スパイダープラス、建設業のデジタルツール導入状況を調査
スパイダープラス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:伊藤謙自、東証グロース4192、以下「スパイダープラス」)は、建設業従事者を対象としたオンライン調査を行ない、勤務先のデジタルツール導入状況と、働き方改革の組織的な取り組み、2024年の法適用に関する認知について分析いたしました。
分析レポートのポイント
- 勤怠管理ツールの導入割合は施工管理ツールを下回る
- デジタルツール導入割合が高いほどデジタル導入について専任の推進部門を持つ傾向
- デジタルツール使用割合が高いほど組織的な働き方改革への取り組み理解の割合も高い
分析レポートダイジェスト
1.勤怠管理の方法
勤務先の勤怠管理と施工管理のツール導入状況を尋ねたところ、どちらも半数近くが未導入と回答しています。
勤怠管理にデジタルツールを使用している、と選択した回答者に方法の内訳を聞いてみたところ、37.7%がExcelシートへの入力を選択していました。
本記事で「デジタルツール」と記述するものは、人の手を介した作業を省くことができるものと定義し、Excelシートはデジタルツールとは区別して扱うため、勤務先のツール使用状況を再集計してみたところ、実際の勤怠管理ツールの使用割合は21.9%となり、施工管理ツールを下回ることが分かりました。
2.ツール導入に見る働き方改革への本気!?
勤怠管理にデジタルツールを使用しているグループ(デジタルグループ)、エクセルシートの入力を行なうグループ(Excelグループ)、紙のタイムカードを使用するグループ(紙グループ)の間で、デジタルツール導入を専門に扱う担当部門やワーキンググループの有無に違いがあるかを調べたところ、デジタルグループの71.6%が、担当部門またはワーキンググループがあると回答しました。一方で、Excelグループとタイムカードグループでは、「今後設置される予定もない」、「分からない」と回答した回答者が半数以上を占める結果となりました。
この結果から、デジタルツールを導入している企業は、働き方改革を進めることに対して全社的な課題意識があること、その手段としてデジタルツールを導入し、課題解決を進めていく意向があるという仮説が考えられます。
勤怠管理はデジタル化の指標!?建設業界のデジタル化調査レポート
勤怠管理のツール導入割合が高い企業はエクセルシートや紙のタイムカードを使用する企業と何が違うのでしょう。デジタルツールの推進部門の有無、働き方改革関連法への理解、社内の法適用に向けた取り組みの認知との関わりについて分析いたしました。
https://jobs.spiderplus.co.jp/spider-class/1587
調査概要
- 調査時期:2022年11月22日〜24日
- 調査対象:日本全国の建設業従事者の男女、20代から60代
- 調査方法:オンライン調査
- 調査人数:4,549名
調査の背景
建設業では2024年4月に法適用を控え、月の残業時間に上限や罰則規定が設けられることから、労働時間の削減を始めとした働き方改革と、それらを目的としたDX推進による生産性の向上が急務です。
今回の調査では、建設業従事者を対象に、法適用への認知、所属先での法適用対策の実施状況、ツール導入などのDX推進状況、労務時間削減効果についてアンケート調査を行ないました。今後、数回にわたり調査を実施し、結果を公開していく予定です。