竹中工務店、エネサーブとフィジカルPPA締結、東京本店管内の建設現場23件へ再エネ供給開始

株式会社竹中工務店(社長:丁野成人)は、建設現場で使用する電力のCO2排出量を減らすため、大和ハウスグループのエネサーブ株式会社(社長:井上博司)とフィジカルPPA(Power Purchase Agreement:電力購入契約)を締結したと発表しました。2026年4月より、東京本店管内において電力を高圧で受電する建設現場23件に導入を開始しました。

フィジカルPPAとは何か

フィジカルPPAとは、企業が遠隔地にある再生可能エネルギーの発電所から電力を直接購入し、自社の施設でそのまま利用する契約の仕組みです。いわゆる「オフサイトコーポレートPPA」の一種で、再エネ電力を自社施設に直接届けて使うことが特徴です。

今回の契約では、エネサーブが保有・運営する茨城県稲敷郡の太陽光発電設備(契約容量:1MW)から供給される電力を、竹中工務店の建設現場における仮設電力として活用します。

建設業界が直面する脱炭素化の課題

建設現場では、施工期間中に大量の電力を消費します。この電力使用がCO2排出の一因となっており、建設業界全体でサプライチェーンを含めた脱炭素化への対応が急務となっています。

竹中工務店はこうした課題に対して、「脱炭素社会の実現」を経営上の重要な取り組みと位置付け、再生可能エネルギーの活用やエネルギー効率の改善を積極的に進めてきました。今回のフィジカルPPA契約は、その具体的な施策の一つです。

期待される4つの効果

本契約によって、以下の効果が見込まれています。

・CO2排出量の削減:建設現場での電力使用に伴う排出量を年間約400t-CO2削減できる見通しです

・安定した再エネ調達:長期契約により、再生可能エネルギーを継続的かつ安定的に確保できます

・価格変動リスクの低減:電力市場の価格変動による影響を抑えることができます

・現場単位の環境対応強化:個々の建設現場における脱炭素施工の取り組みが一段と進みます

まずは東京本店管内の現場からスタートし、今後は国内の他エリアへの拡大も検討しています。

2050年カーボンニュートラルに向けた取り組み

竹中工務店は、「環境戦略2050」に基づき、2050年のカーボンニュートラル実現を目指した各種施策を展開しています。この戦略は、人・組織・社会システムのあらゆる領域にポジティブな影響をもたらす「リジェネラティブ(再活性)」の考え方を取り入れたものです。

竹中グループが掲げる削減目標は次のとおりです。

・スコープ2(電力・熱などの使用に伴う間接排出):2030年までに76.5%削減(2019年比)

・スコープ1+2(直接・間接排出の合計):2030年までに46.2%削減(2019年比)

これらの目標に向けて、工事で使うエネルギーのグリーン化をはじめ、さまざまな対策を継続して推進していく方針です。

今回のフィジカルPPA導入は、建設現場レベルでの脱炭素化を着実に進めるための具体的な一手といえます。竹中工務店は、業界全体の環境負荷軽減に向けた取り組みをさらに加速させていく考えです。

出典情報

株式会社竹中工務店リリース,フィジカルPPAによる再エネ電力を建設現場へ導入,https://www.takenaka.co.jp/news/2026/04/03/