Sansan、「紙の契約書に関する実態調査」を実施
働き方を変えるDXサービスを提供するSansan株式会社は、契約業務に携わる800名のビジネスパーソンを対象に「紙の契約書に関する実態調査」を実施したことを発表します。
調査の結果、70.9%の人が電子契約を導入していると回答しましたが、実際にはいまだに76.1%の人が紙の契約書を頻繁に利用している実態が明らかになりました。特に2024年問題による業務改善が課題となっている建設・不動産業界では頻度が高いことが分かりました。理由としては「取引先から求められるから」や、「取引先が電子契約を導入していないから」が最も多く、外的要因によって契約の電子化が進んでいないことが分かりました。
また、64.0%が紙の契約書管理に課題があるとし、50.3%が契約管理に重要な台帳作成が徹底できていないと回答しました。さらに、過去の契約書を探すために一人あたり月10時間かかっていることも判明しました。
目次
調査結果サマリ
・76%の人が頻繁に紙の契約書を活用し、2024年問題が指摘されている建設・不動産業界では88%で特に多い
・電子契約を導入しても紙を使う理由は「取引先から求められるから」など外的要因によるところが大きい
・64%が紙の契約管理について「期限管理ができていない」といった課題があるとし、50%が契約の期限管理に必要な台帳作成が徹底できておらず、契約を探すだけで一人あたり月10時間かかっている
調査の背景
コロナ禍の影響で契約業務のデジタル化が加速し、電子契約サービスの活用など契約業務のデジタル化が進みました。一方で、全ての契約を電子で完結することは難しく、いまだ多くの企業で紙の契約書が活用されています。契約データベース「Contract One」を提供する当社では、企業における紙の契約書の活用状況とそれに伴う課題を明らかにするため、調査を実施しました。
調査の結果
76%の人が頻繁に紙の契約書を活用し、2024年問題が指摘されている建設・不動産業界では88%で特に多い
契約業務において70.9%が電子契約を導入していると回答した一方で、実際の契約締結では76.1%が「頻繁に紙を使う」と回答し、すべて電子契約を使っていると回答した人は6.4%に留まりました。電子契約の利用率はまだ低く、紙による契約締結が多い実態が明らかになりました。業界別では、2024年問題への対応が課題となっている建設・不動産業界が紙の使用頻度が最も高いことが明らかになりました。
電子契約を導入しても紙を使う理由は、「取引先から求められるから」など外的要因に寄るところが大きい
電子契約を導入していながら、紙で契約締結を行う理由について聞いたところ「取引先から、求められるから」が55.1%と最も多く、次いで43.3%が「取引先が電子契約を導入していないから」と回答しました。外的環境の要因によって、電子契約の利用が進まない実態が明らかになりました。
64%が紙の契約管理について「期限管理ができていない」といった課題があるとし、50%が契約の期限管理に必要な台帳作成が徹底できておらず、契約を探すだけで一人あたり月10時間かかっている
紙の契約書管理について課題があるか聞いたところ64.0%が「課題がある」と回答しました。課題の内容については、26.3%が「期限管理ができていない」、24.9%が「契約の状況がわからない(有効かどうかなど)」と回答しました。
さらに、所属する組織単位で契約書を管理するために台帳を作成しているか聞いたところ、50.3%が「作成していない・わからない」と回答しました。台帳作成をする場合の項目については、「自動更新の有無」を記載しているのは29.9%、「解約通知期限日」は26.0%、「自動更新期間」は19.9%に留まっており、多くの場合で期限管理に重要な項目は記載されていないことが明らかになりました。また、既存の契約状況を確認するために契約書を探すだけで一人あたり10時間費やしている実態が明らかになりました。
Sansan株式会社 Contract One Unit ゼネラルマネジャー 西村仁のコメント
今回の調査では電子契約などの普及が進む一方で、依然として頻繁に紙の契約書を活用する機会が多く、契約業務の電子化が進んでいない実態が明らかになりました。契約書は、自社の希望だけで電子化することは難しいため、完全に紙の業務がなくなるまでには時間がかかります。
新規に締結する契約書が電子化されても、過去の契約書は紙のまま保管している企業も少なくありません。調査結果からも明らかなとおり、紙の契約書管理にあたっては、必要な契約書を探すために時間がかかるほか、期限の把握や有効性の確認においてアナログな業務が発生します。効率的に管理するためには、全社的に台帳を整備することが重要ですが、ルールが明確でない企業も多く、必要な項目がきちんと記載されていないことが分かりました。
Contract Oneでは電子契約はもちろん、紙で締結される契約書を正確にデータ化し、企業の取引条件が網羅された契約データベースを構築します。必要な契約書を瞬時に検索できる機能や、適切に期限管理が可能な機能を備えているほか、関連する契約を自動でひも付ける「契約ツリー機能」や契約の有効性を瞬時に判定する「契約状況判定機能」などの実装を控えています。
紙の契約書であっても契約書を適切に管理し、取引条件や契約状況の正確かつ迅速な把握を可能にすることで、企業の収益最大化を後押ししていきます。
調査概要
調査名:紙の契約書に関する実態調査
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:契約業務に携わるビジネスパーソン800名
調査期間:2024年2月15日~2023年2月19日
調査企画:Sansan株式会社
補 足:本調査結果において、比率は小数点以下第2位を四捨五入しているため、必ずしも合計した数字が100%にならない場合があります。
(以上)
契約データベースから、収益を最大化する「Contract One」
Contract Oneは、Sansan株式会社が提供する契約データベースです。企業の重要な資産である契約書を当社独自の技術で正確にデータ化し、企業間の取引条件が網羅されたデータベースを構築します。関連する契約を自動でひも付ける機能が全社の契約状況を俯瞰して管理することを可能にします。
また、生成AIを活用した機能によって法務部門に限らず全社員が契約データを容易に検索・確認できる環境を整備します。全社で運用できる契約データベースが、リスク管理にとどまらず、企業の収益最大化を後押しします。
https://contract-one.com
Sansan株式会社 会社概要
「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションとして掲げ、働き方を変えるDXサービスを提供しています。主なサービスとして、営業DXサービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」、インボイス管理サービス「Bill One」、契約データベース「Contract One」を国内外で提供しています。
設立:2007年6月11日
URL:https://jp.corp-sansan.com
所在地:150-0001 東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル 13F
資本金:66億88百万円(2023年11月30日時点)
事業内容:働き方を変えるDXサービスの企画・開発・販売
Sansan https://jp.sansan.com
Eight https://8card.net
Bill One https://bill-one.com
Contract One https://contract-one.com