[速報]2023建設DX展レポート|DataLabs株式会社
2023年12月13~15日に[東京]建設DX展(主催:RX Japan株式会社)が東京ビッグサイトで開催されています。BuildApp News編集部では注目のブースの独自取材を行いました。是非最新のDX情報のキャッチアップにお役立てください。
DataLabs株式会社では、建築・土木構造物などの3次元モデルを自動作成するコア技術を活用し、業務プロセス全体を変革するシステムの開発・プロダクトの提供を行っています。本記事ではDataLabs株式会社のサービス概要やDX戦略の目標などについて、質問形式でご紹介していきます。
目次
Q1.建設業DXにおける自社の役割と専門性とは?
弊社は「3次元データで建設業を変革する」をミッションに掲げております。建築・土木構造物などの3次元モデルを自動作成するコア技術を活用し、業務プロセス全体を変革するシステムの開発・プロダクトの提供を行っています。
従来非常に手のかかった配筋検査などの検査工程の過程を弊社の技術・プロダクトを使っていただくことにより業務時間の大幅な短縮が実現できます。
弊社のサービスは、「新しい検査の形を確立する」というビジョンのもと、現場から事務まで、外作業も内作業もすべての作業を省力化できることが大きな特徴です。局所的な効率化ではなく、業務そのもののプロセスを変えていくような仕組み、そして最終的にはインフラを効率的に維持管理するためのプラットフォームづくりを目指しています。
本年度から始まったBIM/CIM原則適用にも適応しており、修繕維持にも活用していただくことが可能です。
時間外労働(残業時間)の上限規制が建設業に適用される24年4月までまもなくです。デジタル技術で建設業界に変革をもたらそうとしている弊社のようなスタートアップ企業が果たせる役割は大きいと考えます。
Q2.建設業界の課題とは?
建設業界においては労働人口の不足や時間外労働規制の適用除外の撤廃、急速に進むインフラの老朽化などの課題が山積しており、生産性向上が強く求められているところです。
なかでも特に問題だと感じるのは、間接業務の多さです。これまで数多くの建設事業者、関係者の皆様との対話を通じ、施工実務とは別に検査や検収などの業務において、非常に多くの資料作成・提出が求められていることが分かりました。膨大な間接業務に時間をとられ、施工業務にフォーカスする時間がひっ迫し、結果として残業時間の増加や生産性低減の原因に繋がっています。
膨大な書類作成業務から解放されるためには、制度そのものを緩和する必要性があると感じています。制度緩和を実現する手段の1つとして、3次元データなどの技術が活用されることがあるべき姿であり、そのような流れを作っていくことが今後の建設業界に必要だと考えています。弊社の取り組みが、業界全体のDX化を裾野から盛り上げる大きな原動力となれるよう、引き続き努力していきたいと思います。
Q3.自社サービスのメリットとは?
今回出展いたしますプロダクトは主に以下の2つです。
iPad1台で配筋検査を簡単に 配筋検査省力化ツール「Modely」
https://www.datalabs.jp/modely
今年4月にリリースした「Modely」は、配筋検査省力化ツールです。事前の準備から帳票作成まで多くの手間がかかる配筋検査の工程を、大幅に効率化します。現場で配筋検査を完結でき、クラウド化することで立会検査もなくしていきます。
現在40社以上の企業様にも導入いただいており、ローンチからこれまでに寄せられたユーザーの皆様からの声を反映し、機能のアップデートも頻繁に行っています。
また「Modely」は様々な構造物にも使っていただけます。現在では擁壁工、床版工、スラブ、橋梁下部工(場所打ち杭の鉄筋かごの環状フープも含む)、橋梁上部工、ボックスカルバート工などといった特殊な形状にも対応しております。
※国土交通省「現場ニーズと技術シーズのマッチング」に採択され、NETIS登録も完了しました。
DataLabs株式会社の3次元データを用いた配筋検査ツール「Modely」がNETISに登録されました!
