよりもスムーズな利益管理を行えるでしょう。

無料トライアルが14日間あるものの、月額の詳細に関しては問い合わせが必要です。

どっと原価3

出典:どっと原価3、https://www.kendweb.net/、参照日20250215

どっと原価3は、原価管理に特化したシステムです。以下のように工事担当者だけでなく、営業や経理担当者も活用できるほど多くの機能があります。加えて、導入時には必要な機能のみを選定できる点も特徴といえるでしょう。

  • 工事担当者向け-予算管理や発注管理、 原価集計、原価配賦など
  • 経理担当者向け-支払処理や売掛管理、買掛管理、会計ERPなど
  • 営業担当向け-見積もり作成や見積もり読込、受注登録など

原価管理においては、見たい情報を掘り下げて入力伝票まで遡ることが可能です。仮に数値を変化させた場合は、一覧表の数字も変化するため、手作業で連動するそれぞれの表を修正する必要はありません。また、社内の仮設資材を管理することもでき、状況の把握から廃棄・販売も行えます。

基本料金は以下のとおりです。

・どっと原価3(クラウド版)

プラン名最大ライセンス数月額参考価格1年利用料5年利用料
ライト5ライセンス13,000円156,000円741,000円
スタンダード20ライセンス23,000円276,000円1,311,000円

追加ライセンスはライト・スタンダード共通。月額7,000円、1年利用料84,000円、5年利用料399,000円となっています。ある程度のオプションを含んだオンプレミス型(サーバー設置型)の料金は以下のとおりです。

・どっと原価NEO LT/ST(オンプレミス版)

セット名ソフトウェア価格KDSS保守(年額)
どっと原価NEO LT LAN版<Aセット>(基本モジュール+見積作成+発注管理+日報管理+原価配賦)850,000円102,000円
どっと原価NEO LT LAN版<Bセット>(Aセット+支払管理+会計連動)1,050,000円126,000円
どっと原価NEO ST<Aセット>(基本モジュール+見積作成+発注管理+日報管理+原価配賦)1,100,000円132,000円
どっと原価NEO ST<Bセット>(Aセット+支払管理+会計連動)1,300,000円156,000円

Workspro

出典:Workspro、https://www.hitachi-systems.com/ind/workspro/、参照日20250215

Worksproは受注契約管理から受発注契約管理や作業工程管理、原価管理といった機能を備えている多機能システムです。原価管理では、得意先や期間情報、工事担当部門などの項目ごとに管理でき、法改正にも対応しています。加えて、権限設定によって案件の改ざん防止も可能です。

また、実行予算に関しては、管理・工種、品目といった非常に細かい項目で管理できます。シミュレーションがしやすくなり、業務効率の向上や無駄の削減が可能です。帳票作成においては、受発注・債権債務・原価などの帳票を作成することができるため、業務上で必要になった場合、簡単に作成できる点もメリットです。

料金は問い合わせになります。

レッツ原価管理Go2

出典:レッツ原価管理Go2、https://www.lets-co.com/、参照日20250215

レッツ原価管理Go2は見積もりから工事受注、原価管理、回収までトータルで業務効率化できる原価管理システムです。連携機能があるため、管理項目が違った場合でも、手動でデータを打ちなおす必要がありません。そのため、ヒューマンエラーの削減と時間的リソースの確保がしやすくなります。

また、45日間の個別デモサイトやリモートサポートセンター、導入支援の体制を整えているため、「これまで原価管理システムを使ったことがない」という方も使いやすいでしょう。

製品価格は660,000円から、保守費用は年間で33,000円からとなっています。

まとめ

ここまで、建設業におけるおすすめの工事原価システムを5つ紹介しました。必要な機能によって、適している工事原価システムが異なるため、自社の状況に合わせて適切な工事原価システムを選択することが大切です。費用や機能を比較し、自社の課題を解決できる原価管理システムを導入しましょう。