リバスタとアスエネ、業務提携に向け基本合意
株式会社リバスタ(本社:東京都江東区、代表取締役:高橋 巧、以下「当社」)とアスエネ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:西和田 浩平、以下「アスエネ」)は、建設業の脱炭素化支援に関する協議を進めていくため、業務提携に関する基本合意書を締結しましたのでお知らせいたします。
背景
日本政府による2050年カーボンニュートラルの宣言を受け、自社だけでなく取引先も含めたサプライチェーン全体でのCO₂排出量削減が求められており、建設会社ではCO₂排出量の可視化・削減が喫緊の課題となっています。背景の一つには、入札段階や工事成績評点※で、施工時や竣工後の建築物のCO₂排出量削減が評価され、加点につながる動きが生じていることが挙げられます。
また、建設会社からCO₂排出量を開示し削減方針を示さないと、発注者のデベロッパーから施工者として選ばれにくくなる状況も起きています。2024年2月に開かれた金融庁の金融審議会では、上場企業を対象にCO₂等の温暖化ガス排出量開示を義務づける方針が明らかにされており、大手企業を中心として脱炭素に向けた取り組みがさらに加速しています。
※一般的に公共工事で取り入れられている、発注者が竣工時に工事の出来栄えや施工状況等を総合的に評価する制度
しかし、建設現場は施工の規模や工期がそれぞれ異なり、CO₂排出量の把握に際して個別にデータ集計や管理を行う必要があるため、現場担当者の業務負担が増大しています。さらに各建設現場に加え、本社・支店を含めた、会社全体のCO₂排出量データを収集・集計し、分析するには膨大かつ煩雑な作業とノウハウが必要とされます。
また2024年4月からは建設業においても時間外労働の上限規制が適用されたため、より効率的なCO₂排出量の可視化や、削減施策の検討・推進に対するニーズも高まっています。建設業が抱えるこれらの課題を解決し、脱炭素化を支援するため、当社とアスエネは業務提携に関する基本合意書を締結いたしました。
両社の概要と基本合意の内容
当社は創業以来、電子マニフェストサービス「e-reverse.com」の提供により、産業廃棄物の管理業務において効率化を支援し、環境に配慮した建設業界の発展に貢献してまいりました。「e-reverse.com」は、ゼネコンを中心とした3,700社を超える建設会社に活用いただいています。
また、当社では2024年4月より、建設業界に特化したCO₂排出量の算出・可視化クラウドサービス「TansoMiru」の提供を開始いたしました。その第一弾として提供を行っている「TansoMiru管理」は、当社が提供する「e-reverse.com」や建設現場施工管理サービス「Buildee」のオプションサービス等との連携が可能です。これにより業務負担をかけることなく、産業廃棄物の収集運搬や揚重機・機材の稼働に伴うCO₂排出量データを建設現場単位で可視化し、一元管理することができます。
・「TansoMiru」サービスサイト:https://www.tansomiru.jp/
「ASUENE」は、企業を対象に、GHGプロトコルにおけるScope1-3のサプライチェーン全体のCO₂排出量見える化・削減・報告クラウドサービスとSX※コンサルティングを行っています。強みである脱炭素のワンストップソリューションにより、企業の脱炭素経営推進に向けた包括的なサービスを提供しています。
※Sustainability Transformation(サステナビリティ・トランスフォーメーション)の略。企業が持続可能性を重視した経営方針へと切り替える取り組み
当社とアスエネは建設業のさらなる脱炭素化支援を目指し、以下のような取り組みを検討してまいります。
1.クラウドサービス上でのデータ連携と、両社での提案
当社が提供する「TansoMiru管理」から、アスエネの提供する「ASUENE」にデータを連携することで、「TansoMiru管理」のデータを「ASUENE」で統合し分析できる状態を目指します。さらに両社で連携することにより、お客様に対してCO₂排出量削減等に向けた提案に取り組んでいくことを検討いたします。
2.脱炭素コンサルティング等での連携
お客様から会社全体での規模でCO₂排出量削減や国際イニシアチブ認定取得、ESG経営等に関するコンサルティングを要望いただいた際は、当社からアスエネに連携し、アスエネが主導でサービスを提供することを検討いたします。一方で、建設現場単位でのCO₂排出量削減に向けて、アスエネ支援の下、当社主導で脱炭素コンサルティングサービスの開発や提供を行うことを目指します。
3.その他脱炭素ソリューションの開発・提供