超簡単!!3Dモルタル量・はつり深さ自動算出ツール「Hatsuly」
9月にリリースいたしました「Hatsuly」は断面修復のはつり箇所を1人で計測でき、簡単に斫り深さを算出・帳票化できるという画期的なツールとなっています。
「Hatsuly」は、iPadでスキャンするだけではつり後のモルタルなどの必要数量、はつり深さなどを現場で瞬時に自動算出でき、かつ、出来形帳票も自動作成し、3Dデータや写真、任意箇所へのコメントなどと併せて発注者にWebで共有し、遠隔での検査を可能とします。
DataLabs、コンクリート構造物の補修工事に向けた3次元自動検測サービスをリリース
「Modely」「Hatsuly」 どちらのプロダクトもipad一台で操作を完結できることが最大の利点です。導入コストも安く抑えられ誰でも簡単にお使いいただける仕様となっています。
配筋検査のシステムはModelyが初めてではなく、これまでもさまざまな企業が開発に取り組んできました。しかし決定的に違うのは、Modelyが最初から対象物を3次元の点群データでスキャンするのに対して、他のシステムは2次元の画像から3次元データを算出している点です。
そして、このアプローチを可能にしたのが、3次元スキャンもできる「LiDAR(ライダー)」スキャナを搭載したiPadの登場でした。iPadがあれば専用アプリケーションのインストールも専門知識も必要なく、その日からModelyを使うことが可能となります。
今回の展示会においても、実際の模型を使ってのデモンストレーションを行います。点群の取得から自動モデリングの様子までご紹介しますので、是非足をお運びください!
Q4.どのようなお困りを解決できる?
Modelyについて
以下のような課題をお感じの方に、是非お試しいただきたいです。
・配筋検査や各種出来高検査に多大な労力がかかっている企業様
・立ち合い検査、帳票作成整理で課題を感じている企業様
Hatsulyについて
以下のような課題をお持ちの方に、ご検討いただきたいです。
・はつり深さなどの出来形検測やそれらの記録を帳票にまとめる内業作成等に時間がかかっている企業様
・現況の3次元モデルで施工計画等を立てたいが、モデル化に費用や時間がかかっている企業様
・生コンやモルタルの打設時に必要になる数量を直ぐに、簡単に把握したい企業様
・はつり後の配筋等のCAD化に工数やコストがかかっていたり、誤差が生じている企業様
Q5.成功事例の紹介
Modelyにつきましては、現在40社以上に導入いただいており、多くの実績が出ております。例えば、ご導入いただいた古郡建設株式会社様では、従来の配筋検査では2、3人で1時間かけていた作業を、Modelyを活用することで1人で30分で完結出来たという事例も出てきております。詳細は弊社のホームページに事例記事として公開しておりますので、ぜひご覧ください。
【導入事例】Modelyによる配筋検査の省力化と将来的な維持管理への期待 (datalabs.jp)
その他の導入企業様でも、構造物としてボックスカルバート、橋脚、杭など様々なものに対応できた実績が出てきている状況です。
Hatsulyにつきましては9月にリリースしたばかりですが、株式会社奥村組様にご導入いただき、躯体のリニューアル工事にて斫り出した躯体の配筋状況とモルタル量の算出にご活用いただいております。iPad1台で時間を要さずに断面修復の出来形を計測できるため、職員の省力化が図れるとともに、発注者に対して速やかな情報共有が可能になったとのお声をいただいております。
Q6.今後のDX戦略・2024年度の目標について
2023年7月に「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)」が発出されました。この要領により、デジタルデータによる配筋検査の結果を正式な記録として扱うことが出来るようになりましたが、まだまだ従来手法との併用を求められることも多いと伺っています。
この状態ではむしろ二重管理になってしまうため、発注者側にも実施要領にも沿った形で、Modelyで配筋検査全体のフローが効率化されることを弊社としても説明を行っていき、2024年からはデジタル配筋検査がスタンダードになっていく礎を築いて行きたいと考えております。
Q7.建設業でのサステナビリティへの貢献・環境への配慮について
先にご紹介した「Hatsuly」は、モルタルなど補修に使う補修剤の必要量を精緻に算出することが可能です。年々それらの材料費は高騰していますし、それらの生産や処理過程ではCO2も排出されてしまいます。そのため、現場で過不足ない量を発注することが重要となりますが、HatsulyはiPad一台でその場でサクッと必要な補修剤の数量が算出でき、必要最小限の材料の使用・発注等が可能になります。
これらの観点でも提供価値を拡大できないか模索していきたいと考えております。
建設DX展 東京におけるブース詳細
DataLabs展示会ブース (DataLabs_建設DX展_出展社詳細)
小間番号:28-17
製品カテゴリー : BIM/CIM,働き方改革・業務効率化,建設DX,建設現場の効率化
▼来場者登録(無料)▼
https://www.japan-build.jp/tokyo/ja-jp/register.html?code=0886496626083641-PRR
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