長谷工ら、鉄筋工事管理の補助ツール開発|デジタル活用で検査精度の平準化・寸法計算の効率化
株式会社長谷工コーポレーション(本社:東京都港区、代表取締役社長:池上 一夫、以下 長谷工)とスパイダープラス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:伊藤 謙自、以下 スパイダープラス)は、この度、鉄筋工事管理の補助ツールを共同開発したことをお知らせいたします。
概要
長谷工では、2018年より建設業向けアプリSPIDERPLUS※1(以下、本アプリ)を導入し、図面・工事写真などの管理で活用を進めておりますが、2022年4月に、本アプリの機能に加え、鉄筋継手工事の品質管理の補助ツールとして「ガイドライン機能」・「計算機能」を共同開発し、実際のマンション建設現場で試験運用を行い、本格運用を開始しました。
鉄筋コンクリート造の建物では、鉄筋継手工事完了後に全数外観検査を行なうようJASS5※2に規定されております。従来、合否を判定する際は、圧接継手部分にSYゲージ※3を当てていた為、精度良く測定するのに多大な時間を要しておりました。
今回開発した補助ツール「ガイドライン機能」は、iPhoneをかざすだけで外観検査を完了できるとともに、測定者による誤差も生じないため、合否判定が難しい部位の検査も正しく行なうことができます。また、「計算機能」では、事前に入力した鉄筋の材種や鉄筋径等の情報をプルダウンから選択するだけで、定着長さ等の計算結果が即時表示されることから、手間が省け、業務効率化が実現できます。
建設業の労務不足に対して、今回開発した「ガイドライン機能」や「計算機能」を使用し、業務効率化を図ると共に、今後も建設現場の品質向上に努め、働き方改革を進めてまいります。
※1 図面や工事写真をiPhoneで管理する建設業向けアプリ
※2 日本建築学会 建築工事標準仕様書・同解説 鉄筋コンクリート工事編
※3 圧接された鉄筋のふくらみの直径などを検査計測する治具