両社にて、カーボン・クレジット※の領域で建設業に特化したカーボン・クレジット売買サービスの提供やクレジット創出での連携を検討する等、新たなソリューション提供の可能性を模索し、今後も協議・検討を進めてまいります。
※CO₂等の温室効果ガスの排出削減量・吸収量をクレジットとして発行し、売買可能にする仕組み
当社とアスエネはこのたびの基本合意をはじめとして今後もさらなる協力関係を構築することで、建設業の脱炭素経営のさらなる推進と、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
両社からのコメント
アスエネ株式会社 / 取締役CFO 間瀬 裕介氏
建設業では、政府、自治体、取引先、投資家、消費者など、幅広いステークホルダーから脱炭素経営やCO₂排出量の見える化に対する要請が増加しているなか、各社では、カーボンニュートラルの実現に向けて、CO₂排出量の見える化から削減に至るまで、さまざまな取り組みが進行中です。しかし、建設業界特有の事業構造や商習慣により、データの収集・整理・分析において多くの工数がかかり、精度の確保も含め、向き合うべき課題が数多く存在しています。
そこで、長年にわたり建設業界のお客さまと対話を続け、信頼を築いてきたリバスタのソリューションとシステムの連携を目指し、強固なパートナーシップを形成しました。これにより、現場でのデータ入力負担の削減・効率化を実現するとともに、コンサルティングを通じた脱炭素経営の支援など、建設業界における脱炭素領域のDXをワンストップで強力に推進してまいります。
株式会社リバスタ / 代表取締役 高橋 巧
建設業は担い手不足が深刻化する中、脱炭素化を実現するためにCO₂排出量の可視化・削減に向けた対応がより一層求められています。
これまで当社が築いてきた建設業のお客様との関係性や、建設業に特化したCO₂排出量の可視化に係るノウハウ、そしてクライメートテック業界のリーディングカンパニーであり、さまざまな企業の脱炭素経営を支援されているアスエネのソリューションを融合させることで、革新的な脱炭素ソリューションやコンサルティングサービスを開発・提供できると確信しています。
このたびの基本合意により建設業における脱炭素経営への支援を一層強化し、より多くのお客様をご支援できるよう取り組んでまいります。
両社の概要
<株式会社リバスタについて>
株式会社リバスタは、『「つくる」の現場から、世界を変える。』のミッションのもと、建設業界が抱えるさまざまな課題をITで解決するため、お客様に寄り添い共に創造する姿勢で、幅広いソリューションを提供しています。電子マニフェストサービス「e-reverse.com」や建設現場施工管理サービス「Buildee」、建設現場ICT機器ソリューション「BANKEN」等は、10,000社を超えるお客様にご利用いただいており、建設現場の生産性向上に貢献しています。また、建設現場のCO₂算定サービス「TansoMiru」や、建設技能者向けポイントサービス「ビルダーズポイント」の提供を通じ、脱炭素化や労働環境等の課題改善も支援することで、サステナブルな社会の実現を目指します。
<アスエネ株式会社について>
「次世代によりよい世界を」をミッションに掲げるクライメートテック企業。導入社数9,000社超のCO2排出量見える化・削減クラウド「ASUENE」は、AI-OCRを活用したScope1-3までの算出やCFP算定、削減・オフセット、環境データ管理、報告が可能。ESG評価クラウド「ASUENE ESG」、GX・ESG人材特化型転職プラットフォーム「ASUENE CAREER」、カーボンクレジット取引所「Carbon EX」を通じ、企業のサステナビリティ経営をワンストップで支援。
関連リリース
・建設業界に特化した、CO₂排出量の算出・可視化クラウドサービス「TansoMiru」提供開始 ~ 第一弾として、CO₂排出量を一元管理できる「TansoMiru管理」を新たにリリース ~(2024年4月1日)
https://www.rvsta.co.jp/news/20240401/
・リバスタと三和エナジーが、建設現場での燃料使用に由来する CO₂排出量データの取得効率化に向け、元請会社15社と実証実験を開始 ~ 燃料購買量データの一元管理の標準化を目指す ~(2024年5月30日)
https://www.rvsta.co.jp/news/20240401/
出典情報など
出典:PR TIMES,リバスタとアスエネ、業務提携に向け基本合意,https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000025005.html,参照日2024-09-18
元となる個別リリースのURLリンク:https://www.rvsta.co.jp/news/20240918/